湯檜曽川・東黒沢 〜大満足の癒し系沢歩き〜
いつも奥多摩界隈を中心とした東京のご近所で沢を楽しんでいる自分にとって、上越の沢はちょっとした憧れ的な所で、いつか行ってみたいと思っていた。たまたま縁あって上越や東北の沢を得意としているモコモコさんとお知り合いになって、今回の沢行きが実現。彼女はこの沢を既に3度ご主人と遡行しているというので、とっても安心だ。 |
山域 / 形態 | 上越 利根川水系 湯檜曽川流域 〜 宝川 / 沢登り |
メンバー | モコモコさん、 MINMIN |
コースタイム | 2004年7月24日(土) 東京〜新幹線〜高崎〜水上〜タクシー〜登山口 土合橋付近P8:40発 20mハナゲの滝下 9:10〜20 連瀑帯下 10:30〜55 最後の二俣 11:50〜12:10 丸山乗越 13:15〜35 ウツボキ沢本流 14:20 渡渉点 14:45 休憩 14:50〜15:05 林道 15:45〜55 ゲート 16:35 宝川温泉バス停着 17:10 |
登山口情報 | ●水上〜土合橋 タクシー代3220円 ●土合橋たもとの駐車場はかなりの台数駐車可能。 ●宝川温泉までの林道は、ゲートの所に5,6台は駐車可能(もう少し置けるかも) ●宝川温泉〜水上駅 バス代 1100円 ●宝川温泉バス停前に、トイレ有 |
資 料 | ●上信越の谷105ルート (山と渓谷社) |
新幹線とタクシーを使ったお陰で、朝発の割りには土合に思いのほか早く到着した。登山口でゆっくり準備する。今日はとってもよいお天気で、いかにも暑そうだ。こういう日は沢に限る♪ 白毛門方面に登る橋のたもとにおりずに、右のよく踏まれた道をしばらくたどってから河原に出た。沢はまばゆいばかりの光線だ。さっそくバチャバチャとしばらく暑い中を河原歩き。開放感のある明るい景色で、やっぱり上越っぽい。なんか、とってもこれからが楽しみだ。 しばらくはゴーロ歩きで、だいたい右岸よりを歩いた。少しするとナメが早くも出てきて、感激!奥多摩と岩の質感が違うのが嬉しい。細かい部分をイマイチ覚えていないけど、右岸よりに歩いていくと、水が一杯流れている脇を足を取られないようにへつるような所があり、はっきり言って水が怖い自分は、「モコモコさ〜ん!」って感じだ。大きな倒木が道を塞いでいるあたりでは、水の流れの中を歩かないといけなくて、先に行ったモコモコさんの手を握って恐々と木を跨いで通過。その後も、小さな釜みたいな所で水流があって、足がつかないかもしれないという思いにかられて(実際股から腰ぐらいまでは水に浸かった。最初のうちなんで水が冷たかった〜〜)、思わず自分の肩にかけているシュリンゲをモコモコさんに渡して、シュリンゲで手を引いてもらって通過したのだった。(^^;) 「わぁ〜〜ん、水が怖いよ〜〜!!」と子供のように叫んでしまっている情けない自分がいた。(大爆笑) やっと、ハナゲの滝の下あたりに来て、スラブ状の岩が階段状になって岩登りっぽくなると水の中を歩くよりもずっとラクなので、一気に登って、ふぅ〜〜。 後から考えると、最初のハナゲの滝の下までの水に浸かるところあたりが、自分にとって一番のこの日の核心だった。(大苦笑〜!!) ハナゲの滝の下に到達すると、上を見上げながらひとまず休憩。日陰が無く、暑い所だ。20mのナメ滝というが、なかなか立派な滝だ。左を登るのがルートだそうだが、落ち口の辺りが水量が多いとちょっと難しいという。モコモコさんは以前登ったことはあるというが、今回は最初から登らない方針でザイルでなくてお助け紐10mを持参なので、巻き道に入る。ここは登山道に近いレベルの巻き道で安心して登れる。上まで登ると、滝が勢いよく落ちているのがわかって、ちょっと高度感もかなりなので、ザイル無しの私レベルでは巻くのが正解。 この上は、ナメがウォータースライダーみたいな滑り台状の流れになっており、モコモコさんは、滑りたくてうずうずしていた。以前来た際には、滑って遊んだそうだ。その上あたりで、左手から白毛門沢が合流。この辺りの景色もなかなか素敵な感じのナメの水の流れだ。斜度が緩いので、河原歩き的になってきて、溺れる心配がないので、MINMINもるんるんモードで、さっきまでの恐る恐る歩いていた感じとはまるで違って別人のように変身だ(笑)。 今までかなりゆっくりだったので、やや意識的に早く歩くようにした。モコモコさんから見ても、水が減ったとたんに可笑しいぐらいにペースが違う私に笑っていた。自分でも自覚できるだけに我ながら苦笑してしまう。「水が多い」→「怖い」→「おそるおそるペースでゆっくり、体もガチガチ」というのが、どうも自分のパターンだ。 沢登りというよりも、ナメ歩きなんで、とっても気分が嬉しいモードだ。木陰でさらさらと水が流れていて、癒しの沢だ。しばらくして、10m3段滝下に到着。スタンスがきちんとあるようで、これなら登れそう。モコモコさんに先行して頂いて、中段で待ってもらう。快適に登って、これで前半の核心終了。ちょうどお腹も空いてきたので、少し登ると連瀑帯の素晴らしい景色が見えてきて、この下で昼食を兼ねた休憩。 連瀑帯は、下から見るとたくさんの滝が一つか二つみたいに重なって見えて大迫力! ガイドブックの記述のように、よく見ると上部が左にスライドしているのがわかった。経験者のモコモコさんに滝を先行してもらう。一つ一つの滝は大きくないので、一つクリアするごとに待ってもらう感じ。最初の滝は右手を登って、次はモコモコさんは、比較的水流に近い所を登った。私は、もっと左の乾いた所を登ると、岩登り状態でバッチリ登れて快適快適。下二つを慎重にクリアした後は、その後はそんなに難しくなかったような気がする。そこが終了すると、そこには、なんとナメ天国が待っていた!!! |
出合いからすぐはこんな眩しい陽射しの中を歩く。 | 20mハナゲの滝。逆光で見えにくいけど、下から見ると写真以上に迫力! |
ハナゲの滝の下のMINMIN | ハナゲの滝を上から見下ろすとこんな感じ。登ったら高度感あるだろうな! |
左が白毛門沢、右がこれから登る東黒沢 | こんな感じの気持ちのよいナメ歩き。先を行くモコモコさん。 |
10m3段滝。右壁を登った。 | 左写真の滝の上は、再びナメ床歩き。水の流れを振り返り見る。 |
癒しの風景 | 連瀑帯(4m2段滝と8m2段滝がスライド状につながる)の下で昼食 |
滝のアップ写真。いかにも涼しげだ。 | 滝の途中で私が来るのを見守ってくれているモコモコさん。 |
モコモコさんが、「これをMINMINさんに見せたかったんですよ」と言われたけど、「すご〜〜い!!」 ものすごく感激。 明るい暑いぐらいの日差しの中を、ナメ床に水がひたひたと流れていて、どこまでも続くナメ天国だ。 嬉し〜〜い☆☆!! \(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/ モコモコさん曰く、ご主人の山人さんから「初めてここに来た時は、主人からは(甲武信岳の東沢)釜の沢の千畳のナメでなくて、これで我慢しろって言われて来たんですよ。」という。私も釜の沢は行ったことないので、どっちが長いかわからないけど、ガイドブックには250mのナメと書いてあるけど、もっと長く感じられて嬉しかったです。いつまでもずっとこういう所を歩いていたいと思わせる所だった。 さて、このナメの最後に20mのナメ状滝があった。これで滝らしい滝は最後だという。赤っぽい地質でホールドが細かいが、モコモコさんがするすると登っていった。私も登るが、滑りにくく、かっちりとスタンスが決まって快適だった。さらに、感謝すべきことに、彼女が登っている最中に何かしていると思っていたらなんと私のためにニガテの蛙を岩からどかしてくれていたのだった(これまでに、私は生き物がにが手なんで、3回ぐらい「きゃ〜〜蛙!!」と絶叫していた。) 〜〜感謝です。ペコンペコンペコン 〜 その上からはいよいよ水もやや細ってきて、二俣の登場を楽しみにする。それらしき所に到着。注意深く遡行図を読んで、間違いなくここが二俣と確信。ここは右股を選んでいく必要があって、ここから上は名前は丸山沢となる。ちょっとだけ心配だったけど、よ〜く見ると右股の方の木に赤布を発見。こういった物も、たまに間違いの場合があるが、まずここでいいだろう。 ちょっと沢詰めっぽくなり、やや傾斜が出てきた。急登になるとピッチがとたんに上がらない私は、少し休み休みで暑くなってきた沢を登る。途中小さな滝が2個ぐらいあって、まだまだ楽しめる。さえぎる木立ちも低くなってきて、かなり暑い。それでも水は冷たいので、とっても素敵だ!! 火照った体に水を何度もかけながら登る。いよいよコル近くになり、初めて稜線の風がそよぐようになった。モコモコさんが、水筒に水を貯めるので、私はのんびり先に登ることにした。やがて笹の中の道になり、水が切れていよいよラスト。ここからが、どうせ長いんだよなあ〜〜って思いながら歩いていると、背丈位の笹の中に道は消えた。勘でやや右前方に人が歩いたような跡があり、そちらに行くと案の定赤布が見えた。その後も辿るようになんとなく少し笹が倒れて人が歩いている風な踏み跡的なところを探しながら歩く。途中からは来たことがあるモコモコさんが先導する。ほんの少しで畳2畳分ぐらいの僅かなヤブを切り開いた憩いの場があった。 丸太もあって、椅子みたい。ここでほぼ予定通り13時頃なので、ほっと一息。今まではほとんどヤブ漕ぎなしの沢しか行ったことなかった(^^;)ので、こんなに笹が一杯は初めて。一緒に人がいるのがとっても有難たかった。自分一人では、ジャストここにたどりつけるかはとっても疑問。しばらく休んでからは、いよいよ沢の下降。自分は登った沢を下降したことはあるけど(それも短い距離だが)、登ったことない沢を下降するのは初めてなので、ドキドキ !! さて、肝心の下降地点には、笹一面の斜面をもう少しだけ前進してから、やや左に笹を掻き分けて降りると、ほんの少しで右に沢の入り口らしきところを発見。一段大きく下がるので、気を付けて沢に降り立つ。まるで沢というトンネルの中に降りたよう。(初めてだったら、ここを発見するのは、かなり難しそう。) ここにたどり着ければ、あとは降りるだけ。思ったよりも、どんどん下れる。最初の沢の一滴が、すぐにちょろちょろとなるのは、見ていて不思議だ。水量少なく、困難さを感じないで、どんどん河原歩きの感じでモコモコさんの後をついて下る。途中、2箇所ほど降りるのが自分にとって大変な所があった。1個所は右手の岩をトラバースして降りるように、手は笹をつかみながら降りるという形。いつもの奥多摩あたりでは、ブッシュにつかまって降りるなんて自殺行為に近いほどブッシュがかなり大きくても抜けてしまうことが多いのだが、モコモコさん曰く「このあたりの山のブッシュや木は、こんなに細くても結構大丈夫なんですよ。」という。やはり、雪の多い地方の山の植物は鍛えられ方が違うのかなあ?! もう1個所は、ちょっと段差があって飛び降りるような感じになりそうで、先に降りたモコモコさんが、私の足を手で支えてくれたり、ショルダーの逆みたいな形で支えてくれたりもした。とっても感謝です。 やがて、ウツボキ沢本流と合流。と同時に雷鳴が聞こえてきた。空を見ると明るいものの、やや空は曇りがち。そのままもう少し歩くと、宝川と合流。山の上の方を見ると、稜線は見えるものの灰色の雲がかかっている部分もあって、雷雨になる可能性がある。広河原と呼ばれるテンバによさそうな所で休憩してもよかったが、増水して河を渡れなくなると困るので、とにかく渡渉地点までは急いで登山道を進む。渡渉地点には釣り人数名が楽しんでいた。渡渉を終えてほっとした。あとは、登山道で安心だ。 途中で1本たてたが、登山道は、結構登ったり降りたりがあって、うんざり気味。時折水が脇から流れているのが嬉しい。幸いなことに雨も降らずに、そんなにひどく雷鳴もその後は少なくなった。道は下山道の割りには、疲れる道だったので、林道に着くとふぅ〜〜って感じで、ヤレヤレ。。。。 さて、気になるのが帰りのバスだが、17:15がラストである。これを逃すと、あと1キロ強歩いた先のバス停まで行くか、タクシーを水上駅から呼ぶようだ。時間的には結構難しい。温泉でも入ってゆっくりして、タクシー代奮発もいいかな?という気分だった。やっと林道に出る頃には、完全に雷もなくなり、天気良好。のどかな風景に心和みながら歩く。着替えを持たないので、なるべく服を乾かしたく、林道でお店を広げて全ての沢装備を解いて、ザックに積んでヤレヤレ。水に濡れた装備でザックが重たくなったのはしようがないなぁ。。。。 これから林道歩きが結構あるので、ほとんどバスは絶望的な時間だ。女二人集まれば、やっぱおしゃべりモードでたらたら歩いていた。やっとゲートと呼ばれるところに到着。そしたら思いのほか早くて、コースタイムだとあと55分。バスの発車時間まではあと40分。二人同時に「行こう!」となり、とにかく速足でわっせわっせと歩いたのでした。最後には、実は二人ともトイレも行きたくなってきて(←水飲みすぎ!)トイレ頑張りモードは貴重なダッシュとなり、宝川温泉のバス停に発車約5分前に到着。やれやれでした。 初めての上越の沢は、ナメの続く景色も素晴らしく、経験者のモコモコさんに色々と学ぶところが大きく、とっても楽しくて感動の連続でした。あとは、もう少し水恐怖症を克服するのが課題と感じました。(これでも以前よりは改善傾向ですが。^^; ) 本当にモコモコさん、ありがとうございました。 |
どこまでも続くナメ床歩きに驚きの私。最高に癒しの沢歩きだ♪ | ずっと続くナメに感激が継続中〜〜 |
歩いてきたナメを振り返って、またまた満足♪♪ | 最後に出てきた20mナメ状滝。 |
ここは右壁を登った。釜もあまり深くないので、大分慣れてきた。 | 快適なナメ滝登り。途中で待ってくれているモコモコさん。 |
二俣の目印があった。ここで右股を選択 | 丸山乗越付近を歩く私。歩ける程度の笹薮なので内心ホッとしていた。 |
唯一の藪のオアシスの所から、周りを見る。 | 左がウツボキ沢、右が宝川との合流地点 |
雷鳴が鳴り始めたので、山の上を見る。朝日岳付近の稜線か? | 林道に下りてきました。懐かしい田舎の夏休みの風景という感じだった。 |
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