西穂 〜奥穂〜北穂縦走



プロローグ


西穂〜奥穂のルートは、日本の一般縦走路と呼ばれる中では、恐らく最難関コースであろう。自分が山を始めた20ウン年前(苦笑)のガイドブックなどを見ると、とても一般の人は行っては行けない、岩登りがかなりできる人でなければ、足を踏み入れてはならない・・・・という趣旨のことが常に書いてあった。自分はごく普通の縦走しかやったことなかったので、このルートは、遥か彼方レベルの違う別世界のことだと思っていた。また、自分の周りも縦走屋さんばかりなので、実際に歩いたことのある人に話しを聞くことができなかったのも、そう思っていた原因だろう。



それが、10年ぐらい前に、せめて大キレットぐらいは行けるだろうということで、山仲間3人で大キレットを歩いてみた。実際、大キレットは 難ルートというが、どこが本当の核心かよくわからないまま問題なく通過。確かに岩場が続くので、ある種の緊張感を持って歩かなければならないが、困難という感じではなかった。私はその時は休暇の関係でそのまま北穂から下山。残った二人は奥穂まで縦走。軽荷になって、ジャンダルムまで往復してきたという。特に難しい感じではなかったという。最近では、穂高全体で大分クサリ等の整備が相当に進んでいるので、難易度は昔に比べると大分下がってきているという。西穂〜奥穂もなんとかなるかもしれないなあ
思い始めるようになってきた。




【第1回目挑戦】

いつかそろそろ行こうかなあ〜〜、とまだまだのんびり構えていたところ、たまたま2000年8月、知人が西穂〜奥穂を1泊2日で行くけど一緒に行かないかと誘ってくれた。計画は、金曜日の夜に車で東京を出て、新穂高温泉で車中泊。朝1番のロープウエイで上がって、一気に奥穂高まで登るものだった。自分の体力からみて、ちょっと一気はキツイなあ〜,かなり難しいなあ〜と思ったが、西穂高岳まで様子をみて、行けそうならば行くというぐらいの感じで出発。それぞれ単独行に近い感じで行動して、近くを歩きましょう・・・ぐらいの緩やかなパーティーという形とした。


当日は始発のロープウエイに乗ったものの、既に団体登山や、相当な人数が西穂山荘までの道を歩いている。降りてくる人もいる。気ばかり焦るものの、そうそう追い抜けず。やっと西穂山荘に到着したものの、ここから先も小屋に泊まった人達の出発時間に重なった。道は人が多く、独標まで相当時間をロスした。独標から先は、やや道が厳しくなるが、慣れない人が全てのちょっと難しそうな?感じのところで立ち止まったり、団子になったりして、ますます自分のペースがつかめず、ものすごくピラミッドピークまで遠く感じた。西穂に登るのは初めてだったが、既にピラミッドピークまででうんざりしてしまった。(苦笑)


時間的にはコースタイム程度だったと思うので、決して当日の混雑具合からすると悪くはなかったが。朝から蒸し暑く、風がないどんよりして、いかにも夕立がきそうなお天気だった。結局、私は西穂高山頂で引き返すことにした。次回は、
絶対に涼しいうちにほとんど勝負をつけるように、西穂山荘を早立ちをする計画にしようと決心した。(知人は、穂高岳山荘に5時すぎぐらいには到着した。そんなに難しくないし、とっても楽しいよ〜♪!という感想だった)



【第2回目挑戦

便利な世の中になって、実際にインターネットを検索すると、とても多くの人がこのコースを踏破していることがわかるようになったのが、私のパソコン環境では2000年以降のこと。第1回目の時は、まだインターネットをそんなには駆使して調べることは少なかった。最近では綺麗なHPに一杯写真も載っていて、岩場の具体的な様子もすごくよくわかって、ますます単独でも行けそうだと確信するようになった。仕事も比較的休暇をとり易い環境にようやくなったので、4日間の休暇を取得して、西穂〜奥穂〜北穂〜できればもう1回キレット越えをして槍あたりまで行こうか・・・・という計画の元で20003年8月(たった3週間前だけど)に出発。完全な雨にたたられて、穂高の稜線を踏むことなく、焼岳と涸沢までのハイキングとなってしまった。 (悔しい〜〜!! グスン、グスン〜〜)




【第3回目挑戦】

2003年9月、今回ようやく達成!







【事前準備】

一応難しいコースに単独で行くということは、それなりにリスクを負うので、慎重に経験を積んでから臨んだ。(自分自身は、結構慎重な性格なんです?!)

難しいと一応言われている岩稜コースの踏破(あまり難しく感じないところばかりだった・・・)
   不帰キレット (白馬〜唐松間)      パーティー
   八峰キレット (鹿島槍〜爺ケ岳間)    単独、
   剣岳 (カニのタテバイ、ヨコバイ)     単独、 
   大キレット (槍〜北穂間)         パーティー 
岩トレーニング(初級レベルなので、簡単なところしか登ったことありません  ^^; )
沢登り


このうち、一番何気なく役立ったのは、沢登りだった気がする。あまり登攀的な要素のところに行っていないので、沢登りというよりも、沢歩き程度だが、河原歩きやへつりや、高巻きなど微妙な歩きや岩場でのバランス、ある程度緊張感を持続して歩くというのがとても役立った。特に一人で歩いていると精神的に余裕がないと怖いので、なるべく沢のようなバリエーション的な場所でも常に平常心を保てるように心がけた。(そのあたり、パーティーだと人頼みというわけではないが、精神的にはずっと楽に感じる。自分は単独行主義という訳ではないので、たまにパーティーで登ると随分精神的な感覚が違うと感じる。上に挙げた岩稜コースでも、やはり単独で行ったコースのほうがやや厳しく感じた)今回のコースはバリエーションとまでは行かないが、かなりそれに近い部類なので、岩場の難所などが続いても精神的に参らないように心がけた。




 概 要



 山 域 / 形 態  北ア南部  /  小屋泊り縦走
 メ ン バー  MINMIN
 コ ース タ イ ム  
 2003年 9月6日(土)
 自宅5:30〜新宿〜松本〜新穂高温泉12:30〜ロープウエイ乗り継ぎ
 ロープウエイ駅13:50発    西穂山荘14:45
 
 9月7日(日)
 西穂山荘4:25発          独標5:15〜25
 西穂高岳6:19〜33        間の岳7:30〜45
 天狗ノ頭8:20通過         天狗のコル8:40〜55
 ジャンダルム基部10:15〜20  ジャンダルム頂上10:26〜30
 ジャンダルム基部10:35〜45  奥穂高岳11:42〜12:05
 穂高岳山荘12:30〜13:15   涸沢岳13:35〜45
 最低コル14:40           大岩15:15〜25
 南稜合流点15:57〜16:05   北穂高岳16:15〜20
 北穂高小屋到着

 9月8日(月)
 北穂高小屋6:20発         涸沢ヒュッテ8:02〜20
 本谷橋9:15〜40          横尾10:35〜45
 徳沢11:35〜45          明神12:35〜45
 上高地13:35頃〜新島々〜松本〜自宅20時   

 
 登 山 情 報
●西穂山荘はお茶、お湯は宿泊者でも有料。水は無料。
●北穂高小屋は宿泊客はお水、お湯、お茶(緑茶、ほうじ茶選択可)が無料


 資 料  「穂高連峰を歩く」「ヤマケイアルペンガイド」(いずれも山と渓谷社) 多数HP
 装 備  ツエルト、コンロ、等 





第1日目(9/6)




3週間前の雨の敗退から、なんとか9月中に再チャレンジをしたいと思っていた。当初は金土日の3日間で行こうと思っていたので、事前の天気予報で金曜日が降水確率がずっと70%と高かったので、この週は諦めていた。ところが、4日木曜日に帰宅すると、降水確率が50%と下がっており、さらに肝心の西穂〜奥穂の縦走日はその次の日になるので、さらに降水確率は30%程度まで下がって曇り時々晴れの予報(ヤッタネ!!) ちょうど土曜日出発にして、月曜日に会社を休むとお天気のよい日にどうやら縦走できそうだ。8日の月曜日に会社を休むというのが難関で、ちょうど急に仕事が忙しくなってきており、さらに8日は月初めの締め日!!ときたもんだ。。。。。 それでも、会社の周りの人達が雨でたたられた前回の山のことを知っていたので、快く送り出してくれた。それにしても、8日の締め日の仕事を全て5日の金曜日に一気に片付けたので、お仕事終わってふぅ〜〜〜。。。。。 超お疲れモードで帰宅して、全く準備をしていなかったのでなんとか用意して、おやすみなさ〜い。


翌日は新宿駅にかなり早く着いたせいで席は確保できたが、久々の晴れの天気で特急スーパーあずさは席が一杯。立ち席まで出た次第。ひたすら眠りモードで松本まで。新穂高温泉に松本からバスで行くのは初めてだ。待ち時間が小一時間あったが、乗り換えなしでいけるのでありがたい。バスの車窓は、しばらくすると小雨がぱらついてきた。平湯までくる間は相当な雨脚だった。バスの車内は、おばさま3人のノンストップ2時間の大声のおしゃべりで眠りたくても眠れない。。。 やっとバスから降りる頃になると、雨も小雨模様となり、ひとまずほっとする。


ロープウエイから周りの山々を見ようとするが、ほぼ全てガスの中。しかし、ややガスの薄いところからは薄っすらと青い空も微かにのぞいていて、回復傾向であることを祈る。雨具はズボンだけつけて、傘をさすほどではない。この時間だと登山客も少なく、降りてくる人もまばらでガスの中の静かな感じの山道だった。ほんの1時間程度の登りだが、寝不足を抱えた体には足取りが重たい。こんなことでは、明日の縦走が心配だ。コースタイムで穂高岳山荘まで10時間はあるので、休憩入れたらどんなに時間かかてしまうんだろう・・・・・。樹林帯の急登部分はなかなか辛い・・・・とやや緩くなったら、意外に早く小屋に到着してほっとした。



今日は、西穂山荘の小屋の前はガスがたなびいていて、みんな停滞ムードだ。小屋の人に聞くと、今日は早朝から風が強くて独標ぐらいで引き返してくるお客さんが多かったようだ。雨は10時ごろより降ってきて、かなり強く降っていたとのこと。部屋に通されたが、今回も女性部屋で6帖に2名だけ! 私は、早速、爆睡モードのお昼寝に突入。

夕方になって、ようやくガスが晴れて、少し晴れ間がのぞくようになったが、綺麗な夕焼けが見えるほどではなかった。昼寝からお目覚めの私は同室の女性が、たまたま同じ歳でお誕生日も同じ星座という奇遇の人だった。さらには、なんと、冬の八方尾根界隈の、なかでも八方沢を本拠としているショートスキーの滑り屋さんであることが判明!(ゲレンデでなく、山スキーの方。かなりのエキストリーム斜面も滑る相当な足前の人みたいでした) 毎週末、後立山連峰のどこかにスキーで出没しているという。連れの3人の男性陣はメチャメチャ歩きが速く、コースタイム半分程度でこなす人達で、彼女は軽量化のために今回は小屋に泊まり、仲間はテント泊という。ひとしきり食事のあとも、山スキーの話やクライミングの話などで盛り上がった。夜空に、無数の星が輝いていて、明日のお天気を完全保障しているみたいで、本当に嬉しい〜〜★


ロープウエイ駅へ小雨の中を歩く 水芭蕉畑 小屋の前から見上げた風景
(今日もお山はガスだった・・・)




  






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