守門大岳


  〜 久々の同窓会山行〜


 自分は大学時代に山サークルに入っていたが、その同期の糸屯一君から週末の山スキーのお誘いがあった。もう一人の同期のYUJI君は残念ながら都合がつかず。お天気は雨が降りそうで、ころころ変わる春の天気予報に振り回され、土曜か日曜か悩ましいけど、結局は日曜日に行くことになった。糸屯一君はパウダージャンキーを自認する男で、よく自分ともパウダー滑りの話はするけど、実際に山スキーに一緒に行くのは初めて。彼は卒業してすぐの頃から山スキーを始めているのでそのキャリアはとても長く、私のような山スキー新参者とは一桁違います。今年の少雪は悩ましいけど、「物件は勝手に決めていいよ。」というので、候補の巻機山、守門岳、浅草岳のうち、雪の砂漠と言われている守門岳、それも滑りが楽しめるという守門大岳のコースに決定♪ 私はこの界隈は足がないと行けないので僅かしか行ったことないが、彼は新潟から会津の山々にかけては得意とする所で、登っていない山や尾根筋がないんじゃないかというほどの通の薮山好きある。(あとで聞いたら守門大岳も学生の頃にGW後にツボ足で下っており、守門岳は3回目とかいう・・・・。)



 山域 / 形態 中越 / 山スキー
 メンバー 糸屯一君、 MINMIN
 日程 2007年4月1日(日)
 登山情報 ●二分の駐車スペースは正規には7、8台ぐらい? あとは道沿いに止めるようでスペースは少ない。全く何もない所でした。




 自宅を4時半頃ピックアップしてもらい、一路関越へ。久々の同窓会のノリでおしゃべりしていたら、上越国境に向かうにつれて晴れから天気は暗黒の雲の中へ。谷川岳なんかどこにあるの?って感じで、トンネルを越したら雨だったトホホ〜〜〜。関越沿いのスキー場はもちろんのこと、見渡す限り雪はほとんどない!! 先が思いやられる。進むうちに雨は止んできて、小出インターから奥只見方面に向かうにつれて雪も増えてきて、登山口の二分に着く頃にはしっかり雪の中の道を進むようになった。除雪の終了地点が登山口だった。車がいるわ、いるわ・・・・・ざっと10台前後。(後からも車は到着しているので相当の賑わいだ)良く見ると滑り系の人達のほかに、釣り師も既に寒そうな川に身を浸している人々がいて、ひぇ〜。今日4月1日は漁の解禁日らしい。


 ゆっくり準備をしているうちに数パーティーが先行する。自分のGPSはこのところ不調なんで嘆いていたら、なんと糸屯一君はカラーマップ入りの12万ぐらいのGPSをお持ちになっていたので、びっくり(><) 衝動買いをしたとかで、さすがリッチなディンクスだけあるわ。 


 8時半頃出発。このあたりは標高400m位。およそ1000m位今日は登って降りる訳です。スキーをつけて山里を登って行く。6名位の山岳会パーティーや単独のツボ足登山者やら他にもちらほらいるので、トイレが行きたい自分としては困る。最初は林道ショートカットで登り、しばらくすると気持ちの良い牧場に到着。見渡す限り平原で、今まで登ってきた里が下にある。牧場をしばらく歩くが、本当に見通しが良すぎる。後続よりなるべく距離を離すために急ぐ。やっと長峰の登山道に入った。


 しばらく登ると右から林道を合わせる。ここで一息、やれやれ、やっとトイレタイムだぁ〜!と楽しみにしていたら、隣にいた車のジルブレッタ300の単独おじさんが林道からスキーを担いで登場。なんとなく一人で心細いのか?、私らと一緒に歩きたいような雰囲気あり?(早く出発して欲しいのだが。。。。。) やっと我々二人になって、お待ちかねのトイレタイムなのだ。それぞれさわやかな顔になったあたりで、後続の山岳会パーティー到着。


 この日は曇り空で既に完全に春の陽気。手袋も途中外して素手で歩くぐらいだ。しばらく樹林帯の登りをゆっくりと進む。樹林帯を抜けると、一旦平坦な道にでて、ここからは守門大岳方面らしきが薄っすらと見渡せた。まだずいぶん遠い。一旦下ると、ようやく目安としていた保久礼小屋だ。森の中のとっても良い場所にある。すかさず糸屯一君が偵察に行った。こちらはのんびり行動食など食べる。


 ここから先は急登のぶな林の登り。急登になると遅くなる自分は、ひーひー言いながらも、癒しの森林が心地よい。樹間が広くて、滑ったら気持ち良さそう〜♪と早くも滑走を空想する。途中で三角屋根の避難小屋を通過して、もうひと頑張りで疎林になった。ちょうど良い休憩場所でずっと前後して歩いている山岳会パーティーが休憩。やむなく前進。樹林がほぼ無くなったあたりで風も出てきて、いよいよこれからは山頂まであともう一息。


 ちょうど、この頃から滑走してくるパーティーに幾つも出会う。集団で降りてきたなあ、さらに2,3名ずつパラパラ・・・。一体何パーティーいるんだろう?さらにツボ足登山者もぽつぽついる。風も強く寒くなってきたので、少し休憩。再びのんびり白い斜面を登る。右のカールを少し滑っている人もいて、登り返しを考えると躊躇してしまう・・・・。とっても気持ち良さそうな所だった。


 4時間ほどで守門・大岳山頂(1432m)に到着。山頂にはツェルト張って休んでいる人達や、雪壁作って休んでいる人達もいた。風が強く、それなりに寒い。陽射しがすこしでも出ると暖かいのだが、景色全体もどんよりしている。(あとでニュースで黄砂がこの日は飛んだために視界が悪かったようだと判明)


 守門というと、「雪の砂漠」とか「大きな雪庇」が有名。今年は雪が少ないので雪庇はそれなりの大きさしかないが、でも、なんか絵になる光景だ。形が美しく見えるのだ。守門岳の主峰の袴岳の方にもたぶん雪庇はあるはずだが、暗くてよく見えなかったのが残念。


こんな感じの車道終了点 あともう少しで保久礼小屋
保久礼小屋
守門大岳へあと少し。右が窪地状で快適斜面 守門大岳 (1432M) 山頂にて風で倒れないように踏ん張っている
姿勢で撮られたので変な恰好(^^;)
噂の雪庇 (今年はミニサイズ?)
守門岳本峰の袴岳方面
(黄砂のため肉眼ではよく見えず。あとで写真を加工しました。)




 準備を整えて、いざ滑走へ。沢のカールの上部を僅かに滑走。ある程度しまったザラメっぽくて気持ちよくて「わーーい!」って思わず叫んでいる自分であった。数ターンだったけど楽しい滑りで、再び尾根筋に戻る。尾根筋は既に多くのシュプールやシール跡もあり、あまり滑りやすくはない。緩斜面だが結構スピードも出てしまうし、細い灌木はあるし。右か左の沢に逃げて滑ることをすればもっと快適なんだろうけど・・・。ちょうど下りでも山岳会パーティーと同じ時間帯になってしまって、さして広くもない尾根筋が人口密度多すぎ。ザラメでもなく、ひっかかるような雪だった。うーん、それでも、ぶな林の保久礼小屋の近くの疎林の部分は気持ちのよいやや急斜面で、ノートレースの荒れていない斜面を探しながら快適にターンを重ねる。あっというまに、山頂から20分ほどで保久礼小屋前に到着。


 ここからは登り返しがあるので、板をザックに付ける必要あり。山頂では風が強くて寛げなかったので、ここでまったりすることにした。とても大きな7,8人ぐらいは入れそうな大テントと20名位の集団が鞍部に集結していたのにはびっくり。何の騒ぎかと思ったけど、どうやら雪山ハイクを楽しむ人達のようで、山頂を目指さずに最初からこの界隈までの散策を楽しむ感のようでした。あまりの賑やかさに引いてしまった自分ですが、先に下山を開始してくれたので、ほっとしました。


 かなりまったりして、大集団から大いに離れてから、再び出発。僅かな距離ですが自分はザックに板をつけて、彼はソリ式で登ります。僅かな登りを終えると、再びスキーをつけて細い尾根筋を進みます。登りの時に左の谷から登り上げてきた地点を発見。登った時の印象では、スキーで降りるのにはあまり下りたくない細くて、樹が一杯のイメージだったので、思い切ってもう少し尾根筋を進みます。トレースも薄っすらとあります。とにかく、このあたりは左の谷に降りれば登路には合流するはずなので、さらに進み、さすがに薮が行く手を阻むあたりで、ちょうど2本ぐらいのシュプールが左に降りれるのでここで谷に降ります。登った所よりもあっさりと滑りやすい新雪をスーッと滑走するのは気持ちよいです。ちょっとドキドキする気分もありましたが、細い樹林帯のはざまの谷を滑走するとドンぴしゃりで理想としたトレースの途中に合流。あとは、わずかで平原です。


 すっかり昼間ののどかなけしきの牧場にカムバックです。なんか、このあたりの平原の景色はのびのびしていてお気に入りです。それに、何気ないけど風景が<日本の正しい雪深い田舎の風景>という感じで、いかにも山深い山里って感じで癒されます。そんな景色のなかを先行者もスキーをこいでいるのが見えます。最後に歩く距離が結構あります。やっと林道に戻り、後は惰性で滑るのみです。やれやれ、やっと車に戻ってまいりました。


 ここからは、守門温泉というSL機関車が置いてある温泉にGOです。露天風呂はないけど、こぎれいな温泉ですが、外から丸見えに近いです。(苦笑)すっかり、リフレッシュして帰京です。今回は久しぶりの同窓会山行であり、楽しかったです。もっと早い時期ならばパウダー狙いでしょうけど、この時期ならば滑りを楽しむというよりも春山登山の雰囲気を楽しむ癒しの山でした。山岳同座ができる晴れた時にこの界隈の山にまた来たいものです。糸屯一君、どうもありがとうございました。

除雪終了点(二分)8:30発 休憩 9:25〜40 保久礼小屋 10:40〜10:55頃
休憩 12:05〜15 大岳山頂 12:35〜13:05 保久礼小屋 12:25〜13:55頃
車戻り 14:55




保久礼小屋の前は満員御礼の賑わい。 ソリ式で運ぶ。
途中まで降りてきたら上空に青空が・・・・ 正しい日本の山里の風景
大平牧場 た・い・ら
SLが置かれている温泉 懐かしいSL





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