立山山スキー(真砂沢・雷鳥沢・御山谷)



去年、山スキーを久々に再開する気持ちになったのは、山スキーをやっている人のHPや、山スキーのガイドブックなどで、こんなところを滑ることができたらとってもいいだろうなあ〜と思ったからだ。そのいいだろうな〜と思った、幾つかの是非滑りたいと思った動機の一つが、「真砂沢」である。去年は立山の入門編ともいうべきエリアに行き、なんとなく概要がつかめた。特に黒部湖に滑り降りる御山谷にはえらく感激した。今年は、念願の真砂沢、そして、できれば、ちょっと難しいかもしれないが、長次郎雪渓を狙っていた。さてさて、どうなることやら・・・・




山域/形態  北アルプス北部 / 山スキー   小屋泊まり
メンバー  MINMIN
コースタイム
 2003年4月25日(金) ムーンライト信州 夜発
 
 4月26日(土) 信濃大町駅〜扇沢7:00始発のトローリーバス〜室堂8:40着
 室堂11:05発  雷鳥平にてシール装着と休憩 11:45〜12:00 
 別山乗越(剣御前小屋) 14:40
 
 4月27日(日) 小屋7:40発   別山8:15〜30
 滑り出しのところでスキー装着8:38〜50   
《真砂沢滑走》
 剣沢合流点9:25〜10:00    長次郎雪渓出合 10:30頃通過
 平蔵谷出合付近 11:05〜25  昼食 12:37〜55
 休憩(2600m付近) 13:42〜50  
 剣御前小屋(デポ回収)14:10〜15:10
 ツボ足で滑走地点へ 15:08滑り出し  
《雷鳥沢滑走》
 雷鳥平にてスキーをザックにつける 15:40〜45  
 雷鳥ヒュッテ付近 16:10〜25   みくりが池温泉 17:07到着

 4月28日(月) 小屋出発 7:35発 
 一の越 9:05〜45  
《御山谷滑走》
 黒部湖畔 10:57〜11:10    ロッジくろよん付近(昼食) 12:15〜40
 黒部ダム 13:15  
 自宅 19時

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登山情報
剣御前小屋HP
 
みくりが池温泉HP

立山黒部アルペンルート公式HP

●別山乗越に公衆トイレあり。

●ロッジくろよん近くに公衆トイレあり 
 
●アルペンルート (信濃大町駅〜バス〜扇沢〜トローリーバス〜徒歩〜地下ケーブル 〜ロープウエイ〜トローリーバス )
 片道 6790円+10キロ以上の荷物400円+スキー400円
※ロープウエイの順番如何で大幅に所要時間が違う.
朝のうちから行動するのならば、扇沢始発に乗るのがベスト。
富山県側からの方が待ち時間が少なく、乗り換えも少なくて済む。





【4月25日】


会社での仕事をなんとか切り上げて、あまり余裕なく、自宅を出発。お天気は小雨がぱらついていたが、既に片手にスキー、もう片方はスキー靴等の入った手提げも持っているので、バス停まですぐなので傘は持たず出発。ムーンライト信州は昔の急行アルプスのようなものだが、実質前半飛び石連休の初日にも関わらず、レディース専用車両は半分弱ぐらいの入り。普通車両の方も山に行く人はいるものの、パラパラ程度。とにかく1ボックスを占領して、結構快適信濃大町へ。



【4月26日】


信濃大町の駅では、臨時便のバスが出るのでそれに乗る。6時頃扇沢に到着するが、券発売の窓口がまだやっていない。朝食と荷物整理をする。去年はアプローチシューズを終始持って歩き、失敗したので、ここで兼用靴に履き替えてロッカーに置いていくことにした。雨が結構降っているが、空模様は明るいので、上に行くまでに晴れるといいなあ・・・。恒例のアルペンルートの順番待ちになるが、どんどんこの時間でも観光バスが来ているので、まわりは団体さんに取り囲まれてしまった(^^;) それでも相当早い順番だった。黒部ダムの約1キロ歩くところまでくると、雨具を着ていたが、ぱらつく程度の雨で助かる。ロープウエイで上がる頃には、お天気雨のような感じで、針の木岳や、後立山連峰の山々が綺麗に見えている。今年は稜線の雪が少ないようだ。タンポ平の斜面はやや上はガスがかっているが、あまり雪面が綺麗でなく、斜面にうねりがあって、やっぱり今年も降りるのは御山谷にしようとを思った。


室堂には、今までで一番速い所要時間で着いたようだが、完全な真っ白なガスの世界。雨もひどい。長野県側とは随分様相が違っている。天気予報では午後から回復となっているので、何時間か待機すれば少なくとも雨は止むだろうと考えて、しばらく待機することにした。雑踏の中で、比較的人がこない端の壁際をキープして、ここで待ちの体制を作る。それにしても、観光客の人達が相当な人数いるので、身動きできないほどの混み様だ。登山や山スキーの人達も何箇所かに固まっているが、いずれもお天気待ちの様子。階段のところは、スキーやスノーボードのツアーの人達が大挙して全ての階段がいす代わりになって待機状態。何度か外を眺めに行くが、9時半頃?ぐらいから雨も小雨か止みそうになり。 10時をすぎると雨は止んで、ややガスも薄くなっているような感じがする。


ようやく、出発の気分になって、いざ出発。竹のポールが目印に立っているので、忠実にたどる。スキーを担いでいる人がちらほら。なんで滑んないのかなあ? 割とすぐにみくりが池温泉なんだけど、ザクザクの雪がほどほどに堅くなって、滑りにく〜い! さっそく、荷物の不安定感に慣れないせいもあって、初転び。(情けない〜。でもこの日はこの1回のみの転倒だったからまずまずかな? ) みくりが池を過ぎると、やや滑れるところもあるが、複雑な地形で、下手なルートをとるとまずいので、ポールに沿って素直に滑走。去年泊まった雷鳥荘に上がるのは、トラクター道があるので、そちらから階段登高をしたりで、担がずに済んだ。


雷鳥荘の前に着くと、初めて雷鳥沢の方が見える。といっても、ガスがやや切れている程度なので、全貌は見えていないが、途中まで上がっている人達も見える。何よりも回復傾向が明らかなのが嬉しい。そこはちょうどTバーがあるところで、去年は右よりの斜面を滑ったような記憶があるが、誰も滑っていない(^^;) 下がどうなっているか見えないので、Tバー沿いの方の斜面を滑ることにした。いよいよ初滑走!


Tバー設置工事作業中ぐらいなので、斜面は荒らされておらず、なかなか快適。雨を含んだ湿り気のある雪だが、綺麗な斜面なので、スムーズに弧が描けて気分よし。やや慎重な滑りだが、無難にこなして一息。さて、シールを張って登りますか。


最初の登り口がやや急になっているが、他に3人ぐらいがシールを付けているところなので、落ちないように慎重に登りだす。去年までのシールだと、登れない斜度だが、新しいシールは難なく登れてほっとする。視界がこの頃は割と見えたので、尾根筋にあたるところを、適宜に折り返しながら登って行く。何人か軽荷の人達に先に行ってもらう。段々高度が上がるうちに、視界も悪くなってきた。ガスが出て日射がないのは助かるが、それでも暑い。ほぼ直登の方向で登っていくが、先頭のシール跡は左に徐々にそれていく。ほとんどガスで2、30mぐらい程度の視界なので、1本立てる。ボーダーの若者達も近くで休憩している。テレマーカー2人はそこから下に滑走していく。華麗な滑りを見たいものがだ、すぐにガスの中に消えていった・・・。


高度計で2600m位から先は近いのに、全く剣御前の小屋が見えず、気分的に落ち着かない。やっと一瞬だけガスが晴れて、小屋の確かな在りかがわかり、現在やや左の尾根の方に上がっている模様
と判明。ここは、ルートがわかりにくい時は、一旦左の稜線に上がるのが最も安全な方法なので、左の方のハイマツが一部見えているところ沿いを上がる。(小屋の直下は右側は沢筋になっていて、急登でえぐれた形になっているので危ない。) シールでは方向転換をするのもかなりきつい斜度になってきて、滑らないように、かなり神経を使う。周りは白くて気が滅入りそう。先行の人が、ついにスキーを脱いで担ぎ上げをしている。高度的にはもうあとわずか。でも、シールで登るには私には限界レベルなので、あまり安定した足場ではないが、スキーをザックにつける作業に入った。スキーを流さないように、慎重に慎重に行った。


そうこうしていると、先頭がメット姿にスキー、他も男性ばかり5〜6人のメンバーが続々と後方から現れた。メット姿の人が早々にスキーを外して担ぎ上げでうまく稜線にキックステップで上がってくれたおかげで、急斜面をステップができて、それにしたがって稜線に。うーん、やや風はあるものの、いよいよである。


稜線にあがって、ほんのわずか歩くと、急に小屋が見えてきて、やっと到着! 早速受付をするが、さっきのメンバーは常連さんどころか、富山県警の山岳救助隊の皆様でした。


小屋は空いていて、何もすることなし。部屋は寒いので、談話室にこもって、ストーブが気持ちよい空間にお昼寝したり、山岳漫画を読んだり。山小屋の関係者が世界各地をトレッキングしたアルバム写真が一杯あるのも楽しい。以前ネパールに行く前に、この小屋に来て一通り目を通したが、今度同じところを歩いているので、自分の時と比較しながら興味深く拝見した。


夕食は、5時半からで、暖かい鶏のから揚げ(付け合せが結構一杯ついている)、野菜の煮物、大豆とひじきの煮つけ、野菜具たくさん汁物入りで、とても食欲もあって、ご飯や汁物もお代わりしてしまった。特に、なめこや大根等が一杯入った汁物はお餅も入っていて、とってもおいしかった。


食後は、実質のお客さんが6名(カメラ目的3名、山スキー目的3名)と、本当に少ないお陰で、コーヒー、紅茶のサービスまで付いて気分よし。(山岳救助隊の方々は後で小屋の方々と食事されていたようです) 昨日は悪天で宿泊客0にて、実質連休初日とのことだ。談話室で、他のお客さんと山の話などして寛ぐ。同室のご夫妻は多分私よりは少し年上だが、以前真砂沢を滑ったことがあり、明日そこに行かれるので、私も同じなのでなんとなく心強い。


この日は1日中、全くのガスで、周りの景色を見ることなく就寝。




                                




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