白馬・杓子沢〜長走沢




山スキーを始めてから毎年GW後に最低でも1本は行こうと思いつつも、週末を雨に降られてしまうことが多く、今まで1度も行ったことがなかった。この時期になると山スキーができるエリアが限られてくるので、山スキーには車が必須のアイテムとなる。車を持たない自分にとっては、白馬が辛うじて行けるエリアなのだが、それでも白馬駅からの足がタクシーになってしまうので交通費が高くついてしまう。白馬に行く夜行列車も金曜日夜出のムーンライト信州の1本のみ。これでは、なかなか実現が難しい。


この週末はお気楽さんTAKUさんが白馬2号雪渓を狙っているという情報が入ってきた。土曜日の早朝出で関越経由となると自分の家は方向が違うので、同乗は無理。金曜日の夜からムーンライト信州で自分は出発して、白馬の駅で拾ってもらい、エキストリームは滑れない自分なので現地合流する予定のきむひろさん茂倉谷の時のように彼らと途中までご一緒して、後半別行動も良いかなと思っていた。さらに相互リンクをしている岐阜のじゅんさんも白馬方面を目指しているようだ。じゅんさんは日曜日のみ休日の方で、山スキーメーリングリストの常連さんで俊足で知られている。じゅんさんは、今年のGWには新穂高温泉基点の白出沢経由奥穂〜横尾本谷〜天狗原〜槍ヶ岳〜飛騨沢をワンデイでやっちゃう猛者なのです!!! いくらなんでも、一緒に行動するのは無理だろうと思っていた。もしご一緒するとしたら、白馬大雪渓の登りは恐らく2時間ぐらいは差が出てしまうだろうから、先に自分が登っておいて土曜日に小屋で泊まるようにしない限り無理だろうなと思っていた。


さて、困ったことに1週間ほどずっと軽い風邪を引いており、火曜日にお医者さんに行って薬をもらって飲んでいたものの、その薬のお陰か?食欲減退。気持ち悪〜〜い、だる〜い状態が続いていた。こんなんで山登れるのかなあ?!?!


金曜日の昼間まではそれでも行く気でいたけど、お腹の調子もイマイチになってきた・・・・・。早く自宅に帰って用意をしていたのだが、すごくだるい。念のため熱を測ると37度台前半のお熱があるトホホ〜〜〜。 自分は37度を越すと辛く感じる人なので、ましてや標高差のある所を登ろうっていうには辛すぎます。泣く泣く、8時頃には行くメンバーにはキャンセルの連絡。


明日は、絶好の恐らく最後の山スキー日和なのになあ〜。早々にふてくされて眠りについた。12時間位は眠ったら調子が良くなってきた。熱も今のところ大丈夫。(それでも夕方になると熱が昨日は出たしなあ・・・・)家で白馬方面のライブカメラを見ていると、素晴らしい好天だぁ〜〜。私も行きたかったなあ・・・・・


明日も好天が約束されているし、お腹の調子も大体落ち着いてきたので15時頃思い切って岐阜のじゅんさんに連絡をとってみた。夕方まで熱が出なかったらご一緒したいと。びっくり?されていたようだけど、とにかく夕方まで様子を見て大丈夫ならば松本で合流という話が成立した。少し近所をウォーキングなどしてみたが、昨日は風邪っぽくて足に力が入らない感じがあったが、この日には不快感はほぼ消滅していた。


結局、最終のあずさに乗って松本へ向かうことにした。着いた松本駅は素晴らしく新しくなっていて驚く。じゅんさんが少し遅れて到着。初めてお会いする方だけど、HPを拝見しているので初めてという気がしない。車が左ハンドルなんで助手席はあらあら日本車の運転席側じゃないですか。なんだか変な気分。お腹の調子もまだ心配なので、猿倉でなくてトイレがキレイな白馬の道の駅での車中泊としてもらった。


昼間寝すぎて全然眠たくないけど、じゅんさんは昼間お仕事されているので気持ち良さそうに寝ていた。4時半過ぎに起きるとあたりは曇り空のような状態だった。じゅんさんも私に気を遣ってか? ゆっくりモードでそんなに戦闘モードでないのが助かる。猿倉に移動。猿倉荘前の方に車止めたが、福岡ナンバーの車まであって、山スキー終盤で全国から山スキー狂の人が集結しているだろうなあ・・・・。前置きが随分長かったけど、いよいよ本編に入ります。



 山域 / 形態 北アルプス / 山スキー
メンバー じゅんさん、 MINMIN
行 程
2006年6月3日(土)
最終あずさで松本駅 23:58着

6月4日(日)
合流後、白馬の道の駅着  1:40頃
朝、猿倉へ移動 
猿倉〜白馬稜線〜杓子岳と白馬鑓ヶ岳の鞍部〜杓子沢〜双子尾根の樺平へ登り返し〜長走沢(ナガシリサワ)〜林道〜猿倉
松本駅解散18:40頃〜帰京




ゆっくり準備をしているうちに、すっかり晴れ模様となってきた。6時5分頃出発。夏道を歩く。体調は装備を担いでも足に力が入らないほどではないので、内心ほっとする。すぐに暑くなってくる。GWには快適にあっという間に滑り降りた林道もスキー担いで登るとなると重たいし、先が見えているので遠い心境だ。早くシールで歩きたくてしょうがないけど、少し歩くと雪は出てきたものの、シールで歩けるほどではない。金山沢の合流点もまだ雪で繋がっているので、本当に雪が今年は多いのが実感だ。白馬尻の小屋よりも随分右の位置に出てくるのがこの時期のルートらしく、やっと大雪渓の最下部付近に到着したので、シールつけることにする。私はここまでの担ぎでふぅ〜〜って気分だった。


じゅんさんは私に合わせてゆっくりのペースで登ってくださっているけれども、それでも全然先を歩いている。大声で「シール着けるから休みます〜」みたいに叫ぶ。大雪渓にこの時期来たのは初めてだが、去年の7月上旬に登った時には既にスプーンカットが出来ていたが、今はまだ雪はある程度キレイで、滑ってもまあまあの状態だろう。既にかなり上の方まで登っている人達が見受けられる。シールになると肩は楽だけど、自分はシールがあまり得意でないのでゆっくりモードでしか登れない。これまたじゅんさんと差が開くのなんの・・・・。私に合わせて登るとじゅんさんも疲れるだろうから見える範囲で先に登ってもらうことにした。


じゅんさんは、かの有名な早川Dr.と深澤ペアを実際に山で見たことがあるそうだが、その登高シーンの真似なんていうのを実際に演技してもらったけど、目茶苦茶速くてびっくり。(でも、その演技を真似できるのもすごいと思ったが・・・。)自分なら平地でもそんなに速くは歩けないよ〜(苦笑) それに比べればじゅんさんはそこまでは速くないと謙遜されているものの、十二分に速攻登山系の方であった。比較的緩やかなあたりや、2号雪渓合流地点までなどはじゅんさんと一緒に前日のお気楽さん&TAKUさんの成功の後などを観察しながら歩いていたが、傾斜が強くなってくると分は足が上がりません・・・・・


葱平付近からは夏道でも急になるけど、その界隈まで来ると私はさらなる鈍足さを発揮。じゅんさんはどんどん登って行くけど・・・・。自分は急斜面シールは苦手、雪が緩んでシールの利きが悪くなっているので、あっさり急登手前でスキーをソリ式に引くことにした。ところが、ここは去年の夏に杓子側からの土石流で亡くなられた人も出たあたりのはず。速やかに通過したい所です。スキーのトップの穴に用意していた紐をつけて、足にはアルミアイゼンを装着。本当はシールまで外したかったのですが、ゆっくりしているのは危ないのでスキーはそのままソリ式に引くことにした。既にじゅんさんは急登を右から登って途中までは見えていたのだけど、さらに上に行ったようで?姿が全く見えなくなってしまいました。


ソリ式で運ぶ方が一時的に重さを感じない時間がある分は楽なのですが、この日はなんだか全然スキーがうまく滑りません。足は軽くなったし、つぼ足のステップが刻まれているので、結構登りやすいのだけど、スキーに後ろからかなり引っ張られます。ふつうならばスイスイ引っ張ることができるのに、何歩か進むと強引にスキーを腕で牽引しないとなりません。暑くて全く無風状態なのでへろへろです。さすがに病み上がりにはきついです・・・・・。やっと草つき下部に到着したものの休む場所としても相応しくないので、草つきの左側を登って行きます。途中で落石の音が左の山側からパラパラと時折しているのが気になります。途中で水流が出ている所があったけど、飲みたいとものの休んでしまうと動けなくなりそうで、恨めしくも通過。そのあたりで、てっきり先に行ったと思ったじゅんさんが右上方に見えました。待っていてくれてとっても嬉しかったです。すぐにはたどり着けず、本当にバテバテでようやくじゅんさんの待っていた高さまで到着。


 
                                                     ★じゅんさん撮影のものには★印が付いてます。

今日は晴れていて山スキー日和♪                               
バックの白い掘り出し中のが白馬尻の小屋。小屋は全然見えてません。
  苦しんで登っている自分(早くも大汗)  ★  
 
雪渓の中央部の島になっている部分まで登るのが苦しかった。
                                    点々と人が登ってます。あっという間にじゅんさんから引き離されてます。 ★
西部劇みたいな形でカッコいい。(だけど落石恐いよ!) ばてばてで、ようやく合流。 ここまで来るのが苦しかった〜〜  



たぶん30分位は待っていてくれたようでした。本当はじゅんさんの居た右のスペースは完全な地面が出ている安定している所なのでそこまで行けばよかったのですが、疲れ果てていて、そこまでも行けなくて、ブッシュの上あたりで休憩(超お疲れ状態・・・・・・) 腰を落ち着けてゆっくり寛げる場所でなかったこともあり、ここでやろうと思っていたシールを外すという作業をすっかり忘れてしまいました。(大汗・・・・)


じゅんさんはスキーアイゼンをつけていたのですが、高温になってシールが効かないので担ぎに変更します。私はよろよろとじゅんさんよりも先に出発。相変わらず重いスキーをずるずると引っ張っておりました。相当な人数が登って行きましたが、やがて山頂方面の右手に多くの人が進みます。あっというまにじゅんさんがスイスイと登っていきます。私はやっと急登が終ったやや平坦なあたりでダウン寸前。シャリバテっぽい感じもあったので休憩です。


全く風が抜けない雪の砂漠状態の場所でした。上には雪庇が見事に連なってます。でも、やっと腰を落ち着けて休める感じの場所で、ほっとしました。あと稜線まで標高差で100m位? 当初の予定では、じゅんさんは鑓沢に行きたかったようですが、自分的には時間的にも、さらに小日向山の標高差約100m強位の登り返しが最後にあるので無理だろうと思っておりました。このペースではやはり鑓沢は無理です。杓子沢だと白馬鑓ヶ岳には登らなくて済むし、途中の樺平への登り返しもそんなに高度差がないので行けるかな?稜線にさえ登れれば、高度差があまりないフラットな縦走路なのでなんとかなりそうかも? でも、本当にこれまでも相当に待って頂いていたので、申し訳なくて、自分は白馬大雪渓を降りて下で待っていてもいいかと思った。だから、「ここで私は断念してもいいですよ。じゅんさんは好きなコースをアタックされては?」と言ったつもりだったが・・・・


じゅんさんは偉い人です!パーティーはやはり一緒に行動すべきである(当たり前だけど、そうしていないパーティーも多いですね)ので、「一緒のルートで降りましょう」、私が引っ張っているスキーを少し引いてみて、「これを自分が引きますから、登って来てください」という。正直なところ、稜線に登る所は少し細い雪稜っぽい感じになっていて、先行者もスキーを引いて登っているのが見えるが大苦戦の模様だ。自分は登るならば板を担ぐ方が良いと思ったが、これだけバテているので自信がなかった。自分的には、白馬まで来てこんなに良い天気なのに剣岳を拝まないで帰るなんて許せないことだった・・・・。せめて稜線に出て、剣岳を眺めたいなと思った。じゅんさんが板を持ってくださるのならば、空身とまでは言わないけど相当に楽である。大変感謝してお願いすることにした。


じゅんさんはスキーが引きにくいので、ややトップを上げた形で引くようにした。(こうすればマシだったかぁ・・・)私はスキーを持っていないので、えらく身軽に感じてこれならば稜線に登れそうだ。急登でじゅんさんは苦しそうだった。自分のスキーを担いで、さらに私のスキーを引いているのだから。滑落の危険もあるので、充分間をとって登って行く。最後の稜線に出るあたりはなかなか高度感もあって高揚した気分だった。


やっとの思いで、稜線に到着。最低鞍部よりやや杓子岳寄りの約2650m付近に到着。たどり着いた稜線はなんだか日が翳ってきてガスを薄っすらと行き交う少し薄ら寒い風景だった。ここから滑走することも少し考えて見下ろしたが、45度位の斜度で滑れるとは思うが、細い斜面でシュルンドが少しあって滑りにくそう・・・・・。じゅんさんは大雪渓以外ならばどこでも良いというので(彼は去年大雪渓を滑っているので)、杓子沢に決定。ややガスが上がってくるようなムードで、じゅんさんは私の体調を気遣ってか? 本当に大丈夫って?感じだった。稜線に出ると風が吹き抜けていて爽やかだし、だいぶ元気になってきた♪


スキーをザックに付けていざ出発。兼用靴で夏道を歩くのは歩きにくいが、しばしの我慢。じゅんさんは相変わらず先に登ってはしばらく待っていてもらう感じだが、過去2回この道は歩いていて感じがわかっているので気楽だった。ほとんど平坦ないしは緩い登りと下り。念願の剣岳はうっすらと雲の上に出ている姿を確認すると今までの苦労も報われた気分だ。振り返り見ると1泊ならば行きたかった旭岳のシュプールなども見えて、雪がまだまだ多くて、一杯滑れそうな斜面があるあちこちに点在している。


なんとか13時前にはドロップ地点に到着。ちょうどガスも出てきて、刻まれた荒々しい岩壁の間を縫うように滑る杓子沢なので、アルパインムード漂っていて、なかなかです!昨日滑ったきむひろさんらしきシュプールが残っておりました。落石が恐いので、自分はヘルメットを持ってきていないのでフリースの帽子をかぶります。ズボンを転倒で濡らしたくないので雨具の下を着けました。滑走モードに切り替えて準備完了。いつものことながら、スキーを履くと元気が出てきます!! 念のため気合のアミノバイタル顆粒も飲んでおきます(笑) 登りのへろへろ具合の記憶も大分頭の片隅に追いやられていきます。(←現金な奴です。苦笑)



       中央の島の所で休憩しました。 右でスキー引いているのが自分 ★ 雪の砂漠のように暑かった雪庇下の休憩地点。 決断を・・・・
左の尾根のような所を登っていきます。 私のスキーを引きずって登ってくださっているじゅんさん 
稜線にようやく到着。 覗いてみると・・・ 白馬岳山頂方面
ガスが出てきてしまいました 杓子岳への道は95%が夏道だった。 GPSをじゅんさんが操作しています
やっと拝めた剣〜立山の景色        左の景色を眺めている私   ★ 
旭岳から清水谷も行ってみたい所のひとつ 滑り出し地点の杓子〜白馬鑓の鞍部




ガスの中をじゅんさんが滑走開始♪ 最初の傾斜は中央付近から入ると緩いので自分的にはそちらから入ろうと思ってましたが、いきなりじゅんさんは直線的に急斜面の左から入ったのにはややびっくり。ガスっていて、なんだか少し滑りにくそうですが、じゅんさんが雄叫びを上げながら滑走していきます♪  動画で狙っておりましたが、なかなか楽しそうです。自分はやや右よりの平坦な所を経由して滑り出します。最初の部分だけがややきついですが、かなり快適な斜度です。お互いに撮り合いします。


杓子沢は落石が多くて・・・というのはどの本にも、ネットの情報でも、前日のきむひろさんの情報でもそうだったのですが、最初はなかなか快適で、ほんとにそうなのかな?って思っておりました。ガスも晴れてきて、ぴょんぴょんと滑っていくといままでの苦労も消えていく気分です。ところが、中間地点位からは落石だらけ・・・・。端の方からは時折小石の落石が落ちてくる音もします・・・・。大きいのやら、小さいのやら、多くは白っぽい岩質なので、雪との判別がやや難しいです。どちらかというと平べったいのが多いので、滑走していてその上をガリガリやってもなんとかなりますが、板がぁ〜〜〜。


ノドの部分と言っても、かなり広いので、滑走幅は充分なのだけど、どのラインで滑ればやや石が少ないかの方が問題なのでした。(苦笑)よって、中間地点以降は写真や動画どころではなくて、なんだか消化試合風・・・・。それにしても、両脇をこんな景色で滑るなんていうのはなかなかのアルペンムードではございましたが、サイドから石の方が恐いので、早々に退散ムードです。後半にやや斜度がきつくなるような感じもしましたが、ほとんど石を避けるのに終始していたので、まともな滑走ではないのであまり斜度は関係しません。やっと、杓子沢から広い斜面に出て行く出口付近。左の方向が双子尾根ですし、降りすぎると大変なので、じゅんさんのGPSでも高度を確認します。左の方へ方へと滑るようにすると無駄なく双子尾根方面に近寄れます。


大きな斜面に出ると、これまた豪快な杓子岳を下から眺めるのですごい景色です♪それにしても、怒涛のように岩屑が列をなして雪崩れているので、比較的少ない所を縫って滑ります。先に滑走したじゅんさんが、動画を撮ってくれるけど、斜度は緩くなっているけど思ったようにはなかなか滑れません。それでも、大分ご機嫌モードです。双子尾根には、大分下がった位置から登るのがどうやら位置的にも樺平への登り口のようです。シュプールがついておりました。そこまで滑っていき、うまい具合に大分上までトラバース的に滑りこめました。どうやら、ネットで事前に確認してきた樺平の景色のようです。途中までサイドステップで登っていきます。尾根を越すのに緩やかな斜面です。見回すと、鑓温泉帰りの人達も小日向の登りにかかっています。滑走している人もちらほら。




最初の滑り出し。結構急に見えるけど、割と滑りやすかった 石は多少このあたりから落ちてますが、それは覚悟の上でしたが・・・
少しするとガスが晴れてきました。 じゅんさんの滑り
両側が切り立った岸壁でアルパインチックな景色  この辺りまでは、石もそんなには多くなかったですが・・・・
石コロだらけで、ほとんど滑りになりません。(苦笑)
正面の白い小さな登り返しを左に登ることになりました。
長走沢をさらに上から滑るとなると、この高い位置にトラバースする必要がありそう。
少々難しそうです。
やっと出口を抜けて左に滑ったら、今度は見上げるとこんな景色が・・・・ どこを滑っても、板は傷つきます。
                                          
樺平にはこの斜面を左に回りこんで登って行きました。 どこを滑っても石、石、石のオンパレード (トホホ・・・・)  
双子尾根に登り返して振り返った杓子沢全景 鑓沢方面




じゅんさんが早くも坪足になって、登っていきます。自分も板を外して最後のひと踏ん張りです。登りになった途端に再びお疲れモードの自分です。(苦笑)どんどん、じゅんさんは先に進みます。「あの斜面の向こうに行ったら、何が見えるのかな?」って思いながら登るのはあと少しなだけに苦しいながらも楽しいです。ばてているものの、長走沢がお次の楽しみです。樺平付近の景色は、癒しの景色でなんだがとっても気に入りました〜〜★


やっと、樺の樹の向こうでじゅんさんが待っていてくださって大休止です。エネルギー補給に努め、しばらくぼ〜っとした気分です。そこから見おろした大斜面は、思わずごっくんっていう、ほとんどシュプールも見あたらないし、デブリもない快適そうな斜面です。(以前ネットで見たものでは、一面デブリだらけの写真やら、壮絶な黒々とした土石流で埋まった写真でした。)そうは言っても、見えていない斜面でデブリが大量にあると直線的には降りれないので、先の見える場所まで様子を伺ってから降りよということになりました。


それにしても、樺平のあたりは綺麗な斜面が上にも聳えていて、左には双子尾根。ここはアルパインをやる人の入門コースらしいですが、なかなか良いロケーションです。もっと上から滑ったら、もっと素敵でしょう。陽が西に傾いてきたけど、なんだかこういう光線はいいですね。


じゅんさんが、またまた楽しそうに声を上げながら滑走していきます♪ 男性の滑りは豪快で力強いなあ! 今度は自分の番です。杓子沢よりも遥かに滑りやすくて(要は石が少ないので)、開放感のある斜面で気分は最高♪♪ イマイチ体は重たいけど、いちおう自分ではぴょんぴょん滑っているつもりです。(動画で見ると、よっこいしょ、よっこいしょ・・・って感じでしたが。苦笑) 斜度としては、35度ぐらいの斜面かなあ?石もそこそこには点在しているので、思ったほどの滑りはできないですが、それでも斜面に石が占める点在率(そんなもん、あるのか知りませんが)は杓子沢は80%とするならば、長走沢の上部は10%位か?全然楽しいです♪大きく2回位にわけて滑ると、斜度も緩んであとは沢底の滑りです。動画や写真を撮り合って楽しみながら滑走しました。


見上げると、本当に取り囲むように杓子の斜面が連なっていて、えらく満足な気分でした。斜度が緩んで細い斜面になってからは、だんだん斜面は荒れてきて、縦溝も増えてきました。じゅんさんは元気で先をどんどん進みますが、自分は省エネモードでやや流しの滑りにいたしました。小日向山から滑走してきている人達が遠くに2パーティー位います。このまま沢沿いに下りるか、右の小日向からのルートと合流するべきか? ぼちぼち斜面はブッシュもでてきているので慎重な判断が必要そう。


もう少しそのまま沢沿いに降りたところ、薮が登場。ちょうど、突然3人ぐらいの山スキーパーティーも登場。じゅんさんが、左にルートを確認しにいきます。長靴の地元の山菜取りの人達がいるよ・・・ってことで、左のルートでOK。気をつけて沢が出てきている所をじゅんさんが先に突破。最後に後ろからスキーが落ちて沢に転落。浅い所だったので、何事もなかったように「平気だよ〜」って声がかかる。見ていてちょっと恐かったので、恐る恐る横滑りで降りる。


その後も、薮を少し漕いでは、雪をつなぐようにして降りて行く。最後は沢が出ている場所も多く、堰堤の階段を上り下りしたりして、左右に沢を下降。林道が見えていて、一杯人がたむろっている場所を発見。じゅんさんは最後にスキーつけて滑走で締めくくり。自分はスキー持って無難に林道に降り立った。


沢の水が冷たくて、ごくごくと飲み干した。あ〜〜美味しかった♪♪ 板をザックにくくりつけて、満足して猿倉に下山。4時ちょっと前に下山。握手して無事を祝う。その後、楽しみにしていた御蕎麦はこの時間では、売り切れのためお店はやっていないということなので(じゅんさんは蕎麦通なので、そちらも楽しみにしていたと思うけど、ごめんなさいです。)、せめてお風呂には入りたいので、ゆーぷる木崎湖の温泉に寄る。露天風呂で風にあたると疲れが癒された。。。松本駅まで送ってくださって、そこで解散。


以前から健脚のじゅんさんと亀足の自分はどうみても登りではご一緒できないレベルとは思っていたけど、やっぱり格段の差がありました。(当たり前です!)相当にお待たせした上に、さらにはボッカまでしてくださって本当に感謝の念に堪えません。(ペコンペコンペコン) 行く前から体調不良で心配だったけど、終始温かい態度で見守ってくれてありがとうございました。これに懲りずに?、また機会がありましたらどうぞよろしくです。


猿倉 6:05発 大雪渓下部(シール装着)
6:50頃〜15分程度休憩 
小雪渓下の休憩ポイント
10:15頃〜10分位休憩
杓子方面への分岐後の緩斜面
11:15頃〜10分位休憩 
稜線 11:45頃から15分程度休憩
杓子と鑓のコル12:45〜13:05
樺平 14:20〜35頃 林道15:05頃〜20分位休憩 猿倉 15:55着
     ★なおコースタイムは同行のじゅんさんとは大分異なっておりますのでご了承ください(笑



樺平       八方尾根をバックに最後の登り  
   こんな樹が点在する癒しの風景   栂池方面をのぞむ
長走沢上部はさらにすごい景色 じゅんさんの滑り (動画より)
広くて気持ちよかった♪ 先に滑ったじゅんさんが左下に点で写っている 振り返って満足♪
     MINMINの滑り   最後の方まで長走沢は雪がついてました。
思わずボーズ 水芭蕉が咲いていた
最後は薮やこんな所も通過。水が流れているので落ちないように。★ 林道到着。僅かに残ったスノーブリッジ。











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