【5月2日(月)】

今日は下山の日だが、雨の中を降りるのは辛い。やっと小屋のテレビが朝になって見れるようになり、天気予報は朝のうち雨で、午後からは晴れ。遅く出発するほど天気は良いようだ。松本まで戻るには直通のバスは2本しかなく、13:40がラストなので是非これに乗りたい。夏山シーズンならば松本までタクシーの相乗りの可能性も高いが、この季節の山の人はマイカーで入山しているのでまず無理だろう。平湯から上高地経由で松本に出るのはさらに面倒だ。雨の様子を見ると幸いなことに朝食後は霧雨ぐらいになっている。7時位から少しずつ出発する人が出始めた。雨は止んだが、ガスが出ているのでもう1時間待って8時出発。小屋のおやじさんにお礼を言って発とうとすると「顔を塗ったか?」な〜んて言われた。「ちゃんと塗りましたよ」と返事をしてから出発した(笑) 今日は間違いなく好天になるだろう。


さて双六谷の滑降へ。滑降と言っても穏やかな気合の入らない斜面で、やがてガスの中を滑るようになった。だんだん滑って行くとデブリが堆積しているので、左斜面の高い位置をトラバースする形で進む。沢の水流も所々出ている。テントが1張り有り。右に大きく回る所まで行ってしまうと行き過ぎなので注意深く左上斜面を観察していると居ました、シールで2名パーティーと1名とこれから取り付く1名と。間違いなく大ノマ乗越の斜面のようです。


かなり急な斜面ですが、先行者のお陰でシールのルートができているのでなんとかなりそうです。思ったよりもうまくシール登高はできましたが、今度は息が上がってしまってふぅ〜って感じのことが多くて、1ターンごとに休憩の有様。完全にお天気が回復してきて素敵な春の日差しはよいのですが、かなり暑いです。ようやくぜ〜ぜ〜しながら登りきった頃には先行者は皆降りた後で、遠くに滑っている人が見えました。


これまた槍穂高連峰を見ながら、眼下には雲海も見えており、眼下に大きな斜面が広がってます。斜面の下の方はガスが立ち込めてます。シールを外していよいよ滑降です。予想よりも緊張感のないぐさぐさの茶色い斜面であまり快適そうではありません。雪庇はあまりないですが、やや大ノマ側の斜面が不安定なようで、やはりここはセオリー通りに左左に滑っていった方がよさそうです。斜滑降で入ったのですが、滑らない雪で止まってしまいそうです。結構期待していただけに残念〜。小屋で聞いた人の話だと弓折岳からの滑降ルートの方が楽しめると聞いていたのでなるほどと思ってしまいました。ほとんど流すような感じの斜滑降とターンで大分左にルートをとりました。シュプール跡で荒れている箇所も多いので下手に飛ばすのもまずいです。やっと左の方から直線的に滑降開始。調子よく滑っていると完全な亀裂の穴を前方に発見。慌てて回避したと同時に転倒です。やれやれです。今度はもう少し低速で滑っていると、気の抜けたまったり滑りとなってしまいました。(苦笑)だんだんガスの中に突入となり、そろそろ登ってくる人達も大勢出現。ややギャラリーを意識してまったりショートターンをします。恐らく双六小屋主催の山スキーツアーの団体さんだと思うので、20名近くがシール登高している列を横切る形で滑降。思わず「わ〜い」と声を掛けて列を横断(笑)


さて、ガスの中に入ると同時にデブリの堆積地帯に到着です。下りでルートを外さないように滑るのはなかなか困難を極めます。波打ったデブリに登りのシール跡が付いているのですが、下りだと弾みがついてしまうのでトレースを外れないように滑るのがとっても難しい。対向で登ってくる方も本日は大勢いるので避けるのも大変。1回だけ穴ぼこに片足スキーを突っ込んで転倒。まあ1回で済んだので良しとしましょう。ガスっていたので、デブリの全体像がつかめませんでしたが、なんだか登って来た時よりもデブリの面積が増えたような気がしてなりません。橋のたもとがようやく見えたあたりで、デブリ内ルートから少し外れた所で最後のショートターンを少し楽しんでフィニッシュ。ここで再びデブリを登るためにスキーを担いでしばらく歩きます。本当にやっとデブリから開放されたら、わさび平の小屋はあっという間でした。今日は全くの深閑とした静かな空間の小屋で誰もいないようにひっそりとしております。ここからしばらくスキーで下ると、先行のスキーヤーの2パーティーに遭遇。僅かな地面はスキーのままそっと歩いて通過。往きでアスファルトが出ていた林道に到着。


やれやれと思い、ここからはスキーを担ぐこととしました。ふきのとうが一杯道に咲いているので摘みながら歩きます。すっかり曇り空の中ですが、心は晴れ晴れです。道の雪もすっかり少なくなってきてます。やはり雨で大分融けたようです。バスの時間には十分間に合う頃合に新穂高温泉に到着。


無料の温泉にゆっくり浸かろうとしたのですが、スキーや荷物のパッキングでアセアセ・・・・ 温泉は無料だけあって、石鹸類は何もないのはしようがないけど、ガランの調整が壊れていて熱湯しかでません。最初は一人だったのに、おばちゃん達の観光客が一杯入ってきて、あれあれ? 車で来ているのならば、他に良い温泉がいっぱいあるのにね。。。 本当に汗を流しただけのお風呂でしたが、それでも大分さっぱりとして帰京しました。


本当に長い間行きたいと思っていた所だっただけに、今回は行けただけで感無量に大変嬉しかったです。
   \(^〇^)/\(^〇^)/\(^〇^)/\(^〇^)/\(^〇^)/\(^〇^)/\(^〇^)/

まだまだ一杯滑る所はあるのでまた再訪したいところですが、もう少し体力をつけないと苦しい部分もあります。まあ、あまりパワーがない女性でも頑張ればここまではできるということのレポートとして、読んでいただければ幸いです。長いレポを読んでくださって、ありがとうござました(感謝)
 双六小屋8:00      大ノマ登り始め 8:20〜35   大ノマ乗越 9:55〜10:15
 わさび平小屋 11:30  林道11:45〜12:00       新穂高温泉着 12:50



ガスの中を双六谷を滑降 途中からガスが切れてきた
大ノマ乗越への登りはこのあたりから あと僅かな登りがしんどかった大ノマの登り
大ノマ乗越 槍の飛騨沢、いつか滑りたい♪
下界は雲海。大キレットと穂高連峰 大ノマ乗越からの大斜面。左、左へと滑るようにした。
双六方面を振り返って。青空がいいなあ あっという間に高度を下げた。
ガスの中に突入。 デブリの始まり、始まり・・・・
ふきのとう







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