霞沢岳


秋の連休は3連休の前日を一日プラスして休暇を取れたので、4連休でウキウキ! 一番行きたいところは、北アルプス某所であったが、もう2回も積雪があったようで、稜線通しのコースなので無理は禁物。それでも行こうと色々と調べたが、肝心の夜行列車が木曜日の夜にはないので、昼に登山口を出発ではコースタイムぎりぎりで日没と同時にテント場ではあまりにリスクが高すぎる〜〜! 


結局、第一希望は断念して、第二希望は・・・と色々と考える 。やっぱり、交通機関がネックで、折角休暇が取れても夜行列車を使えない限り、行けるところはとっても限られていた。秋の日は短いし・・・・。


ようやく、霞沢岳と、歩いていない縦走路の徳本峠〜大滝山〜蝶ヶ岳〜三股を組み合わせることで、素敵な4日間を計画できた〜!でも、本当は、徳本峠には伝統の島々宿から登りたかったが、昼頃に登り始めるのでは、上高地から登るのが自分としてはギリギリ。


さて、霞沢岳というと、「残雪の霞沢岳」に長く憧れていた。霞沢岳というのは、最近では日本二百名山とやらに選ばれたらしく、「登って降りて一丁上がり〜!」的な人までも登る山になりつつある。しかし私が山を始めた頃には登山道がなかった。1984年に徳本峠から道が開かれたというが、その後も登る人が少なく、長い間「知る人ぞ知る山」という渋い山だった。私の持っている古いガイドブックでは「鉈目程度」という記述がしてある。また、八右衛門沢をつめるルートしかガイドブックには紹介されておらず、ほとんど沢登りでバリエーションルートという記述である。バリエーションをしない私の仲間内では、稜線通しに登るならば、残雪の時期に登るのがいいという評判だった。穂高の展望台としては、最高の位置の一つである。


また、蝶ヶ岳への縦走路も、かつてはあまり多く人が歩いていないようだったのが、いつの間にか中村新道というかっこいい名前が新しく買ったガイドブックには記載されていて、驚いた。いつからその名前ができたのかなあ?


いずれも、徳本峠小屋、及び蝶ヶ岳ヒュッテの両小屋の方々の整備のおかげだろう。秋の日に、静かに穂高を眺めながら歩くにはよさそうなところである。少々前置きが長くなったが、そんな思い入れがあるコースに久々にテントを背負って出かけたのでした。。。。


 山域 / 形態  北ア南部  /  テント泊
 メ ン バー  MINMIN
 コースタイム  
 2003年 10月10日(金)
 自宅6:30〜八王子〜松本〜上高地12:00
 上高地12:15発           明神12:57〜13:07
 休憩13:53〜14:00        最後の水場14:38〜50
 徳本峠15:17   
 
 10月11日(土)
 徳本峠6:40発            ジャンクションピーク7:30〜45
 K1手前のピーク9:10〜25    K1 10:02〜10
 霞沢岳
山頂10:52〜11:25   K1 11:57〜12:10
 休憩13:25〜35          ジャンクションピーク14:05〜10
 徳本峠14:45

 10月12日(日)
 徳本峠8:35発            明神10:05〜20
 上高地バス停11:20       
 上高地バス発11:40発〜新島々〜松本〜自宅19時    

 
 登 山 情 報  徳本峠小屋 水150円(1L)



【一日目】

平日の朝、通勤ラッシュの新宿に大ザック背負って向かうのは至難の業なので、八王子からスーパーあずさ1号に乗車することにした。どうせ平日で空いていると思っていたら、朝のあずさは山姿の人や出張の人で八王子では既に満席。自由席のデッキで石和温泉までザックの上に腰掛けていく有様。トホホ・・・・。松本から今回は上高地直通のバスに乗っていくことにした。(新島々経由よりも30分は早く着くようなので)


ちょうど昼に上高地に到着。テントを背負うと、とたんに早く歩けなくなる亀さんの私は、日暮れないうちにと、急いで腹こしらえしてすぐに出発。実は上高地に秋に来るのは初めてである。河童橋から見上げた秋の穂高の様子は、やや曇り空のせいもあって、なんだか黒っぽくって、迫力あり。季節を変えてみる姿は、新鮮に感じた。明神までは、どんどん歩いていくが、荷物もっと軽ければなあ〜って思いつつも、いつもより気合で速く歩けた。


明神岳が綺麗に見える砂地のところを通過すると右手に徳本峠への道がある。やっとここからは、観光客から離れて歩けるので、ほっとする。とたんに、誰もいない道だ。しばらく平坦な静かな道で、気持ちがとってもいい。林道を終えると少し傾斜が道に出てきたと思ったら、1mぐらい前を物体が右から左にダダッ〜と移動!! 「きゃーあ〜〜☆」って思ったら、子猿さんだった。猿さんは私の方を振り返ってしばし見つめ合ってしまった。(苦笑) 秋の穏やかな黄色い感じの光線のなかを歩いていると、いい気分だ。やがて、時折下山してくる人達がちらほら。振り返ると明神岳と前穂がとってもカッコイイ。


斜度が出てくると沢も近くなって、段々と九十九折の道になってきた。途中でえらく飛ばして歩いている親子のような男性2名に抜かされる。二人で競争しているみたいに歩いていて、なんか変〜? 彼らは下の水場で休んでいた。水場は2箇所あって、最後の水場という小さな立て札があるところで、私は水を汲むことにした。今回は、連休前がとっても寒くて雪も降ったというので、冬用シュラフで結構荷物が重たくて15キロ強。ここで水を満載したら、18キロぐらいになってしまった。(^^;)よろよろと歩きだしたが、最後の急登のはずだが、昔の人が作った道は体に良い、気持ちのよい九十九折なので、そんなに苦にならずぼちぼちと歩いていた。またまたさっきの競争している?二人連れに抜かされてしまったが、それでもマイペースで歩いていたら、あっけなく徳本峠に到着。


テントは私とさっきの二人連れだけで、誰もまだ張っていないので、一番見晴らしのよいところに張ることにした。ここならば、テントを開けると真正面に穂高が見えるっていう優れた場所だ〜★(徳本峠のテンバは全体に樹林の中であまり見晴らしがよくない。)受付に行って2泊って言ったら、小屋のおやじさんから「霞沢なんて、爺臭いところ行くんだなあ〜〜」みたいに言うの。霞沢の翌日には蝶の方に行くんだというと、なんだかおやじさんがほっとしたようで、「若いもんはやっぱりそっちに行かなくちゃ!」なんて言われてしまった。(若いもんに入れてくれてありがとうさんです! 笑 ) 後になって思うに、要は霞沢岳は、どうも中高年登山のピークハントの山って感じみたいになっているようだ。


徳本峠のおやじさんは、いい感じのおやじさんで、とっても声の大きな人で、私の苗字や、名前を覚えてしまって、大きな声で盛んに連呼するので、ちょこっと恥ずかしかった。(^^;)ランプの宿で味がある小屋みたいで、いつか泊まってみたいと思った。この日の小屋泊まりはそこそこの人数がいたようだ。おやじさんも外でお客さんと歓談していた。


テントを張って、ちょっとまったりしてから、見晴台に行くが、あまりに近すぎて、行き過ぎてしまった(苦笑)ちょっと空はどんよりしてきたけど、今年登った西穂〜奥穂がバッチリ見えて、気分よし。間の岳、天狗の頭とか、畳岩の頭とかロバの耳もジャンダルムもきっちりと見えている。超自己満足に浸れて、嬉しかった。


夕食を食べていると、もう日が暮れる頃だ。テントの中で再びまったりしていると、私のテントにごそごそ触れる音が・・・・。隣に女性の単独の人がテントを張ろうとしていた。かなり時間かかっているのに、いっこうにテントがうまく立てられないようなので、少し手伝ってあげた。


結局、この日はテント3張り。親子連れと思った二人は山岳会の新人とベテランさんだったようだ。徳本峠の夜は静かにふけていった。月明かりが、高曇りの空でぼんやりしている。気温がかなり高いので、これならば3シーズンシュラフにすればよかったかなあ・・・。



上高地街道から右に入る 登りの途中から見る明神岳、前穂がかっこいい
テンバからすぐ上の展望台からみた穂高 西穂の左側に日が沈む。ぽちっとした突起は笠ヶ岳山頂




【二日目】

風が全くない、とても穏やかな朝だった。この日は霞沢岳にピストンするだけなので、少しゆっくり目で準備する。朝一の登りはなかなかジャンクションピークまで急登で、途中でスタジオジャンクションというやや見晴らしがよいところがあるが、それ以外は全く樹林で見晴らしもきかない。ジャンクションピークの近くになると、穏やかになって、積雪の時期ならば、ここにテントを張るのがいいなあって思うようなところが何箇所かある。


やっとジャンクションピークに到着すると、南側の展望があって、八ヶ岳や富士山も望まれている。ここでややゆっくりと休憩をして、それから先に進む。ここから先は、
下り加減だが、結構細かく登ったりもあって、下り一辺倒ではないので、帰りが少々憂鬱である。全体にあまり飛ばせる感じの道ではなかった。少なくとも3,4回以上は細かい上り下りがあったと思う。黄色い樹林の光の中を、それも誰も近くを歩いていないので、とても心地よい。左側の展望がきくところが多く、下の方を中心に、まだら模様の黄と赤と緑の紅葉の色合いが素敵だ。私は、北アルプス方面まで、紅葉見物に来るって、実はほとんど今までなかったので、どこをとっても新鮮に感じた。(秋はいつもスキーシーズンに向けて、節約生活なので東京近郊のハイキングぐらいだった・・・)


夏にお花畑だったところを通過。秋モードで、
ドライフラワー畑に変身していて、これまたなかなかの趣である。大分稜線が近くなってくると、人の姿を発見。K1直下の急登の部分で、降りてくる登山者とすれ違ったが、朝の5時少し前に登り始めたという。これから先2名いるという。いずれも単独の人だという。





スタジオジャンクションからの朝の穂高 ジャンクションピークは小さな広場
黄色い光の中を歩く 乗鞍岳がとても綺麗に見えていた。今年こそ滑りに行きたい
霞沢岳山頂が大分近くになってきた ドライフラワー畑





K1にようやく到着。本当に独立峰だけあって、胸いっぱいに穂高や他の山々もお腹一杯に食べちゃうって感じ!! でも、風が急に強くてなって、少々寒くなって長く居れない感じだった。割とすぐにK2に向かう。一旦下がって、ハイマツに囲まれた稜線を上り下り。


K2も過ぎて、最後の山頂直下で3人目の人に遭遇。ちょうどお互いの写真を山頂をバックに撮り合うことにした。この方も、20年来の想い入れで、今回ようやく登頂されたという。本当にフタ昔前は登山道がなかったんだよね・・・って話でしばらく盛り上がった。さらに、霞沢岳山頂からの展望のイラスト図も、プレゼントされた。なんと、この位置から、微かであるが、薬師岳も見えるんだという。


そのイラストを持って、山頂に到着。高曇りではあるものの、
想像以上に素晴らしい展望台の山頂だった図を参考にして色々と山々を確認する。近いところは、笠ヶ岳、焼岳、穂高の山々、常念山脈、双六、黒部五郎の稜線の一部、 乗鞍岳、御岳、南アルプス、白山、八ヶ岳、富士山などなど。薬師岳とおぼしき山も確認できた。山頂は、標識が壊れかかっていて、ハイマツの切り開かれたちょっとした広場って感じだった。体制をやや低くして風に当たらないようにしてしばし食事などして、ひと段落。


とても長く居たい気持ちも高いが、名残惜しくも山頂を後にした。再び、K1まで戻る。K1では中高年カップルがビールを飲んでいた。まだまだ先が長いはずだが。。。
急降下する場所は、登りではこれほどとは感じていなかったが、崩れやすい岩がごろごろで、落石させないように気をつけた。しばらくすると、5、6名のパーティーとすれ違うようになった。朝上高地発だと、これぐらいの時間にここまでくるのかあ。なかなか下からだと大変そうだなあ〜〜って思ってしまう。


やっと、朝発組みが一通り通過が終わると、再び静かな道になって、気分よくゆっくりと紅葉を愛でながら歩いていた。徳本峠に着く頃には、なんだか完全な曇り空になってしまって、せっかくの穂高もちょっとどんよりしてしまった。


徳本峠に戻ったら、これまたビックリ!! 
テントが足の踏み場もないように張られている。張り切れなかったテントが、道の途中や、小屋の方の別の場所まで張られている。大体25ぐらいはあったか?(翌日見たら、さらに展望台のところにも張っている人がいた)



小屋にこの日の水を買いに行ったら、おやじさんが、「昨日の〇〇さんだね! テント最高だね!」「小屋も混んでいて、商売繁盛でいいんじゃないですか?」「いや〜〜、自分の寝る場所もこっちはないよ。30名定員のところに、50名は来ているよ〜〜。」って忙しく悲鳴を上げて準備をしていた。水は2Lのところを3Lぐらい入れて頂き感謝!


空模様がおかしいので、小屋の前から携帯で山の天気を調べたところ、夜半から雨。明日も午前中は雨量は少ないものの雨。午後は晴れ。翌日は、穂高では雪の予報。蝶ヶ岳では、朝から雨。うーん、悩ましいなあ〜〜。下り坂は明らかだった。


テントに戻って、しばらくゆっくりしていたが、この日のテンバの真ん中には、5,6名の男女が車座になって、盛んに山談義をしていた。一人の男性がリーダーで山岳会にも所属してバリエーション経験も豊富だが、残りの人達?で、どうやら本名もアドレスも知らない関係の人達の集まりだった。ネットの掲示板か何か?で各地から集ってきていたようだった。そんなことはどうでもいいのだが、何時間もひっきりなしに、ひときわ大きな声でずっとしゃべり続けていて、周りは段々と静かになってきているのだが。綺麗な夕陽が一瞬笠ヶ岳の方面に出たのを機に、多くの人は静かに語らうのだったが・・・・・・。私の頭上1m以内の彼らは7時になっても、「まだ、7時じゃん、誰もこのテント場はうるさいなんて怒鳴られなくて嬉しいね〜〜!!」なんて大声で酔った声でしゃべっているんだよね。。。 ずっとこっちは、静かになるのを待っていたので、堪忍袋の緒が切れて、遂に7時半頃に私は「もっと静かな声でしゃべってください」って言ったのでした。それでも聞こえなかったらしく、もう一度言ったら、ようやく聞こえたらしくて、自分達以外が静かだったのがわかったらしい。。。。それでも、懲りずにすぐにはお開きにはならず、8時ぐらいまで本当にうるさい人達だった。。。もう少しテントの間が空いていて、空間があればいいものを、混み混みのテンバでは他人の迷惑を考えてほしいもんですね。(お陰で、そのリーダーの山歴も全部わかってしまいました。(苦笑)自慢話もほどほどにして欲しいもんです。それから、お互いの本名ぐらいは一緒のテントで行くのならば、事前にわかってから行くべきかと思うんですがねえ〜〜 まあ人の勝手ですが・・・ )



やっと、うるさい耳元の騒音から開放されて、秋の夜長をまどろんでいくのでしたが、夜半から雨が降りだしてきました。風もなく静かな雨でした。。。。



K1の登り(右の側を登る) 手前の赤い屋根が帝国ホテル。霞沢岳はこのホテルの真上のあたり
K1から見たK2と霞沢岳山頂(左) 紅葉が綺麗
点々模様が自分にとっては目新しい 翌日行く予定だった大滝山方面
霞沢岳直下にて  もう一つ木製の名称が読みとれない道標もあった。
穂高の山々(もう少し光が多くないと写真としては映えないなあ〜) 今年登った焼岳 (こんな格好をしてたんだ・・・紅の色が所々に映える)
南側はこんな感じの素敵な紅葉 八ヶ岳連峰
もう一枚紅葉写真  激混みのテンバ(私のテントは中央奥のオレンジ)
暮れ行く景色 赤く染まった夕焼け(これで天気が悪くなるなんて・・・・)



【三日目】

朝は5時ごろから様子を見ていたら、雨がしとしとと降っている。もちろん穂高は全て雲の中。蝶ヶ岳への縦走をするのならば、あまり遅くならないうちに出発したいのだが。 明るくなってくると、少しずつ雲が上がっていき、穂高も下半分ぐらいはガスが切れてきた。雨も大分上がり加減だが、パラパラ降っていた。縦走を続けるかどうか大いに迷ったが、やはり翌日の天気も悪くては、折角の穂高の眺望を楽しみにしているので、期待薄のようなので、断念。


その代わり、ゆっくりと徳本峠の小屋のあたりをしばらく散策。名残惜しくも堪能してから、テントを畳んで下山準備。そうこうしていると、薄日がちらと差すようなお天気雨の感じだった。一応雨具を着て出発。


下りも紅葉を楽しみながら、ゆっくりペースで写真を撮りまくり。一向にペースは上がらない。日本人に生まれてよかった、四季があってよかった〜〜なんていう、幸せな気持ちで歩いていたら、雨も完全に止んで、やっぱり、私は晴れ女!なんて思ってしまった。ガスにやや絡んだ山腹の紅葉も趣あって嬉しいな!


明神が近くなると、徳本峠までの往復の人や観光の人もチラホラ。明神からは、まさに観光地上高地って感じで、夏よりも遥かに多い人がたくさんいて、大きなザックの私は場違いな感じだった。それにしても、今年はこの街道を何度も行ったり来たりで、さすがに少し飽きているが、今回は紅葉が綺麗だったので、結構楽しかった。


上高地ターミナルは、交通渋滞でバスが延着で、遅れているのに飛び乗ってもバスがなかなか動かず。。。。新島々から電車に乗り換えて、連休中日での帰京となりました。




徳本峠小屋 朝の穂高は上はガスで見えない
下山途中の紅葉(黄色が綺麗) 所々に点々と赤のアクセントカラー
明神岳の中腹 定番の河童橋からの岳沢方面












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