吾妻山山スキー(若女平コース) 



去年は、準備不足と単独行のために西吾妻山に登ろうとしたけど、東北の山の迷いやすそうな景色にすっかり戸惑って、あっさり途中で戻ったコースに、今年はネット仲間のmt.raccoさんご夫妻とその滑り友達のたけちゃんさんとご一緒して、悪戦苦闘 ? ! の末に若女平コース踏破してきました。



 山 域 / 形 態   東北  / 山スキー 
 メ ン バー
mt.raccoさん、そいがさん(mt.racco's wife), たけちゃんさん(以上3名はテレマーク)、 MINMIN(山スキー)

 コ ース タ イ ム  
2004年 3月 13日(土)
 自宅〜東京〜(山形新幹線)〜米沢〜天元台スキー場ロープウエイ〜リフト
 ゲレンデトップ登り出し 10:28   鞍部11:00頃
 凡天岩付近11:35頃
 西吾妻小屋12:10〜13:05
 若女平付近休憩14:25〜30
 車道 15:55 
 駐車場戻り 16:?
 

 登 山 情 報
●登山届けは、ロープウエイ駅の切符売り場のところに赤いポストがあってそこに入れる。
●ロープウエイ片道600円、リフト1回券300円×3枚

下山後の温泉は一杯あるが、今回は駐車場から一番近い「白布森の館」(米沢市森林体験交流センター)(395円)に入った。

 資 料
リフトで登る日帰り山スキー特選ガイド 佐藤明著 (白山書房)
山スキールート図集1(白山書房)




米沢に行く朝一番の新幹線は指定席が満席のため、相当早くから東京駅に行って待っていたので、今年は楽勝で座れた。あっという間に2時間で米沢に到着。・・・・ところが、眠っている間に新幹線は通路まで満員の状態で、新幹線の入り口付近の所定のスキー置き場から自分のスキーを出そうとしたところ、なんと自分のスキーの上に7,8台のスキーと大型ザックが幾つも山積みされていて、さあ大変!もっと先まで行く山のグループが途中から乗車してきたようだ。私は、「降りられない!!!私のスキーが一番下!」 と叫んで、近くにいた荷物の所有者達とわっしょい、わっしょい、スキーや荷物をどかしてもらって、他の人には新幹線が出発しないように出口にまだ降りるサインに立ってもらって、なんとかスキーを引っ張りだして、やっとこさ、新幹線から降りることができ、やれやれ大汗かいてしまった〜〜〜。アセアセ・・・


米沢駅では、前夜発されたmt.raccoご夫妻とご対面。奥様のそいがさんとは初対面の挨拶を交わす。車中でおしゃべりなどしてあっという間にロープウエイ麓の駐車場に。山の用意をしてから、ロープウエイ駅まで少し登ると福島在住のたけちゃんさんとも初対面のご挨拶。わぁ〜20代の若者とご一緒するなんてついていけるか、ちと心配・・・。


ロープウエイとリフト3台を乗り継いでゲレンデトップへ。ゲレンデは晴れていて、ガリガリのアイスバーンのようだ。山の方は見えてはいるものの、雲がかかりそうなお天気だ。降りてくるまでお天気が持つといいんだけど。シールを貼って、いよいよ出発!


リフト乗り場の右の方にルートが出来ていて、単独テレマーカーが先行していた。樹林帯の中のコースは気持ちよいゆるやかな道で、所々にロープも張ってある。登るにしたがって、なんだか段々雲が多くなってきた。mt.raccoさんは何度かこのあたりに来ているので的確なルート取りで安心だ。中大嶺と西吾妻との鞍部に出た頃にはすっかりどんよりした鉛色の空の下で雪も降ってきた。西吾妻の方角はガスで見えない。梵天岩が晴れていれば見えるはず?なんだろうけど、なんだかすっかりガスの中。磁石と地図で確認してから登りにかかる。


ある程度登った地点で梵天岩はどこか?と探すがガスでわからず。ちょうど、大きな荷物を持った山スキー部隊がちょうど左手から降りてきた。彼らはどこから来て、どこに向かったのか? 雪もガスも結構ひどい全く白い世界に没入。mt.raccoさんはGPSと磁石で何度も方向確認。念のため自分もGPSで確認しようしたところ、アイスバーンでこけて、フリース手袋を風で飛ばされてしまった。飛ばないためのゴムも付けていたんだけど。。。。インナー手袋だけでは寒いよ〜。だけど、手袋換える余裕もないと思っていたら、ひとまずなんとか梵天岩らしきところに到着?結構迷走気味。ちょうど単独のテレマーカーが木陰で休んでいて、彼はここでゲレンデに戻るとのこと。


mt.raccoさんが、降りしきる雪の中を「西吾妻の山頂をめざしてからゲレンデに戻るか、小屋に行ってから若女平に予定通り降りるか、どうしたいですか?」と聞かれたので、迷わず「小屋に行きたいです」と答えた。カリカリ斜面でガスのなかを心もとなく降りていくと、そいがさんが先ほど私が失くした手袋を発見。感謝です! 梵天岩から小屋への直通ルートは予めGPSに設定していたルートではなかったけど、的確に方向を確認しながら、左へ左へと進んでいくと、やがて夏道の上らしきあたりの広い所に出てきた。ボーっとしていて、本当に視界が悪いので何度か自分でもGPSで位置確認しながら進む。早く小屋が見つからないかなあ〜〜〜。稜線からやや降りたので、雪の降り方が穏やかな感じになったのだけが救いだった。でも皆、顔や体中が完全バリバリって感じの様相だった。


前方に「ぼっ〜〜」とした、小屋のようなものを発見。ガスで本当にそれが小屋か最初は分かりにくかったが、かなり近づいて確信すると本当にほっとした!!話によると梵天岩から小屋まで1時間ぐらい探すのに彷徨った人達もいると聞くだけに、東北の山は侮れません!



ゲレンデトップから稜線に出るまでの樹林帯の登り 鞍部に出て振り返ったら、中大嶺がぼーっと見えた。
鞍部の大凹で位置確認をするmt.raccoさん。雪が降り始めている やっと到着の西吾妻小屋。鉄梯子で2階から入る。



西吾妻小屋へは、2階の入り口から鉄の梯子を登ることになる。とにかく風と雪が防げるので大変ほっとした。私は、テルモスのお茶ぐらいしか用意していなかったが、mt.raccoさんとたけちゃんさんはそれぞれバーナーを持って来ていたので、暖かいスープやラーメンを食べていたのが羨まし〜〜い。やや食べて暖かくなったものの寒いので、もう1枚のフリースも着てしまった。分厚い手袋と交換して、下りに備えることにした。(ちなみに、小屋の1階にはトイレもあるので外に出なくて済むのがとってもありがたかった。)


シールを外して、いざ出発という頃になって、グランデコ方面から山岳会らしき大荷物を背負った結構な数の人達が「宴会だ〜、宴会だ〜!」と言って小屋に到着。我々は、ゆっくりと沢の源頭付近に向かって進む・・・と言いたいが、ほとんど平坦な地形で、私のイメージの沢という概念からは遠く離れているのだった。ガスで全容が見えていないせいも大きいだろうけど。mt.raccoさん曰く「沢を下ると言ってもぼーっとしていて地図でみるほどの明瞭な沢筋ではないんですよ」と事前に話されていた通りだった。私はなんとなく、沢筋に入れば滑走する分には、どんどん滑走できるかと思っていただけにとっても意外だった。


すぐに、ぱふぱふスノーで緩やかに滑り始めたところ、右手すぐに緩やかな尾根筋が見える。おかしいなあ。ここはやはりやや左だったと確認。GPSでさっそくルート確認するとほんのわずかだが右手の方が正解だった。尾根を越すというほどではないが、ややトラバース気味に下りながら右手に進むと、今度こそ正解の沢筋のルートに出た。ここからは、しばらく、歓喜のぱふぱふスノーでパウダー三昧!!木立ちがやや鬱陶しい個所もあるが、そこそこにパウダーランできる沢筋もあって、とっても楽しい! どの樹林を縫って滑るかというのを考えながら、人と違ったラインを引くのも楽しい。でも、そんなに全体的に樹の間隔が大きくないので滑るところが限られる。私的には、かなり滑りやすい部類のパウダーと思ったけど、彼らいつも東北で滑っている人からするとやや重め?の部類らしかった。やっぱり、東北の雪質はいいんだなあ〜〜。


皆、それぞれの楽しみ方で、mt.raccoさんは、先頭で直進的に攻めたかと思ったら、なんと大きな樹のツリーホールにホールインワン!! 脱出不能になってしまって、大変に大汗をかかれていた。たけちゃんさんが、手助けして救助にあたる。ビデオを回したり、歓喜の滑降がしばらく進む。時折高度を確認して、若女平に間違いなく降りるように気を遣う。高度1500mよりやや上付近から、ガイドブックにあるように、やや右目の尾根の方向に進む。晴れていたら若女平がどのあたりにあるかはわかるんであろうけど、雪は穏やかにしんしんと降っているのでよくわからない。GPSでポイント何番の上とmt.raccoさんと私の2台のGPSでルートを確認しながらかなりマメに確認しながら降りたのだったが・・・・


どうやら、どうもほんの僅かだけど、(高度差で20mぐらいか?地図でみると2ミリぐらいずれて)若女平に降りるのを右に降りすぎたようだ。皆で協議して、左にあるなだらかそうな台地とダケカンバのはえ方から想像するに、絶対に上の場所が若女平だと確信した。シールなしで、左の斜面をジグザグに切って登り返した。シールないのがこんなに大変とは思わなかった〜〜〜 ヘトヘト・・・・・。(それにしても、早く気づいてよかった〜〜)


若女平に到着すると、さすがにちょこっとだけ休憩タイム。雪がまた結構大粒に降ってきた。樹林の下で一休み。たどりついた若女平は、気持ちよい広い穏やかな斜面だ。ほとんど斜度がないので歩くような感じの場所も多い。晴れていればさぞや絵になる風景だろう。ダケカンバの感じがとっても素敵だ。ツアー標識が一杯出てきてほっとする。


この素敵な感じの若女平もアッという間に終わっって、標識から標識に滑っていくようになると、やや斜度が出てくる。斜度があるとパウダーランが決まるので爽快だ。でも、ほどなく細い感じになって、以前ご夫妻が来られた時には板を外したという細い雪庇の脇を通過。一人一人間隔をあけて落ち着いて降りることにする。テレマークの板は、踵が固定していないので、横滑りがとてもしにくそうなので大変そうだった。たけちゃんさんの板は特に長めなので取り回しが大変そうだった。


全員無事に細い尾根の通過が終わると、今度はひたすら沢筋みたいな暗い杉の樹林帯の中を斜滑降で降りるような感じになる。正面のピークは巻いて、右斜面をトラバースする感じだ。だんだん雪が重くなってきて、シャーベットスノーだ。最後の方は、ほとんどこんなとこ降りるの?みたいな斜面で崩れそうな所のトラバースを斜滑降でクリア。樹も一杯、石も岩も所々出ている、右に落ちたら崖みたいな所が続いて、マジですか〜? みたいなところだった。斜滑降、横滑りは自分は割と得意なのでまあ無難にクリアでしたが、苦手な人にはお勧めしたくないなあ・・・・・。


一番最後は樹々の間を巧みに左手に滑っていくような感じになって、小川が流れる所の斜面に到着。先陣切って滑っていかれたmt.raccoさんは、最後の段差に正面からアタックされて2mぐらいジャンプされていたのが最後の締めくくりのフィナーレでした〜〜。


ほんのわずか左に進むと車道に到着。あ〜〜ヤレヤレ!!無事に人里に降りれて本当にほっとしました〜〜。ここからは、板を担いでよたよたと駐車場までアルファルトとの道を登っていったのでした。


降りてきて、暖かい温泉が体に染み渡ったのは言うまでもありません。よきパーティーに恵まれて本当に楽しかったし、とても勉強にもなりました。mt.raccoさんが作成した同じGPSデータを予めインプットしておき、2台でそれぞれ確認しあう方法で今回使用したのですが、とても心強かったです。いつもポイント○○の上にいるとか、やや右にづれているとか、微妙な位置確認にとっても役立ちました。帰る頃には穏やかな晴れた青空も見れて、なかなか充実した一日でした。



★リーダーのmt.raccoさんの山行レポはこちらをクリック→→    



こんな感じの沢筋が多かった。 滑っているMINMINの姿。 ぱふぱふ〜〜 *(^O^)*
たけちゃんさんがこれから滑降 そいがさん、これから行きま〜す!
ツリーホールに激突したmt.raccoさん。救助のたけちゃんさん
冷静に見守るそいがさん
やっと若女平に到着してほっと。
左からmt.raccoさん、たけちゃんさん、MINMIN
いつもシンガリでみんなを暖かく見守るそいがさん。
雪がひどくなってきました。
若女平は気分のよいダケカンバの平原
来た方角を振り返って。山の上は何も見えない。 ここから痩せ尾根の始まり。右の雪庇に行かないように。
これから段々と細くシビアになるので写真はパスしました。
車道に降り立ってほっ〜〜〜 *(^O^)* 帰るときには、青空が少し現れてました。。








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