【3日目】 


今朝も快晴。色々思案した結果、少々疲れているもののやっぱり金山沢を滑りたい気持ちが勝って、振り子沢経由でなくて白馬大池経由の初日ルートの登り返しで船越の頭に行くことにした。ゆっくりと6:50スタート。かなりの人が既に出発している。シールをつけて歩き出したら、かっきーさんときむひろさんが余裕の表情で小屋からタバコを吹かしながら見送ってくれた。


最初から尾根筋に登るかどうしようかと思ったが、最初は雪渓上の所を進むことにした。本日は天気予報どおりに気温が高い。朝のひんやりした感じでなくて、既に生ぬるい風だ。初日にご夫妻が尾根から滑り降りた斜面か、一つ手前位の位置から尾根に登りつめることにした。やや急だ。先行パーティーは担いでいる。自分は途中でうまく方向転換ができなくなってしまって(苦笑)、樹木の近くで板を外して手で持って上がることにした。ひーちゃんも同じく。よっちゃんは、なんとかうまくシールで上げることができた。尾根に上がったところが平坦なので、やれやれ一休み。大汗掻いてしまった・・・・・


再びここからはシールで登れるので、気持ちのよい疎林をのんびり進む。ここは自分は滑っていなかったので、のびやかで滑って楽しそうな斜面である。次回来ることがあれば、是非滑りたいものだ。そうこうしていると、きむひろさん&かっきーさんが追いついてきた。彼らは30分は後に出ているようだが、あっという間に登場して、風のように登っていってしまった。ひーちゃんが、ややお疲れ気味でペースが上がらないようだ。私は右足が前日まで痛かったので、インソールを片方のみ外し、皮が剥けた箇所はバンドエイド+テーピングを施したのが幸いして、痛みが相当に緩和されて大分気にならない程度になっていた。


だんだん傾斜がきつくなり、ひとりしきり尾根筋の急登を終えるとかっきーさんときむひろさんが待っていてくれた。(待たせすぎて体が冷えちゃったんじゃないかしら? 苦笑) ひーちゃんが遅れ気味で、よっちゃんが付き添って大分待つようになるので先に行ってもらうようお願いした。早くもここで我々は3回目位の休憩。大分待っていたらやっと上がってきたが、ご夫妻は直下で休憩していたそうだ。3人揃って再び出発。ここからはトラバースとなり、ゆるゆるとした登りだ。ずっ〜とトラバースだが、稜線に近くなったので風が出てきた。標高も上がったので、涼しい風からさらに寒い感じになってきた。風を防ぐ木陰で休みたいので少しトレースより左上の樹陰で休憩。4時間位経っているので軽く腹ごしらえもする。


もっと登らないといけないかなと思っていたら、よく地形を見ると高度がやや上がりすぎていたようで、白馬大池の右に出る必要があるが、左上に出すぎていたことが判明。多くの人が小蓮華岳方面に向かっているのが見える。何パーティーいるかわからないほどたくさん。かなりの急登に思えるが、シールで登れるかなあ?


白馬大池を横に見下ろすような形のルートで、どんどん高度が高くなり、思っていたよりもずっと登り易くて30分位で、想像よりもシールの効く傾斜で助かった。何よりも嬉しかったのは、雷鳥さんのつがいのお出迎え♪人をほとんど警戒しないので、雷鳥の動画まで撮って、しばし遊ぶ。鳥さんの動きが可愛いですね。


雷鳥を過ぎると、傾斜も緩やかで稜線。ほんのわずか先が船越の頭のドロップポイントだった。厳密に言うと、その先のピークがそれらしいが、滑り出しやすい意味ではここが広い鞍部で準備もしやすいのでここに決定。またまた、ちば山の会のメンバーに遭遇。彼らは一足早く降りるようで、準備がほぼ整ったところだった。 



朝はこんな感じに最初は登り、もう少し先から右の尾根に上がった。
小屋からすぐに尾根に取り付いてもよい。
かっきーさんときむひろさん。あたりは気持ちの良い斜面だった
登りの途中からの雪倉岳 風が強く、木陰で休む
雷鳥さんのお出迎え ドロップポイントにて




稜線は強い風が吹いているのでそそくさと準備する。私は帰りの列車の時間が少し気になりだしていた。滑走斜面を見下ろすと、すでにゲレンデ状態で斜面はギタギタだ。連休後半かつこの時間ではしようがないだろう。金山沢は2年前に来た時は、栂池自然園経由で下から上がってきたので、天気も悪化しそうなので途中の2400m付近から滑走しているので、今度こそ稜線から滑走できるのが嬉しい。ただし、金山沢自体は、小蓮華岳あたりまでずっと幅広いので、自分の足前と時間に応じてドロップする地点を選べる。この日も、もっと高い位置に人が集まっているのが見えたので、時間と元気ががあったらもう少し先から降りたら楽しかったと思うが・・・・。 


先行の8名が全員降りたので、私らも滑走。滑り出しは最初だけ35度位か?本当は最初から左寄りにドロップしたかったが、稜線直下に少し亀裂が入っているので、刺激したくないので、皆と同じ右から入ることにした。後で動画を見たら、えらくもったいない滑りだった。・・・というのは、直線的ではあまりに斜面が荒れているので、滑りやすいシュプールの少ない左に少し下がっってから斜滑降で進んだら、大分高度が下がってしまい、ターンに入るまでが長すぎて情けない滑りだった・・・・。自分は山スキーでは突っ込まない滑りをしているなあと実感。一旦平坦となるあたりまで、2回ぐらい?休憩しながらデジカメを撮りあいながら降りてきた。稜線を見上げながら腹ごしらえ。自分もいつかもっと小蓮華岳寄りの下から見て左の斜面(たぶん40度位はある思う)を滑れるようになれるといいなあ・・・そこには美しい絵のようなシュプールが多くて、自分はもう少し修行しないとこの斜面を美しい弧を描くようには滑れないなあ・・・・


さて、いよいよ最後の滑走。金山沢にはこの先からが広い沢状になるが、少しだけ滑り出すと、先に降りたと思っていたちば山の面々がちょうど休憩を終えて再び滑り出すところだった。これで、またまた合流。ここから先は以前滑ったことあるが、なんだか前よりも晴れているせいか印象良く、斜面も以前よりは綺麗。調子に乗って滑りそうなところを、「亀裂が入っているよ」の声で回避。やっぱり、どこに落とし穴が落ちているかわからないので気をつけねば・・・・。


ここからの斜面は何度か区切りながらも、とっても気持ちのよい広い中斜面を滑走。全体に金山沢は、サイドの山の斜面が低いので、サイドからの雪崩のリスクは比較的少なそうに観察する。(大雪渓などに比べてのこと。基本は沢筋なのでどこでも雪崩リスクはあります)小さなシュルンドもよく見るとあるし、雪もザラメで足に負担はそれなりにある。何度も振り返りながらも楽しく滑走♪ 段々うねりも出てきたけど、スピード制御で無難に降りていく。そうこうしていたら、やっぱり時間が気になるのでちば山の人達と別れ、先に降りることにする。しばらく先で最後の難関のいつも発生しているデブリ。今回も土砂が右斜面から落ちてるので、スキーヤーズレフトの斜面を斜滑降。トレースはあるが結構厳しい。正確な斜滑降でラインを外さないように滑る。ひとりひとり間隔を開けて滑る。やっと危険地帯を通過し終わってやれやれ。


ここからすぐで、猿倉への林道が見える。今の時期ならば完全に沢はふさがっていて、無事対岸の林道直下に合流。ここから林道にはすぐにあがらずに、少しショートカットしてから林道のつぼ足ルートに合流。振り返ると滑ってきたあたりの稜線から白馬連山が遥か高くに見えて満足♪ スキーの機動力であっという間に、ゆっくり滑っても1時間ちょっとでここまで滑り降りてしまえるのは、まるで魔法のような気分だ〜★★★ あとは、のんびりと疲れた足をいたわりながらもだらだらとスキーが滑るままに身をまかせて行くと猿倉だった。


猿倉では、無事到着を祝って握手。今年は駐車場の除雪が間に合わなくてマイカー規制で、バスとタクシーしか猿倉に入れないのだが、タクシーがコンスタントに上がってくる。運よく栂池高原に戻る人達たちがいたので、ご夫妻は慌てて相乗りのタクシーに乗る。私の方は14:57の特急スーパーあずさに乗らないと、次は16時台まで特急はないため、なんとしてでもこれに乗りたい。バスが14:25に来るが、このバスでは列車発車5分前しか駅に到着しないし、渋滞もしそうなのでまずは無理。なんとかタクシー相乗りの人を探すが、白馬駅に向かう2名の単独の若者は二人ともバスに乗りたいと。(こちらで多目に料金を持つと言っても駄目だった・・・) やっと駐車場まで降りる人達がいたので、やっとこ相乗りさせてもらって、駅前の渋滞も裏道使って駅に急いでもらって14:35に駅に到着。


ロッカーにデポしていた物を慌てて回収。切符を買って、兼用靴のまま板とストックをむき出しのまま担いで駅の階段を駆け上がるだいぶ怪しい自分でした。(大汗)やっと特急電車の中で兼用靴とオーバーパンツを脱いでほっとしたものでした。連休で混んでいるけど座れて帰れて、家には19時前に到着。


雪が多すぎて雪崩も心配なGWだったが、後半の好天の3日間に恵まれて温泉つきの雪倉岳のコースを楽しめて楽しかった。よっちゃん&ひーちゃん夫妻には本当にお世話になりました。多くの出逢いがあって楽しかったです。惜しむはリンク仲間のYAMADAさん達御一行ともう少しご一緒したかったです。しかしながら、山スキーの楽しさの反面の危険な一面を身を持ってご教示頂けたと思っておりますので、また機会があったらどこかの山で再会したいものです。


蓮華温泉 6:50発 大休止  10:40から20分程度 船越の頭付近  11:50〜12:20
2301m台地  昼食  猿倉  13:50〜14:15 白馬駅着 14:35




鹿島槍ヶ岳までが見えていた。 稜線直下のよっちゃん
急斜面を終えてヤレヤレ  MINMIN滑走中♪
上から見るとこんな感じの斜面。あと少しで右の場面へ。 左に回避しながら進む。
デブリは前回と同じ場所の1箇所だけだった。 猿倉に到着。






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