八甲田山スキー  〜 極楽パウダースキー 〜


自分の勤めている会社は夏休みがなく、任意の時期に1年に1回取れる長期休暇をスキーシーズンまで待って今回取得。待ちに待ったお休みは、遠くて今まで一度も行ったことがなかった、八甲田に行くことにした。事前に色々と調べてみると、酸ヶ湯温泉を始めとして、各宿に山岳スキーのガイドさんがいて、格安の料金でバックカントリーに行けるという。まだ季節は北東北の3月なので、厳冬期といってよく、とても個人では行けないところを、そういう安全な形で行けるとはとってもありがたい話だ。



山行地域/ 形態  八甲田山  / 山スキー 
          (実際はゲレンデの板で今回のコースは十分いける)
メ ン バー  MINMIN  (行動中はガイドツアーで、多数と同行) 
コースタイム  
2003年3月9日(日)
JAS 羽田発青森行き7時50発 〜 青森空港〜ツアーのバス 〜酸ヶ湯温泉10:30着
ゲレンデにて4本滑走

3月10日(月)
午前 八甲田温泉ルート1本 午後 カモシカコース1本

3月11日(火)
午前 銅像ルート1本  午後 ショートコース2本

3月12日(水)
午前 八甲田温泉ルート1本  午後ショートコース1本
酸ヶ湯温泉18時発 〜青森空港20:50発 〜 羽田 〜自宅

 
画 像
旅 の 情 報
○アプローチとしては、飛行機か新幹線乗り換えの特急あたりが一番無難なところ。時間を問わないなら、東京から青森行きの夜行バスもある。
○飛行機のチケット代を考えると、パックツアーにならざるを得ない。3泊して、5万円で酸ヶ湯温泉の個室つき。通常1人ツアーというのはほとんど設定自体がないが、ここは珍しく相部屋でもなく、さらに豪華食事付き。(ツアーは3泊以上の設定がないのが残念)
○酸ヶ湯温泉では湯治のための自炊の部屋があり、1泊4000円也。こちらを使うことも考えたが、結局アプローチの飛行機代が高くつくので、断念。本当は5泊か6泊ぐらいしたかったが、なんとかアプローチの交通費を安くする方法があれば。。。 
○宿のHPで問い合わせをしたところ、一人で泊まる人も多いので、よくある女性の一人宿泊お断りなんてことはない。
,○酸ヶ湯温泉のガイドツアーの場合、保険料込みで1日2000円。前日申し込み要。場合によっては当日昼から途中参加も可能の場合もありとのこと。

関 連 リ ン ク
酸ヶ湯温泉HP

八甲田山歩HP (酸ヶ湯温泉のスキーガイドさんのHP,ガイド日記が日々更新されていて面白い)

「とことん滑るぞ八甲田」のHP (八甲田布教協会)

●小説「八甲田山死の彷徨」 新田次郎著  新潮文庫
●映画「八甲田山死の彷徨」 上記の映画化

 




【第1日目】

家を5時ごろ出て、大きな荷物は宅急便で既に送っているので、お気楽で羽田へ行く。空港は最近はテロの関係もあり、手荷物検査に大変時間がかかるので、結構ぎりぎりの時間になった。青森空港は、最近滑走路でオーバーランの事故があったそうだが、いかにも雪国の飛行場で除雪のため15分ぐらい飛行時間が延びてようやく着陸。どんよりと曇った空からは雪がちらついているが、少しすると晴れ間も見えてきて、幸先よい。

酸ヶ湯温泉までは大型のツアーバスに乗るが、人が少ないと思った割には15人ぐらいはいた。結局、酸ヶ湯温泉まで来た人は私の他に3人。いずれも女性だ。酸ヶ湯のフロントマンが何故か私のことを常連さんと勘違いして、なんだかとても宿の人がみんな親切。部屋はさすがに古い旅館で、廊下のきしむ音とか全て聞こえるが、手入れの行き届いたいかにも老舗である。

早速12時の宿からの送迎バスでゲレンデへ。(一日朝9時と12時、戻りは4時しか送迎バスはないのがちょっとネック。)着いたゲレンデは日曜日のせいもあって、人がそこそこにいる。でも白いガスと雪で深々とした雪国模様で、ロープウエイに乗ったお客さんが一旦滑ってしまうと、あとは誰もいない。そもそも、圧雪したゲレンデは下に1リフトあるだけ。ロープウエイで登ると、一応ゲレンデ内とわかるように竹ざおとか印とか少しある程度の非圧雪ゲレンデ。(間違っても、普通の感覚のゲレンデではない。ガスも濃すぎると遭難しそうなゲレンデ)

まずは、ダイレクトコースを降りることにする。ガスがかかっていて、たぶん右のこのルートかな?って感じのところを滑る。竹ざおを頼りにしていると、コースを仕切る網のようなものも見えて、それを目安に滑っていく。だんだん細くなって、樹の間みたいな狭いコースになる。ほとんど人がいないのでちょっと恐る恐る滑っていると、後ろから人がくると何故かホッとする。それにしても、ふかふかで足を取られそう。パトロール員が定期巡回しているとのことだが、確かにたまにすーっと滑走している。半分ぐらい降りてきたら、ガスもなくなって、斜度も落ちてきてなんだか様子がわかると、ぱふぱふの雪に調子も出てきて、せっかくだから、誰も滑っていないゲレンデの脇を滑走することにした。これが、メチャ面白い! 自分のシュプールがすーっと膝ぐらいラクに新雪で埋ってもスムーズに雪がさらさらと両脇に掻き分けられて行くのが面白い。迷子にならない程度にお遊びしていたら、やっと下のやや急斜面の圧雪のゲレンデに出てきた。気分よく大きい弧で一気にパラレルがふかふか雪に決まって気分最高! この1本で、早くも八甲田に来てよかった〜〜!と思った。

次は、フォレストコースという左に降りるコースにした。ここは細目の片斜面をこなしたあとは、2mぐらいの細い通路を結構トラバースしてから斜面にでる。コースがよくわからないので、親子連れのうまい人達の後をくっついていった。ここも林間のコースでまたまた、ゲレンデ脇がとっても楽しそう。ゲレンデにつかず離れず(10m〜100m程度の脇の範囲ぐらいで)、腰ぐらいの雪と戯れながら、林間の木立ちの誰も滑っていないところを悦に入って滑る。時々ゲレンデに戻ってコースを確認。このコースは最後に登ってからゲレンデに戻る。ここまで、2本滑ったが、かなり寄り道して遊びながらでも1本20分で滑れるので、ロープウエイは1回で約1000円かかるので、バスの迎えが来るまで時間もあるので、お金を消費しないようにとゆっくり滑ることにする。(インターネットの事前情報では、初心者の場合1本で2時間かかって降りたなんて驚きの体験情報もあったけど、事実上このゲレンデは全て非圧雪なので、初心者は滑走不能。中級者以上でないと安全に滑れない。)

調子に乗って、ダイレクトコースはやや斜度が甘くなるあたりからは、必ずゲレンデの脇の樹林の中をふかふかの深雪の感触を楽しみながら滑走。4本目に突入。ところが、上部の一番狭いところには、コースの真ん中に平気でトドマツが数本生えているが、必ずちゃんと今までクリアしていたのが、バランス壊して樹の根元の穴にはまってしまった!一番注意していたのに!!大きな樹の根元は蟻地獄のようで、もこもとの雪は起き上がるのが至難の業。大汗かいて、たぶん時間にすると1,2分だろうけど、なんとか穴から抜け出すことができた。でも、この日のうちに洗礼を受けておいて正解。その後、絶対に穴には落ちないようにコントロールして滑るようになったからである。この日、ゲレンデの脇とかで林間滑走の練習を行ったが、ツアー中、とっても役に立った。今まで林間滑走なんて普通のゲレンデでやったら、パトロールに注意されてしまうので、ほとんどやったことなかったので、なんとなく要領をつかむことができて助かった。(いきなりツアーで始めたら、たぶん最初は戸惑ったと思うので)


宿に帰り、まずは混浴でないほうの、女性だけの「玉の湯」に行く。お湯の加減がちょうどよく、乳白色のお湯でやや青緑かがっており、肌に優しい。シャワーなどのガランは5つ。うーん、極楽極楽。露天風呂ではないが、何故か浴室内はほどほどの外気がどこからか入ってきて、息苦しくないのが助かった。

次に、翌日のツアーの申し込みを済ませる。八甲田は初めてなので、どの程度滑れれば大丈夫か心配して聞いてみると、山スキーを立山とかでしたことあると答えると、「それなら、とっても楽しめますよ」とのご回答。うーん、楽しみ!

宿の夕食は、今時珍しい「部屋食」で、とっても量もあって、とても美味しい!!! ツアーの料金はほとんど飛行機代ぐらいだから、こんなにリッチな気分になっていいのか。和食大好きで、海の幸、山の幸が一杯でご機嫌。

ひと寝入りしたあとで、念願の千人風呂へ。宿の宿泊者に限り、夜9時から10時と、朝の8時〜9時のみ、女性だけの入浴時間帯あり。見事に湯気がたっていて、視界不良。コンタクトレンズをこの日は外してしまっていたので、よく足元が見えず怖い。よくおばあちゃんたち平気だなあ。。。私は打たせ湯のところで、しっかり滑って転んでしまった。バリアフリーとは全く正反対のちょっと危ない滑りやすく、ほの暗いお風呂でしたが、大きな大きな湯船のお風呂に気分最高〜♪〜





【第2日目】

スキーツアーはバスに9時に集合。想像よりはるかに多い人数(後で聞くと、この日はスキー20数名、ボーダー10数名で合計約40名!)が集まった。ロープウエイの上の駅に9時50分ごろ集合。点呼を取って、全く真っ白でガスの中を「頂上まで」と一声かけると、皆手馴れたようにスキーを担いで登りだす。全く視界がないから、私はてっきり近くのスキーを担ぎ上げないような近場のもっこ沢とかを滑るのかと思っていたら、全く違っていた。10分ぐらい登って田茂岳(たもやちだけ)山頂に着いたらしいが、全く真っ白で景色0。ガイドさんが八甲田は初めての人?って手を挙げさせるとほんの数人。要はみんな常連さんとか数回目ぐらいの方ばかりだった。

全く何も見えないなかを、前方に滑りだすことになる。自分は前から3〜5番目ぐらいの位置をキープ。やや平らのところから、すぐに、もこもこの緩やかな新雪バーンにでて早速軽く下る。わおー! 早くも新雪でご機嫌。あっという間に滑り終わって、これからはゆるい沢のなか?みたいなところを歩く。シールをつけている訳でないので、ひたすらゆっくりペースでまっすぐかやや登りみたいなところ。時折竹竿が目印にあったりするが、ほとんど真っ白な世界を進む。時折10分とか15分とか短めに一息づつ休憩するのできつくはない。でも、右足が早くも内くるぶしが擦れて痛い。だんだん登りがでてきて、階段登高となる。くるぶしの痛ささえなければ・・・。この日は割とラッセル状態なので、ガイドが2名先頭で雪踏みしているが、前の方にいるとやはりそれなりに体力使う。前の方にいた高齢者の方に、さりげなく常連さんが「前の方が体力使うから後ろに方にいた方がラクですよ」と声をかける。それでも、何人か遅れ気味の人も出てくる。隊列が長くなる。私はコンスタントに前の方にいたので、かなり長く待つようになった。ガスがずっとで、晴れないので完全に映画と小説でお馴染みの「八甲田山死の彷徨」の雪中行軍の気分であった!! 

やっと後半地形がやや見えてくる。するととってもおいしい大斜面あり。ガイドさんが今日の雪では転ばなくても胸まで雪だらけになるからと話すので、しっかりヤッケを上までファスナーを上げる。谷筋と尾根筋と二つのうち谷筋の方が雪が多そうで「さあ、滑ってどうぞ」というので、滑りだすと、ものすごい快適。ふわんふわんとリズムに乗って極楽極楽。斜度もまあまあであちこちから歓声があがる。早々に滑って他の人の滑りを見るのも楽しい。ここから再び登りがあって、それからもうひとつのお楽しみ斜面へ。

明らかに風の強い尾根筋にでて視界も良好。お天道さまも出てきた。11:30ごろか。(逆に言うと今まではほとんど無風状態の白い世界みたいなところだった)ここからが、30度ぐらいの急な一面の大斜面。ものすごく雪が深そう。早々においしい斜面を食べようと滑りだすと、うーん、ものすごい雪の量。気持ちよく滑っていたら、転倒している人を発見。急には止まれないし、雪に足をしっかり取られて早くも転倒。おもいっきり山足スキーが縦に入ってしまい全然スキーが出ないよう〜〜。あっちでも、こっちでも転倒者続出。すぐにガイドさんがスキーの掘り起こし作業にかかってくださって、右足無事救出。一度転倒するとヘロってしまって、もう少し滑ってたら、またしても同じ感じでスキーを取られ、今度は常連さんの女性に掘り起こしてもらう(本当にありがとうございました!) なんとか体制を整えて右手のやや雪の浅そうなところに逃げたが、どってことないところでまたまた転倒。よれよれしたけど、やや斜度がゆるくなったあたりからはそれでも快適パウダーに喜びの快感にひたりながら、リズムが取れるようになり滑り降りたのであった。ほとんどこの斜面は普通に滑っても頭から雪のシャワー状態になるぐらいの太ももぐらいまでの深雪の感じだった。あちこちで救出作業が?続いていて、私はかなり早く降りてきたほうだったが、相当に待つことになった。でも、雪はふかふかしているので、皆とっても楽しそう〜♪☆♪☆〜

全員揃ったところで、しばらく緩斜面。林のなかを行くようになるとやや藪っぽいなかを進み、忠実にガイドのトレース跡を滑る。少し間隔あけて滑るように指示される。森の中はなかなかギャップもあり。滑る順番待ちをしていたら、なんと雪の影に「うさぎさん発見!」って思わず叫んでしまった。30m位先でも、白い姿と、お耳とそれに赤い眼をはっきり見た。頭だけ見えた感じ。後でその場にいくと、急斜面を一目散に登っていった足跡あり。なんだかうさぎさんはとっても好きなので嬉しい〜♪ その後も森の中を滑走していき、広くなったあたりからは適宜各自ルートを選んで滑走するが、昨日のゲレンデ脇でのツリーランの練習がとっても役立ちました。

12:50八甲田温泉の車道に到着。道路から約3mぐらい高いところなので、ガイドさんが手伝ってくれて降ろしてもらう。バスに乗ってロープウエイ駅に20分ぐらい?かけて戻るが、やっとバスに乗った車窓から青空が少し見え始めてきたのだった。まずは雪中行軍気分の1本目終了。


午後の部は2時半ぐらいの開始。再びロープウエイの上で点呼をした後は、田茂岳の斜面をトラバースするような感じで進み、すると初めて晴れ晴れとした山々の景色が一部だけ見えた。先に滑ったスノーボードの別のパーティーがシルエットのように綺麗に進むのが見える。毛無岱のあたりの広々とした平坦地が一面に下の方に広がっているのが見える。綺麗だなあ〜〜!私達は荒らされていないもうひとつ別の斜面に到着。ノートラックの真っ白な斜面。ほどほどの20度程度の斜面か。横一線という感じで、誰でもどうぞみたいな感じでいっせいにスタート。さすがに足自慢が揃っているので、ものすごくうまい人が口火を切って降りていくが、私は一呼吸おいてスタート。ふかふかでコントロールしやすく、目では新雪の斜面を探しながら滑る。自分のシュプールが刻まれるのが本当に嬉しい。

ここから下は、ボード隊にとっては難儀のほぼ平地でスノーシューに履き替えるほどのことはないので、ストックを横に突きながら、彼らはカニさん滑り。スキー隊は楽勝なので、彼らが視界から消えるまでゆっくり景色を見ながらお菓子でも食べながら休憩。このときまでに既に私のデジカメは電池が低温で回復不能になっていたのがとっても残念。

最後の滑りは、林間滑走で、これがまたほどよい斜面で、自分の好きなところをめいめい選択しながら、思い思いのコースを辿れるのが嬉しい。リズムに乗って樹をポールのようにかわしながら滑る楽しさ! 樹の周りの穴も比較的小さく滑りやすかった。充実した1日でした。





【第3日目】

この日はお天気が青空が少しのぞく曇り空。やや昨日の疲れが残っていたが、靴づれのテープも貼ってきたので、少し歩くのがラクになった。やや視界が見えるが山は相変わらずよく見えない。今日は銅像コースに出発。ここは昨日のコースが3時間コースなのに比べて2時間コースなので少しラクかな?

昨日と微妙に違うコースで前岳のトラバースコースみたいな感じだった。人数もスキーとテレマーカー(3名か4名?)で18名。ボードが2名という構成で足並みも全体的に揃っている。気持ちよい斜面を1発目に滑り、そこから歩きがあるが、昨日歩いたコースの右上あたりのルートのようで、昨日のコースを上から眺めるような感じだった。大きな斜面を2つぐらいトラバースするとあっけなく、本日の登りは終了。横一線でどうぞみたいな形になり、私は3番目ぐらいの位置にいたので、ほぼノートラックのところをめちゃくちゃおいしい形で食べまくり! 昨日のハイライトの斜面よりはやや緩めなのでコントロールしやすい。開脚パラレル風であるが、リズムよく滑れて、ノンストップで「わあ〜」とか「ひゅ〜〜」「最高ー!!!」とか自然に叫びながら滑るのであった。笑いが止まらないというのはこういうことか!!という感じ。他の人も、にぎやかに発声しながら滑るので本当に楽しい。

足並みが結構この日は揃っていたが、細板テレマーカーの方はかなり苦戦されていた模様。カップルのテレマーカーはモンベルの社員らしい方であったが、こちらはノーマルかややカービング程度ぐらいのテレマークか?これだけの深雪になると、板もそれなりに合わせないと難しいようだ。ビンディングも外れるとなかなか大変だし。(ヘルメット着用の常連のテレマーカーは極太テレマークで、その存在をアピールしていた。)今風の山スキーに自分は今年から変えていたので、本当にゲレンデスキーと同じ感じで滑れるのが嬉しい。今回のルートならば、やはり板もやや太めの方が滑りやすい。深雪にはやはりボードが一番タフであるが、アプローチが全てスノーシューというのはちょっと体力的に歩きで大変そうだ。

ここから下で気持ちよい斜度をもう少し滑って、ブナ林の始まるあたりで休憩。風もなく穏やかなところで、テルモスの紅茶などを頂く。この後は、あっという間に快適なブナの森を再び思い思いのトレースをつけながら林間滑走する。銅像茶屋というお店の前の車道に到着。(八甲田山の雪中遭難記念碑が近くにあるらしいが、今は雪の中で全くわからず)小説や映画を何度も読んでいたけど、遭難がこのあたりで起こった悲惨な実話なので、感慨深い。

お昼は親しくなった、スキー大好きで、ツエルマット等のスキー場でも滑ったこともあり、ネパールトレッキングもされている某山岳会所属のお2人の女性と、1級を今年取って1週間八甲田に自炊しながら泊り込みにきている女性と一緒に食事。楽しいひとときだった。

午後は、変形モッコ沢。フォレストコースのすぐのところより入る。ぼこぼこしていて、トドマツの穴に入らないように気をつける。大きな斜面を下り、気分よし。やや右目にルートをとり沢を横断して、少し登るとフォレストコースと合流。1時間ちょっとで戻ったので、次はモッコ沢へ。ダイレクトコースからすぐに入るが、ややゲレンデチックな感じであった。陸奥湾が曇り空ながら見えていたのが印象的。ガイドさんがうまい具合にトレースのないところをうまく拾うような感じで案内してくれるので、本当においしいの連発。樹林の滑りも慣れてきて本当に楽しい。どんどん新雪を探してしまう。



【第4日目】

この日は再び八甲田温泉ルート。視界が割と見えたので前々日に滑ったときと比べると時間的にも行程的にもラクに感じた。前に来た時には全く見えなくて白い世界をただただ歩いていたのが、今日はやや陽射しが指した斜面に樹氷が見えるのが嬉しい。鳴沢台地の上だと解説をうけたが、そこからは、下北半島の形と、その向こうの海である太平洋まで見えたのには感激。陸奥湾は左に展開しているけど、右側の下北半島の長靴みたいな地図見れるとは! 晴れていると北海道が見えることもあるそうだ。

今日はガイドの隊長さんの其田さんが途中で割りと先頭に出てきてルートなどを指示することが多い。とても華麗な滑りでライン取りがうまい。斜面に亀裂が生じているところもあるので、そんな場合はガイドさんがそのそばに立ってくださって、そこよりも右のラインで滑ってくださいというような指示を受ける。前に来たときよりも、雪質が表面にシュカラブ風のうねりが出ているので、例の前回大変だった斜面では「今日は滑りを楽しむというよりも、確実に降りる形で滑ってください。決して突っ込まないでください。」と言われる。(それでも突っ込んでいる人がいたが。苦笑)雪質の変化が大きいので、慎重に滑ることにする。最初から3番目ぐらいから滑り始めたが、丁寧に大きめに回しやすそうな斜面を探しながらターンをする。明らかに表面がややカリとしていて、中がモナカ的な、スキーが中でひっかかるような雪質だった。

でも、慎重に滑っていたので、快適快適と内心ほくそえんでいたら、突然、左後方の上部から、人が降ってきて、私に完全に上からぶつかってきた!!私よりも2回りか3回大きい男性だったので私は思い切り倒されて口一杯に雪が入ってしまった。一瞬、本当に窒息するかと真剣に思ったぐらい。「わぁー、息が出来ないよ!!!☆★☆★」と必死に思って、雪に埋もれながら早く上の人をどけなくちゃ!って思った。最近よく雪山講習会で行われているらしい「埋没体験」ってやつをもろに体験してしまった。感想は、正直怖いです!! 普通は自分から転ぶ時は、ある種の覚悟の上でとっさに身を守るので口に雪が入るというのは少ないですが、今回のように完全に不意を突かれた形で思わぬ方向からぶつけられるとちょっと怖いですね。幸い怪我もなく、スキーの板も比較的素直に外れてくれたので助かりましたが、さらに三つ巴に、私にぶつかった人にさらに別の人がぶつかったのか?ぶつかりそうになったかで、3人重なってしまったようです。ややストックも曲がり気味になってしまい、何よりも今日こそはこの斜面を攻略できそうだったのが、途中で果てて残念。でも貴重な埋没体験もどきができたのでよしとしましょう。

雪まみれで降りてきて、下の樹林で一休み。穏やかな天気で春の雪で、ワックスを塗った方がよさそう。温度としては、ほんの数度の違いだが、雪質にはシビアに影響あり。ロープウエイ駅に戻り、昼食をゆっくりとる。お天気は再びあまりよくなくなっている。

午後は、田茂萢岳まで登り、北斜面からフォレストコースに降りるということだが、折から天気は風がやや強くなっていて、雪面はクラストしていてまるで斜滑降、ボーゲン状態でしか降りれない感じの斜面だった。フォレストコースを一旦横切るような感じで降りるが、どこもかしこも、クラストと深雪のミックスで極めて滑りにくいのでモッコ沢に合流後も、トラバースの連続。脱線するとトドマツの穴の餌食になるので要注意。ようやく半分ぐらい下がったところからが、本日最高のパウダーランの林間滑走! こうなってくると、どこを滑るのかって、各自新雪を求めて思い思いのラインどり。楽しく最後の滑走を楽しんだのでした〜♪☆〜

宿に戻ると、玉の湯に浸かって、最後の旅の湯を楽しみました。自炊部屋に泊まっている彼女に、自炊部屋を見せてもらい、うーん、ここに時間があれば何泊もするのもいいなあ〜〜(ガスコンロと冷蔵庫がお部屋にあり。水場は外に共用部分にあり。)と思いました。でも青森までの交通費をどう安くするのかが最大のポイントだなあ。。。。 酸ヶ湯温泉は宿の人も親切で、お料理もよく、是非是非再訪したい、とっておきの場所となりました。



【ひと言】

なにぶん、ほとんど視界がないような3月の八甲田なので、山の記述等一部混乱しているところも多いかと思いますが、何卒ご容赦くださいませ。GWとかもう少し天候もよく、雪も締まった時期になれば個人的な山行も可能かもしれませんが、とにかくのっぺりとした山容でガスがかかると全く土地勘がないと訳がわからないようなところです。ガイドさん曰く、ガスが出て太陽が拝めないのが毎日続いて当たり前とのこと。ロープウエイ駅の山頂は今回毎日マイナス11度〜14度でしたが、この時期ならば当然だそうです。(ただ、今年は2月に雪が少なく、3月にいい雪が降っているようです。私が行っていた時期は2月の感じにやや近いかなあ・・・っということでした。)

かつての八甲田での雪中行軍の青森の大部隊がほぼ全滅したというのも大変うなずけるものがありました。映画や小説で対比するように弘前の部隊の方は土地の案内人を雇って縦走に成功するという実話が平行してありましたが、やはり手ごわい気象条件や迷いやすい山容を考えるとそれは大変当然のことだとつくづくと今回のツアーを通して感じました。(まだ小説や映画を見たことがない方は、このHPで興味をお持ちなったならば、是非ご覧くださいませ。)

私の感覚ではとてもツアーには出て行けない様なガスや雪の中でも行われるツアースキーは、地元のガイドさんがあってこそはじめて成立するもので、それを宿泊客であれば(酸ヶ湯温泉の場合)一日2000円(保険料込み)の値段で行けるとは、感激する涙もんです!

昨今のバックカントリーブームということで、去年までは数人とか多くて10人ぐらいのツアーが、今年からHPなどでツアーの情報を流したこともあり(それを私も見てから参加を決めたのですが)週末には最低でも4,50人、最大では90名近くが押し寄せる大変な大盛況となっているとのことです。今までは、本当に山が好き、スキーが好きで、ある水準のスキー技術と歩くことは当然で体力も必要だというを理解している人だけが来ていたのが、相当な初心者までも押し寄せてくるようになってしまい、ガイドさんも困っているのが実態のようです。どうしても初心者だとガイドさんが面倒をみるので、親切にしたら、今度は気に入ったといって、その人が同じような初心者レベルを5人連れてきた・・・・そうなったら、一人ならなんとか降ろせたけど。。。5人では面倒見切れない・・・みたいに笑うに笑えない話もあったとかなかったとか。

よって、最近はツアーの最初に必ず「自分のことは自分でできる人しか参加しないでください」と言っている。当たり前すぎることだが、ガイドツアーだからそう思っていない人もいるようなので、HPでもそのように厳しいように書くようになってきている。実際に、自分が参加してみて、やはり本当に雪の中にスキーが埋ると大変。(必ず流れ止めは深雪シーズンなら、ゲレンデ板にも、どんな紐でもいいから結んでおかないと発掘不能になることは十分ありえる。ゲレ板に工夫している人も多い。自分は流れ止め+ストッパー ) 私はガイドさんに助けれれたのは1度だけだけど、私の何倍も転倒しまくっている人なんかは、相当にガイドさんがフォローするので大変だろうと思う。

当然、人数がある程度多いと、待っている時間もかなりかかるので、それなりの我慢も必要です。月曜日のツアーは土日と絡めて来る人が多いので、人数もまだまだ多く、足並みも揃わなかったですが、平日の火・水はさすがに本当にそれなりの思い入れの人が多く人数も少なく、ツアーも比較的スムーズに進んだようです。特に、八甲田は遠いので交通費がとても高く、皆思い入れがある人ばかりなので、極力ツアーの中では足手まといにならず、せめて他の人にご迷惑をおかけしないように日々の滑りを精進してから行きたいものです。

八甲田を滑るには、そんなにはうまくなくても滑れるみたい言う人がいるかもしれないけど、ツアーに参加するには、それなりの技術が必要だと思います。やっとのことでついていくのでは、樹にぶつかりそうで危険であるし、他の人の迷惑にもなる。
通常のゲレンデならば、どんな上級者斜面でも確実に安定して滑れる人でないと滑りを楽しめないと思う。滑りの格好のよさはあまり問わないと思うが、足を開いていようが、なかろうが、安定して滑れるというのが一番のポイントでは?また見栄を捨てて安全に滑るという気持ちのスタンスも必要かな?ゲレンデでの小手先のかっこよさは全く通じない。カービングターンみたいな高速ターンがうまいというよりも、小回りや特に横滑り、トラバース、斜滑降などが不安なくこなせないと、ツアーの中でついていくのが必死みたいになってしまって、滑りを楽しめるまでいかないのでは?と思われる。あとは、体力が多少は必要である。(あくまでも自分の足で登ったり、歩いたりするし、途中でやめられないので。これは登山と同じ)

ガイドさんが、本音で「みなさん、ゲレンデでは物凄くうまい人ばかりでしょうけど、ここではそんな人達でもこの程度にしか滑れないんですよね。。。。。」みたいな話をぽろりとされていたが本当にうんうんと頷いてしまう。それだけ非圧雪斜面とこれだけの深雪だと難しいということと、一種の慣れが必要だということでしょうか。常連さんは首都圏に住んでいても、なんとシーズン券を購入しているツワモノ とか、月1とか月2とかで来ているという、ほとんど八甲田症候群とも言うべき人達もいる。スキーの板やボードに「八甲田!」「白い粉に魅せられた私」とか、そんなシールを貼っている人達を何人も見かけた。


本格的な新雪、深雪滑走を初めて体験して、目から鱗で、まだまだ自分のスキー技術なんぞ、大したことがないのでもっともっと、うまく確実に、かつ安全に滑れるようになりたいものです。それにしても、
  
★★ 八甲田は本当にはまります !! ★★


というのが率直な感想だ。まだ滞在している先から、次はいつ来ようか?と色々考えてしまう、私のお気に入りリストに登録って感じです。








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