幌尻岳


  〜深田百名山最難関?の山へ〜



 20代の頃、とても北海道の山が好きで百名山を中心に3回にわたって北海道の山々を歩きました。当時はまだ百名山という言葉がメジャーになる少し前で、どの山も本州の山々と違った感じで、静かな山々が印象深いものでした。その中でどうしてもアプローチの難しさと同行の人もいないことから残ってしまったのが日高の幌尻岳。私の周りにいた学生時代の山のクラブメンバーは日高大好き人間が何人か居たのですが、いずれも本格的な日高縦走をしており、何泊もハイマツを漕ぐような山行でこなしており、自分は軟弱なので同行できるレベルでもなく。幌尻岳だけならばピストンするのが一番楽だとはわかっておりましたが、なんせ林道をタクシー1人で往復したらとんでもない金額になってしまうし、帰りの予約はどうすればいいのって感じでした。仮にレンタカー借りるとしても、林道走行なんてペーパードライバーの自分にはハードル高すぎ!さらに、渡渉がある!!


 当時から比べると今は沢登りをほんの僅かかじっているので以前ほどの渡渉に対する恐怖心はないものの、基本的に水は苦手で恐いので、腰ぐらいまで水が来たら泣いちゃいそう?!本当は自分のポリシーとしてはツアー登山は使いたくないけど、この山だけはツアーを使うしかないかな?とも思ってました。百名山は最近はすっかりメジャーになって、超混んでいるので、もともとあまのじゃく的な性格もあって自分の中では醒めてしまっていて、まあいつか登れれば良いなあ、老後の楽しみにでも取っておこうか?というとっても呑気なモードになっておりました。


 今年の夏山は、期待していた北アの種池から烏帽子岳への久々のテント泊復活の4泊縦走が、途中で左膝が痛くなっての途中2泊でのリタイアで、かなりしょんぼりモード。そんな時、山スキー仲間であるTAKUさんが、掲示板に「メール届いてませんか?」と書いてあったので、「?」 そしたら、廃止したアドレスに幌尻岳のお誘いメールをしていたという。メールの趣旨はお気楽さんがJALのマイルを使用して、そのお友達が格安(羽田と札幌千歳空港24,800円)で往復できるとっても有りがたいチケット(おともdeでマイル)を利用して、速攻で幌尻岳と羊蹄山を行こうというものだった。


 残念なことに、このメールが届いた時にはおともdeマイルの申し込みは締め切られており、その恩恵は無理だとわかった。ところが、色々と調べてみると、SKYMARK AIRLINES という新興の航空会社ならば正規で申し込んでもかなりお安いことがわかった。JALならば既にあと10日間を切っているので、2万円以上はするチケットが、ほとんど同じ時間帯で、かつ変更キャンセルも可能で前割3という制度で14,000円でゲットできました!


 自分は既に後方羊蹄山は登っているので、幌尻岳を登ったあとは、苫小牧から夜行急行で青森・八甲田山に転進しようと思っていた。お天気は微妙?前日までの降水量もかなり気になる。雨は降っていたものの、あまり多くはないようなので何とかなるかな?有給休暇を1日取得して、いよいよ北海道へGO! 


★備考:今年は8月中旬の台風の影響で道が崩れていまだに通行止め区間あり。従来と違うアプローチで登山口につながる林道に行かなくてはならない。このあたりは全てお気楽さん&TAKUさんにお任せ状態のMINMINでした。何年か前に幌尻山荘では台風で林道が寸断されてツアー客が中心になって何日も缶詰状態になって、最後はへりで救出されたこともあり、気象条件が悪くなるのをわかっていて突っ込んで入山して結構マスコミなどでも報道されて非難されていた人達もいるいわくの場所だ。

 今年も8月20日頃から台風で山荘では数日間缶詰状態になった人達がいるというし、山荘の営業再開も8月26日からだった。とにかく入山には細心の注意が必要だと思う。
水が多かったら無理して突っ込むことは絶対にやめた方がよいし、予備日や余裕の食糧計画も必要かと思う。(台風でなくても、突然の雷雨や大雨ということは充分ありうる) 要は、あまりぎりぎりの状態では入山しない方が良いということだ。





 山域 / 形態 北海道日高山脈 / ピークハント  避難小屋泊まり
 メンバー お気楽さんTAKUさん、MINMIN
 日程 2006年9月8日(金)〜9日(土)
 登山情報
●幌尻岳の各種情報は幌尻山荘の予約も含めてこちらのHPに全てまとめられてます
  →HP名 幌尻岳登山 2052

●幌尻岳の登山口は現在、<仮ゲート>が設置されており、ここには車が約20台位は停められます。仮設トイレ2個(山と渓谷社よりの提供らしい)もあります。(水道なし)

●仮ゲートは本ゲートの約2.5km位手前の位置であり、本ゲート前の駐車スペースが僅かしかないことを考えると、今後は恐らく仮ゲートの駐車場が正式な登山口になるような感じです。(タクシーだとここまで入れるらしい)

●幌尻山荘のトイレは外にあるブルーシートがけのもの(すごく汚いそうです)を小屋の人は案内してましたが、実際は部屋の中にある階段下のトイレを使用できました。今後、どういうトイレを作るかアンケートをとっておりました。

●飛行機でアプローチする場合のガスは持込不能なので、どこで買うかが問題となります。札幌、旭川などのメジャーな登山用具店がある場所を経由する場合は良いでしょうけど、今回のようにダイレクトに山に入る場合は問題となります。
 その解決には、千歳空港到着フロアー(1F)にあるBLUE SKY(JAL系の売店でカフェと銘打ってますが、小さなコンビニみたいなところ。) →0123−46−2460 で販売しております。なお、扱い種目はイワタニプリムスの250のみです。(546円)
 確実を期す意味で、事前予約がお勧めです。そんなに大量には売っていないので(1度に通常は60個を東京から仕入れているようです)、在庫がない時があります。自分が電話した時には在庫切れでしたが、私の入山する8日には入荷するというので、個数を予約しました。一度に大量に買っていくパーティーがいるので要注意だそうです。なお、ガスボンベは危険物で空港内のため、一般陳列はしておらず、口頭で買いたいというとお店の人が出してくれます。(お店でもその旨を表示しております。)

TAKUさんのコンロは一般家庭で使う卓上コンロなどのガスを使えるボンベ装着タイプのため、途中の富川にある大型スーパー(グルメシティー富川店01456−2−1122)で簡単に調達。105円だったそうです。
冬山や高所でなければかなり便利だなあ!)


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【第1日目  9月8日(金)】

 羽田6:45発の飛行機に乗るには、荷物の預け入れなどもあるので30分前にはチェックインをすることとある。スカイマークはマイナーな航空会社なので、どうせ乗り降りなども遠いエリアからだと思うので、勝手もよくわからず、乗り遅れては大変なのでとにかく早朝に家を出ることにした。3時過ぎぐらいに目が覚めると雨が降っているよう?! 駅まで遠いので雨の中を自転車で行くのも大変なのでタクシー呼ぼうかと思ったけど、幸い出かける頃には止んでいたので自転車で家を出た。始発の電車に乗って浜松町経由で行ったら、5:50頃と相当に早く到着。でも、荷物を預けたり、朝食摂っていたらあっというまに飛行機に向かうバスの時間だった。(羽田からだと通常は直接飛行機に横付けされたデッキから歩いて飛行機には入ることが多いので、意外な展開で驚く。)スカイマークは飲み物サービスがないのでペットボトルを持って入るが、飛行時間中に飲み物サービスがない分、邪魔されることなく爆睡できるし、お値段も安いので大変気に入った♪


 札幌千歳空港には定時よりもやや早く到着。さっそく荷物を受け取って、外に出るとまだお気楽さんとTAKUさんのJA便(羽田発6:55)は到着していないので、先にガスバーナーを購入。JALの到着ロビーの外で待っているとお二人を発見。無事合流してレンタカー受付場所に移動。格安レンタカー会社で受付をして、相当な人数でマイクロバスに乗って全員でレンタカー会社の駐車場に車で17分離れている場所に移動。北海道の17分は相当な距離を走行して、かつ我々が向かう苫小牧方面とは正反対なので結構なロス。レンタカーは三菱コルトだったが、カーナビ付きで1日4000円は嬉しい金額♪ なんだか荒野の果てみたいな場所の駐車場に一杯ちっちゃなレンタカーが止まっていて、とっても自分的には受けました。


 ここからはお気楽さんとTAKUさんが適宜交代で運転するいつものパターンだ。日高方面に高速道路が出来ているにはびっくり。今回は幌尻山荘がネットで見る限りずっと9月中旬まで満室。今年から完全予約制で何度か電話を入れていたけど満員で予約とれず。結局TAKUさんが2名用のテント背負って行く事になっていた。お気楽さんは未だテント泊はしたことないので、シュラフやマットを初めて背負うので心配そう?私はそのテントには定員オーバーなので、1名位ならばなんとか山荘に泊めてもらおうという確信犯的な予約なしでのトライだ。(苦笑)どうしても泊めてくれないのならば無理やりテントに3人で泊まって、ザックは外に置くかと思っていた。TAKUさんがふと思いついて、念のために高速道路から最後のチャンスと思って予約の電話を入れたところ、な〜〜んと、団体さんのキャンセルが出たので空きがあるという! これで合法的?に泊まれることになり一同安堵♪♪ 郵便局で1名1000円を振り込むことになった。さらに、小屋には毛布もあるのでマットもいらないという。特にTAKUさんは大幅な荷物軽減で嬉しがっていた。


 そんなことをしていたら高速道路なのであっという間に富川付近に到着。大きなスーパーで食糧やガスボンベをお二人は購入。自分はほとんど東京で購入してきているので、ちょこっと買い足し程度。郵便局で送金してここからいよいよ山方面への道に進むが、8月の台風で道が不通の部分があるので注意深く進む。道は右方向に迂回して進んだ。途中の山奥に牧場みたいな放牧地があったりするから北海道らしい風景だなと思う。小学校の校庭で水をお気楽さんが汲んで、この後ぐらいからが本当の林道走行。ネットで見ると林道が酷いとか、悪路だというので、車酔いがとっても心配な自分は心して構えていたけど、林道ではあるものの、かなりフラットでよく走られている道で、あまり揺れることなく、本当の林道は30分程度であっさりと仮ゲートの駐車場に到着。


 時間的にはまずまずだ。日没までには食事を終えたいので、早々に出発する。駐車場には10台位が止まっているが、9月の平日ということも考えるとやっぱり盛況だ。しばらくずっと単調な林道歩きがあるが、南の方に台風があるせいもあって湿度がかなりあって汗がどんどん出る。曇り空でどんよりしている割には本当に暑かった。途中で1本立ててヤレヤレ。前回のテントに比べると荷物はさらに軽くて10キロほどなので苦にはならないが、なんせいつもの気ままな一人歩きでなくて、今回はお二人に迷惑をかけないように歩かなければならないので結構一生懸命に歩く。取水ダムには2時間弱で到着。やっと長い林道が終ってほっとした。


 ここからは、いきなりアルミのはしごで5m位降りて登山道に下りる。ほんのしばらく歩くと、岩の部分をへつる部分があった。この沢登りでも出てくる<へつり>というのは、要は岩のトラバースなんだけど、湿っていたせいもあるけど、下に落ちると水なので、急に水恐い症候群の自分は体がこわばってしまって、恐る恐るで核心!実は今回の山行で一番の難所でした!(爆笑) (帰りは岩が乾いていて楽勝だった)お気楽さんはスイスイ先行して見守ってくれているんだけど、ははは・・・・苦笑もんです。


 それからしばらくすると、いよいよ渡渉開始地点です。思ったよりもすぐの場所でした。ここで私は底がフェルトの渓流シューズ、お気楽さんはスニーカー、TAKUさんは地下足袋という三者三様です。沢登りは自分は日帰りしかやったことがないので、いつも荷物はかなり軽いのですが、今回はややそれよりも重たいので、ダブルストックで転倒防止策とします。見ていると前後していた単独行のおじさんが登山靴のままそのままジャブジャブと入ってしまったのには驚きました。荷物も驚くほど軽量な方でいろんな登り方があるようです。(今回は水没に備えてザックごとビニールに入れて、さらにそれぞれを2重ぐらいに防水。一応全身濡れた場合に備えて着替えもフルセット用意しました。)


 我々は、お気楽さん、自分、TAKUさんの順番で歩き始めました。お気楽さんは背が高いので、先に歩いてもらうとどこまで水に浸かるかわかるので、水深バロメーターとしての先陣さんです(誠にありがとうございます) 渡渉は、ちゃんと右岸、左岸に渡る所には赤テープが樹にぶら下がっており、そこを目安に渡るようになってます。もちろん、より簡単な所や多少の前後を加えて歩きやすいところを選ぶ感じです。最初はさすがに北海道という感じで水が冷たかったですが、じきに、渓流シューズ内で水が温まってきて(靴下も履いているので)、いつもの沢登りの時のようにぬくぬくとした心地よい感触になってきました。全体に水は少な目で、注意深く渡っていき、お気楽さんで膝下、自分で最大で膝ぐらいの水量。ほとんどが自分の膝下あたりなので、涼しくて本当に快適でした\(^〇^)/


 なんだか、とっても楽しくなってきて沢の途中で1本立てます。大分3人とも余裕です。少し空にも晴れ間が見えてきて、あとせいぜい1時間以内では到着するだろう・・・・という感じです。数少ない沢登り経験と重ねてみると、これはやっぱり沢登りではなくて、沢歩きとか、河原歩きというジャンルかな?標高差が少ないのも大変助かります。水量が多くて小屋に閉じ込められるほどの大水量になるとは、本当に自然の力は恐いものだと思うものです。今回は山の神様が我々に味方していただいたようで、本当に感謝です。


 休憩ののちは、もうあまり沢は長くなく、右手から沢が合流します。やがて右岸(上に向かって左側になります)の道をだどるようになり、登山道的な道になって、最後にちょっと登り、最後に沢を渡ると待望の幌尻山荘でした。到着は予定の5時よりもやや早い16:40にて、これで明るいうちにゆっくり食事もできます。


 幌尻山荘に到着すると、あたりには青いビニールシートが敷かれていて、大きなドームテントも2つ張られてあります。(これは山荘のもので、アタック時に荷物をデポさせておく所です。)事前情報にあった二つのツアー(22名の静岡の団体さんと、11名のAツアー社)の皆さんも、皆青いシートの上に座って夕食を食べて寛いでいる頃でした。我々は小屋の入り口付近を寝場所に指示されました。早速、毛布で陣地取りをしてから外で食事にします。


 炊事をするに相応しいテーブルやベンチや豊富に止まることなく流れる蛇口つきの水道もあって、超快適空間です。
今日のメニューは自分はいつもの味噌ラーメン(餅いり)とソーセージ、おつまみ用みたいなおかきの小袋2個です。お気楽さんは体に反して小食でびっくり! 逆にTAKUさんは自分の2人前以上ありそうな大食漢でびっくり♪

 
 ゆっくりと寛いで食事を食べて大満足。夜の消灯は7時20分頃でしたが、この日は2つの団体さんは2階(かなり息苦しく暑い)におり、1Fにも数人居りましたが、さすがにこの地まで来ている方々だけあって、皆静かで統制が取れておりました。1Fには全部で12、3名前後で寝たのですが、ゆったりと快適でした。


仮登山ゲート駐車場12:20着 駐車場発 12:45発 林道本ゲート 13:20
林道途中の休憩 13:55〜14:05 取水ダム 14:34 渡渉開始地点14:55〜15:15頃
休憩 15:55〜16:05 幌尻山荘 16:40



仮ゲート駐車場  中央TAKUさん、右お気楽さん  ゲートには鍵がかかっておりました。(photo by お気楽)
取水ゲート。この先からが登山道 ここが自分にとっての最大の核心のへつり(苦笑)
この写真は帰りの時のもの(photo by TAKU)
最初の渡渉開始地点。一杯テープがあるのでわかりやすい。 やっとのぞいた晴れ間
 だいたいこれぐらいの水量でした。(対岸の赤テープと、手前の赤い石注目)
写真は翌日の帰るときのもの(photo by TAKU)
夕暮れ時の幌尻山荘


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