権現岳&編笠山



いつも雪山というと、大体が3月以降の春山の時期が好きなんだけど、たまにはもう少しビシッと寒気の冬の時期にも登ってみたいと思っていた。去年は、そう思って南ア・鳳凰山に行ったが、ついつい冬季避難小屋の中にテントを張ってしまい、ぬくぬくとしてしまったので(苦笑)、今度こそちゃんと寒い雪の上のテントを経験したいと思ったもんです。雪の時期には、赤岳から見るとヒマラヤ襞みたいに見える権現岳に行ってみることにした。積雪の深い時期だと、人があまり入らないのでラッセルが大変だし、雪稜も危なそうなので、比較的雪量が少ない今の時期が雪山としては登りやすそうかな? 


 山 域 / 形 態  八ヶ岳  /  雪山縦走(テント泊)
 メ ン バー  MINMIN
 コ ース タ イ ム  
 2003年12月21日(日)
 自宅〜小淵沢〜タクシー〜観音平9:00〜20
 雲海10:45〜55         
 押手川分岐11:50〜12:10
 編笠山山頂14:40〜15:15
 青年小屋(テント設営) 15:55頃

 12月22日(月)
 テント発6:55          
 のろし場7:30〜40
 権現岳山頂8:45〜50     
 権現岳小屋付近8:57〜9:07 
 のろし場9:43〜55        
 テント場10:15〜11:35
 押手川分岐12:45〜13:00 
 雲海13:30〜40
 観音平14:20〜小淵沢15時頃〜自宅

 登 山 情 報
●観音平へは、八ヶ岳横断道路のゲートが12月中旬〜春までは閉鎖になるのが通例。当日はたまたま何故か開いていた。役所関係に事前問い合わせする必要あり。
●タクシーの場合はゲートが開いていても、上がらない場合があるので要注意。(小淵沢駅〜観音平3370円)
●観音平まで、ゲートが開いていない場合は、登山者は僅少になるので、トレースはないと思った方がよいようだ。
●青年小屋は、冬季小屋が開放されており、かなり広い。万一の時にはこちらに逃げ込めるという意味では、ありがたい存在だ。

 装 備  テント装備一式、わかん(使わず)




【1日目】

 飛び石連休の12月22日(月)を休暇を取って4連休。これで天気に応じて臨機応変に計画の調整をしやすくなった。案の定、21日(土)の初日は今年最高の寒気が入り、山では大雪で大荒れと盛んに事前の天気予報が流れているので、1日出発を延ばしてから出発。


 当日は家を出る夜明け前から最高の天気が約束されているような穏やかな快晴。各駅停車に乗って、快晴の小淵沢駅に到着。(特急あずさの朝1番よりは30分位は早い。) 八ヶ岳横断道路にある観音平へのゲートの入り口までタクシーに乗ることにした。前日に市街地にも雪が薄っすらと積もっていて、タクシーはスパイクタイヤを履いていた。ゲートのところまで来ると、何故かゲートが開いている!! タクシーの運転手さんも、大変に不思議がって「12月13日ぐらいから締まっていたのですが??今日は道の整備か何かでたまたま開いているようですね。行けるところまで登ってみましょう」車で上がれない場合は、右の方に登山道があるが、軽い荷物でも優に1時間は登りにかかるようだ。(この日の私の装備やトレースのない状態では、とても1時間では登れないのは確実・・・本当に助かった!ホっ〜〜)


 観音平の駐車場に到着すると、なんと車は12、3台も駐車している。雪はここでも薄っすら程度。これだけの人数が登っているので、編笠山までは懸念のラッセルはナシで済むとなるとラッキー!完璧の快晴の空の下、輝くばかりの太陽の光と純白の雪の反射を浴びて最高の気分。気温は0度ぐらいと、この時期としてはとても暖かい。さらに駐車場にはフリートレックを持った女性単独の人やご夫婦連れも到着。ほとんど人がいない静かな雪山を想像していただけに、予想はずれ。なんだかとっても賑わいの山みたい。(ほとんどが日帰りの編笠山狙いのようだ)


 いよいよ出発、張り切って! と言いたいが、その実態はザックが20キロを少し越す位あって、ここ10年ぐらいの中では最高に重たかった(トホホ〜〜〜) なんとか背負ってよろよろと出発。男性ならば、20キロちょっとならば、楽勝なんでしょうが、なんせ、自分の場合は体重の約2分の1弱にもなるんで参ったもんだ。ボッカ力は、ある程度は自らの体重がある方が有利だと痛感する。


 道はだらだらと南向き斜面の登り坂で、傾斜が緩いのでほっとする。ぼちぼち歩いて、30分で1本たてる。さらに雲海まで登ると少し一区切り。ベンチもあって気分のよい所だ。ススキの合間から富士山もきれいに見える。事前にHPなどで調べてると、ゲートが閉じていて下からラッセル状態だと(去年の年末あたりの記録)雲海ぐらいまでくるのが初日やっとかな・・・・と思っていた。このトレースバッチリの様子は予想外なことである。一応2泊プラス分ぐらいの食料で、編笠の手前でテントを張る可能性も考えてきたが、思いのほか行程がここまで順調でほっとした。逆に好調な場合は、赤岳まで行けないかどうか?その可能性も含めて準備してきたので、うーんひょっとして、どんどん進めたらいいなあって思っていた。(それは浅はかな希望的な考えだったと、その後すぐに痛感するのだった。。。。)


 雲海から上もゆっくりマイペースで登る。これだけ雪もあると、どこでもテントを張れるというのは気分的に楽である。無我の境地?に達する頃、押手川分岐付近に到着。ここまで既に何組か下山者とすれ違っていたが、7、8人もいるのは初めて。よく見ると、知り合いの山田哲哉ガイド一行さんだった。ガイド山行には一度も参加したことはないが、何故か知り合いのガイドさんだ。私が赤岳にできれば行きたいなあ、せめて権現岳までは。。。と言うと「赤岳に向かったパーティーは1パーティーしかいないですよ。この大ザックでは・・・。一人なんでビレイする人はいないんだから、無理しない方がいいですよ。昨日は、眠れないほどの猛吹雪だったんですよ」等々の話をされた。肝心の心配した権現のクサリは出ているし、彼らがピストンしているので、トレースはバッチリだという。


 少々休憩して、彼らを見送ってから自分も出発。あと標高差400m位なら、1時間半もあれば楽勝か?と思ったら、実はこれからが苦難であった。等高線もここから急登になるのはわかっていたが、重荷がマジに効いてきて、全然進まない。雪は膝ぐらいまでがきっちりとトレースされているが、ふかふかしていて、重荷で登るのは上に体を持ち上げるのが大変。パーティーで登っていれば、自分がブレーキにならないようにともう少し頑張るが、一人なのであんまり心臓がドキドキしない程度にゆっ〜くりしか登らなかった。いつまで経っても山頂に着かない。途中で1回休んでいると、「上は穏やかな暖かい陽だまりみたいですよ」なんて言ってくださる人もいた。


 日帰り登山者が全員下山した後、やっと山頂に到着!! 南八ヶ岳の赤岳、阿弥陀岳、それに明日登る権現岳方面がどーんと正面にオンパレード! 特に阿弥陀岳は、すごい迫力だ。振り返ると、富士山や南アルプス(甲斐駒、仙丈ケ岳、肩の上からだけ北岳の特徴的な格好が印象的。)離れたところでは、木曽御岳、北アルプスがずらっと勢ぞろい。でもなんだか、とっても寒くなってきて、風も出てきたので、あまりゆるりと山座同定できない。写真撮るのにインナー手袋だけだと指先が痺れてくる。それでも、あとはほんの一下りなんで楽勝と思って、素晴らしい大展望に魅かれてしばらく山頂にいた。


 再び荷物を背負って、下山開始。小屋まで20分の下りのはずだった。最初は、樹林帯の雪の吹き溜まりのようなふかふかパウダーの下山道。面白いようにどんどんエスカレーターのように下る。あとちょっとというところで、岩の堆積した地帯に突入。
ここからが、
大落とし穴大会のはじまり〜〜!!!だった。夏だと、こういう岩の堆積するところは、岩をひょこひょこ飛んで行けば問題ない。ところが、雪が薄っすらと付いている状況だと、滑る滑る!!!  あともう少し雪が多ければ滑らないだろうけど、岩の上に薄っすら状態だと、何回かに1回は滑るのだった。ダブルストックも駆使してバランスを取るんだけど、岩だけでなく、さらに、大丈夫だと思って足をおいた所が、ずぼ〜っと訳もなく岩の間が落とし穴に変身〜〜☆


 岩の上を飛ぶには、ザックが重過ぎる! ザックが振られる!! 大した距離でもないのに相当時間がかかった。岩の堆積地帯があと10mで終わろうという時に、情けないことに2度もたて続けに落とし穴に陥没(ひえっ〜〜)。ザックが重過ぎて立ち上がれないので、肩からザックの紐を外して脱出をはかる有様。今回の山行の実は最大の核心だった(苦笑)


 やっとの思いで、青年小屋の平地の前に辿りついたときには、随分と山は日暮れが近くなっていた。小屋裏のテント指定地に行ったが、そこには単独の男性のテント1張りだけ。風の通り道のようで、風がかなり強い。結局、小屋の前の方が風が少しは弱く、トイレも近いので小屋の前の富士山が正面に見える素晴らしい展望のよい所にテント設営。先ほどの所よりはマシだが、風がなかなか強く吹いていて、設営もちょっと手間取る。飛びそうなテントを荷物をなんでも突っ込んでマイテントの完成。(高校山岳部の時のテント設営訓練を思い出してしまった!時間との勝負!! ) 水作りや、夕食などせわしくしてたら、あっという間に日が暮れた。風も大分落ち着いてきて、テントの中から見える甲府盆地の夜景はとても綺麗だった! まさに、ベストテントサイトだった。



最初の休憩地点。雪は薄っすらと続いている。 「雲海」から見た富士山
「雲海」小広い広場になっている。素晴らしい青空に乾杯! 押手川より上は、雪も深く、ラッセルでなくてよかった〜〜
編笠山山頂   左から、赤岳、キボシ(とんがっている)、権現岳(頂上は平坦)
明日の行程はキボシ(左)を通って右の権現岳へ(岩の堆積が見える) 編笠山山頂
手前が甲斐駒、左に鋸岳がつながる。中央奥が仙丈ケ岳 正面奥が北岳右に甲斐駒
木曽御岳 北アルプス(中央にキレットが見えている)
阿弥陀岳 中央が赤岳〜中岳。奥が横岳。右の稜線がキボシからのもの
ここを登ってきました。 編笠山からの下りの樹林帯。ふかふか雪で気持ちいい〜〜
明日登るキボシ(左)と権現岳山頂(右) 夕陽を受けて綺麗だった 静かな富士山の夕焼け
大苦戦の編笠山からの下りの落とし穴大会の岩の堆積 マイテント



【第2日目】

 風も穏やかな静かな夜だった。今日は日が昇る時間ぐらいに出発することにしていたので、ゆっくり準備した。もう一張りあるテントの男性は今日は下山するだけで権現岳には行かないと聞いていたので、本当に自分一人しか権現岳に向かう人はいないので、身が引き締まる思いだ。


 アイゼンを付けて、ピッケル持って出発。素晴らしい朝だが、朝焼けのお天気で、天候が悪化しないか少し心配。昨日の重荷と比べれば羽が生えたような身軽さだ。しばらく樹林帯の中のふかふかの登山道を登る。全部トレースがあるのが本当に助かる。自分一人でラッセルならばとても登れないんじゃないかな?今年は雪が少ないとはいうものの、それなりに膝上ぐらいまではある。


 のろし場というところに30分ほどで到着。ここからが、いよいよ森林限界を越して、岩と雪のミックスを歩くようになる。細い稜線や岩場が続くので、よくよくルートを観察。今回は、万一の為に簡易ハーネスの代わりになるスリングと安環と確保用の数本のスリング等を少し持って来た。長い距離でザイルが必要となる場面が続くようならば、あっさり撤退しようと思っていた。逆に、短い2、3箇所ぐらいの場所で何らかの形でスリングで確保が必要ならば使おうと思っていた。それらを装着してから出発する。(昨日すれ違った山岳会風の4人パーティーによると、最初の西キボシは通過できたが、次の東キボシはザイルがないと通過できないので撤退したという話も聞いていた。ザイルなしだと厳しいかな? 自分ではどうだろうか?!)


 一旦のろし場から細くなったトレースを少し下ってから西キボシの急登にかかる。アイゼンをひっかけないように、丁寧な足の運びで登る。ぐんぐん硬い土と雪と岩のミックス斜面を登る。斜面が右にトラバースが始まる所には、ちゃんとクサリが出ていてほっとした。左手にクサリを持って、一歩一歩慎重に歩く。クサリは全部露出していたお陰で、特に困るところはなかったが、一歩のつまずきが滑落につながるので怖い。どうやら、西キボシのトラバースが終わりったところで、今度は、やや回り込んだところを上に登っていくが、石の積み重なったようなところをアイゼンで登る。しばらくすると、今度は、東キボシのようで、ずらっ〜と、右が切れ落ちているトラバースの開始だ。たぶん足元は30〜50センチぐらいの幅なんで、ここもきちんとクサリが90%は露出しているようなので、左手で掴んで、ピッケルも要所要所に差し込んで確保しながら進む。東キボシの方が足場が雪が全部ついている分歩きやすく感じた。特にバランスが難しいようなところはなかったが、結構長く感じるトラバースだった。権現の小屋が見えてからも、なかなか近づかない。やっとトラバースが終わると、やや下りの細い稜線で、慎重に下るとやっと権現小屋の前に到着。2つのキボシを無事に通過できて、ほっ〜〜〜とした。気がつくと、今まであれだけ晴れていたのに、完全なガスのかかる寒い冬空模様になっていた。


 ここまでくると、あとちょっとなので、権現小屋を通過して稜線に出る。本当は行きたかった赤岳方面を眺めるが、無情にもそちらは完全なガスの中になっていて、厳しい冬山の様相を呈している。この景色に中では、とても重荷を背負って赤岳までの縦走は無理だなあってつくづくと思った。権現岳の山頂は、巨岩の堆積したようなところだった。雪はほとんど飛ばされて少ない。山頂は寒いし、周りもほとんど何も見えないので、早々に風の来ない権現小屋まで降りてきて、やっと熱いテルモスのお茶を飲んで一服。


 東キボシのトラバース道を確認しようとするが、ガスでぼーっとなんも見えない感じだ。ガスが絶えず動いているので、あがった瞬間に写真を撮ったが、なんだか本当に自分でこんな斜面を来たのか「えっ〜!」という道だ。ガスは2400m前後より上のあたりにだけかかっているようなので、天気が本格的に悪くならないうちに早く安全圏に下山したいもんだ。戻りの道は、利き手の右手にクサリを握ることになるので、やや往きよりも歩きやすいかなあ? 


 さっき来た道とはいえ、やっぱり雪稜みたいな部分や高度感バッチリのトラバースはそれなりに緊張する。アイゼンのひっかけが怖いので、とにかく丁寧に歩く。まずは東キボシ通過。あとは西キボシだが、往きよりも少しは余裕を持って歩けた。最後の岩がざくざくした下りが凍結気味で登りの時に怖いかと思っていたが、案外難なく歩けて、無事に安全地帯ののろし場に帰還!!


 
ここでようやく緊張が解けて、登れた喜びに浸る〜〜☆。ちょうど、天候もここまでくると穏やかになり、風も当たらないので、しばらく写真など撮ってリラックスする。上空の寒気の影響で高所ほどガスになるのはしようがない天気のようだ。下の方は景色も素晴らしい。のんびりテントまで下るが、途中富士山が見事なまでに逆光に映えているのが印象的。(写真では失敗しちゃったけど) 


 テントに戻って、下山に西岳経由の道はどうかな?と思っていたので偵察に行く。食料はあるので、もう1泊しても構わないし、観音平までタクシーが今日は上がれるか不安だったこともある。西岳ならば、ダイレクトにスキー場に降りれるからいいなあ。空身で、それらしき道の方に入ってみたが、赤布が少しある程度で、全くノートレースだと、もぐる、もぐる・・・・・股まで潜るので、ほとんど進めない(苦笑) 10分ぐらい行ったけど、全然参りました〜〜〜って感じ。わかんを付けても、この重たい荷物では、西岳山頂まで1時間のコースタイムに何時間かかるか見当もつかない有様なんで、無難に下山となりました。(残念! 静かでよさそうなルートみたいなんだけど)


 テント撤収は昨日ほどは風が強くなかったので助かったが、困ったことに、ポールがどうしても1個所凍り付いて折畳めない事態が発生。相当一生懸命やってもぴクともしない。そのままの状態でも運べなくもないが、1m弱もあるし・・・・。歩いていて樹に引っかかるなあ〜〜。それで、テルモスのお茶をかけることを思いついて、熱湯作戦!それでも、すぐには駄目だったが、諦めかけた頃にやっと内部が溶けたのか?折畳めてほっとした。


 そんなことで、ちょっと手間どってしまった。下りは巻き道経由。ふかふか雪にトレースがあるので、道は明瞭だが、結構距離があって、単調な樹林帯で少々うんざりした。やっと直登ルートと合流。ここからは、昨日の道で安心。そうこうしていると、男性の日帰りで編笠山から下りている人に会った。今日もまだゲートは開いているとのことでラッキー。こうなると、タクシー呼んですぐに降りれるからいいなあって思ってしまった(これがまた問題だった!)


 下りは、荷物も多少は軽く感じてコースタイム程度にやっと歩けるようになった。雲海で小休憩。昨日あった雪も大分解けてしまっている。思ったよりも早く観音平に無事到着。ふっ〜〜!!


 まずは下山の足を確保するため、すぐに携帯でタクシーを呼んだ。ところが、ゲートが開いていると言っても信じてくれず、さらには「仮に開いていても、昨日はスパイクタイヤを履いていたからたまたま登ったけど、今日はもう普通のタイヤなんで登れません!」最初は受付の女性みたいな人が応対したけど、そんなに道に雪は残ってないけどと粘ったら、男性に電話を代わられて、えらく高圧的に話すんで、「結構です!」と言って電話を切った。


 歩けば下りなので、1時間位でゲートまでは降りれるけど、降りたゲートの所で、またあのタクシー会社を呼ぶことを考えるとゲンナリである。駅まで歩くとなると、さらにあと1時間は交通量の多い道を歩くようでそれも困ったもんだ。それで、さっき途中で会った男性に車の同乗を頼もうと思った。少しすると、先ほどの年配の男性は奥様と一緒に下山してきた。頼んだところ、かなり迷惑そうに「小淵沢インターまでしか行かないので、駅にはいかないけど、それでもよかったら・・・・・」と渋い表情で答えた。はっきり言って迷惑みたい。同乗を頼んで同じ登山者同士でここまで嫌な顔されたのは、実は正直初めてだった。後でわかったけど、インターと駅とはたった1キロ位しか離れていなかったんだけどね。先を急いでいるという事情(それも、別の遠くの山に行くのに急いでいるという)も後で知って、悪かったとは思ったけど。結構ショックだった。


 でも、車の準備ができるまで待っていると、もう一台のランドクルーザーの所有者が下山してきた。先ほどの男性がその降りてきた男性に声をかけた。車は地元のナンバーではなかったけど、実はその方こそまさに小淵沢の地元の方だった。快く同乗を引き受けてくださった。冬になりゲートが締まっても、写真を撮るために車道をスキーのシール登高で登っているという本格的アウトドア派の方だった。本当にお陰で助かり、地元の情報なども色々と教えてくださって感謝感謝でした。(ペコン、ペコン、ペコン) その方曰く、小淵沢では、この方のように4WDでスタッドレスタイヤ装備の車は少なくて、ほとんど雪が降らない地域なんで、タクシーも降雪直後以外はノーマルタイヤしか履いていないんだそうだ。(私は、小淵沢だとこの時期タクシーならスタッドレスぐらいは履いているのが標準かと思っていたのだけど。茅野とかの長野県側とは事情が違うようだ。都会で乗車拒否するタクシーはいるけど、山の中でされると、マジに困ったもんでした。。。。)


 なかなか、最後の足が問題だったけど、親切な人のお陰で無事に下山できて本当にほっとした。山の交通機関は、車で来ていない私のようは人はタクシーが頼みだとすると、それも頼りにならないんでは、本当に行ける山がとっても限られてしまうもんだ。今回の山行は、冬山の色んな勉強をしたけど、他にも色んな教訓となった山でした。





朝の富士山。下界の明かりが終夜綺麗だった。 朝の権現岳山頂方面。左に写っているトイレは使用可でした。
のろし場からみた、左が西キボシ。右が権現岳山頂。 のろし場から見た阿弥陀岳。この時までは青空が広がっていた。
稜線に上がったところから見た権現岳山頂。あと一息。 権現岳は岩の堆積したようなところで、剣が差してあった。
山頂! 稜線からみた権現小屋。東キボシが見えるはずだが、この通りのガス
東キボシの雪稜。トラバースがこんな赤線のような感じ。 一時は完全に見えなくなるまでガスにまかれてました。
ころころ変わる天気。少し待っていたら、また晴れてきたのですぐに下山。 のろし場まで戻ってやれやれ。セルフタイマーで撮影。
蓼科山方面 阿弥陀岳がこんな感じで見え隠れしました。
押手川までの巻き道でみた北岳のカッコイイ。 左の写真の隣。甲斐駒と仙丈ヶ岳もカッコイイ。
小淵沢駅から見た編笠山方面。ずっと山頂付近はガスの中




















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