【4月28日】


朝食は朝6時からというので、朝風呂とシャレて、うーん、こりゃあ、温泉三昧、たまりませんなあ〜〜。昨日から合計3回!ちょっと禁欲的な登山をされている方から見ると、眉唾もんかもしれませんが、朝陽の山を眺めての朝風呂は目も覚めて最高!


バイキング形式で朝6時から朝食。なかなか美味しい物が多く、楽しめた。さてさて、荷物を整理して、出発へ。シールを貼っていざ出発。朝の立山は風もなく、穏やかである。気温も10度。室堂ターミナルには寄らずにそのまま広い台地を一の越へ。既に大分登っているパーティーがいる。ボードの若者も多い。彼らはスノーシューで狭い道を登って行くので、少し高めの位置にシールで登るようにする。一の越まで、去年は大変苦しい思いをして雷鳥平経由の道で上がってきたが、室堂経由の今回の道の方が穏やかでトレースもしっかりついていて登り易い。


しかし、一の越のそばまでくると、団体のパーティーが団子状になる。絶好の休み場所では、若者のボーダー集団が大挙していて、ちょっと・・・・という感じで、パスして休まず一の越を目指す。少し最後のところがカリカリして、ツボ足のトレースが入り混じって登りにくい。去年は最後、ここであと5mぐらいでスキーを脱ぐ羽目になったが、今年はなんとかシールで登りきれてホッと一息。


一の越は、いつものように、大混雑。特に15,6名はいるだろうか?集団のガイドパーティー(知っているガイドさんがいたので、Aクラブのバックカントリツアー)が大挙していて目立つ。スキーとボードと、さらに雄山登山組もいるので、なかなか居場所を確保するのが大変。Aクラブのガイドさんが、「しばらくまだ雪が堅いので、待機します。9時半位出発を目処にしてます。体温を奪われないようにしっかり防寒してください。」となかなか良いこというなあ・・・でも、彼らが一度に滑り出したら、斜面は荒れるし、後半の狭い所を通過するのが、大変なので、彼らよりも先に行動するのが必須である。他には、これから御山谷を大挙して降りるという人達はいないようなので、しばらく様子をみることにした。


しばらく待ったが集団が動く気配がないので、のんびり滑り始めることにした。槍や黒部源流の山々、笠が岳など北ア北部の山々も一望に見えて、いよいよ黒部湖までの標高1000mぐらいの滑走が始まる! 最初は、ゆる〜い、大きな斜面。ところがである! やっぱり、斜面が前日のシュプールの跡が、まだ硬めに型が残っているようで、そこをクリアする度に抵抗あって、気分のよいシュプールが描けない。がたがたである。せっかくなのにもったいな〜い。そうは言っても、慣れるしかないので、しばらくゆっくりと滑っていたら、コケタ。(こんな緩斜面で恥ずかしい〜)どうやら、シュプールのついていないところは柔らかいので、なるべく回転するのは、跡のついていないところを探しながら滑ると、そこそこに滑れる。でも、こんな大きな斜面なのに、豪快に滑れないのが残念。左の方の斜面を今回滑ったが、ちょっとおっかなびっくりの部分があって、爽快感に欠けて残念。大きな岩が目印で、ここまで去年は超快適だったが、今年は5,6回止まりながら、あまり気合の入っていない滑りででゆっくりと降りてきた。大岩で、しばらく休憩。
周りの北アルプスらしい景色をしばし堪能する。


3人ぐらい男性が降りてくるので、眺めている。他には誰もいない。気持ちを入れ替えて、大岩から下は、やっと気温が上がって、少し重めだが快適なザラメになって、シュプール付いていないところを選びながら、中回りターンぐらいでビシバシ下れて嬉しい。やっと調子が出てきた!うーん春スキーだなあ〜〜。 しばらく滑っていくと、いよいよ左へ向きを変えるようになる。正面の針の木岳がカッコイイ。ここからは、斜滑降で大体トレースどおりに滑って行くが、今年は沢が早く出ると聞いているので、かなりスピード落として慎重に滑る。


大分前に降りて行った2人連れが沢の早くも出てきたところで、お茶などしてなごんでいる。それを通過して、さらに進むと、トレース上に土砂が乗っているところあり。右から雪崩れてきている。注意深く観察すると、数日前に落ちたようで、スキーを外さなくて通過している跡があったので、すっごく気をつけながらパス。しばらくして振り返ってもまだ心臓ドキドキ。


そこからも、しばらくずっと右側が山で、左側が沢のところが続く。そろそろ終わりかなあ?って思っていると、ちょうど黒部湖が見えてきた。出合のところにテントが張ってある。人もいるようだ。さあ、あと少しって思って進むと、なんといきなりトレースが切れて、とてもスキー付けて下りれないズタズタの斜面。左の下のすぐ下の辺りには沢が流れているので、落ちたらマジにまずい!!!どこでスキーを外すか?バックしようかどうしようか? 辛うじて、なんとか足場を作って、スキーを1本ずつザックにつける(これが失敗。スキーは束ねて手に持ったほうがよかった) 冷や汗たらたらでドキドキもんである。


やっとスキーの取り付け作業が終了して、やや下り加減のところに入ろうとすると、なんと今度はスキーが樹木にひっかかって通過できない。うーん、うーん、色んな体勢で抜けようとするが、なかなか大変。しばらく悪戦苦闘して、ようやく樹をクリア。そこから下は、慎重に下って、ほっと〜〜。ちょうど、その頃、別のルートから同じく出合に着いたパーティーもいて、(全然見ていない人達だったので、大分前に降りて大変な目に遭ったと言っていた。)最後の?丸太を渡って左の岸に渡れば、あとはすぐそこが夏道である。


ところが、兼用ブーツで丸太は、はっきり怖い。さっきの難所で大部神経を使ったこともあって、足がヘロヘロ。もともと水は怖い方なので、素晴らしいコバルトブルーに吸い込まれそうな(^^;)気分である。丸太のほかにも、たくさんの流木が左の方にくもの巣状に積み重ねられたようにあるので、どちらかというとそちらをメインに、丸太はほんのちょっと歩いてやっと対岸へ ふっ〜〜〜・・・・。 


対岸のテントの人達は何者かよくわからなかったが、(釣りをしていることは間違いないようだが)、昨日若い女性がそこで沢に落ちて救出されたことを教えてくれた。さらに、この先、もう1個所、丸太のあるところの行き方も教えてくれた。 見ていると、ちょうど、さっき和んでいた2人が、このとき、沢のスノーブリッジをうまい具合に?滑りながらこちらの側に渡ってきたようだ。こちらから見ていると、今にも落ちそうな感じもするが。。。。


少しだけ休憩して、もう一つの丸太に到着。湖畔のところを丸太を伝って横に歩き、水に落ちないようにした。そこを過ぎて、左の見覚えのある夏道の斜面に突入。雪が少なくて去年よりも楽に夏道に上がることができた。やれやれ。


そこから先は、夏にも去年来ているので、スキーの重さはあるものの、割と快適に歩くことができた。まだまだ雪道がほとんどで、踏み抜きもあるが、とにかく1時間程度歩き、大きな沢を渡って登るとロッジくろよんに到着。まだ小屋はやっていないようで、その先のトイレ小屋の近くで休憩。やっと難所を終えてやれやれ。心から寛いで昼食など食べる。ここからは、ほんの少しで黒部ダムへ。ダムの上から立山を振り返ると、なんとも言えない安堵感と満足感に満たされた。




                        






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