【2日目 5月4日】

 かっきーさん達は朝食は自前で、白馬岳山頂に登ってから7時には出発するという。小屋の食事は6時からなのでで、自分は食事終わってから待っていた。予定通り7時には出発。小屋のすぐ前からスキーをつけて滑走できる。既に同じ柳又谷を滑走している人達がいる。moto.Pさん(けもさん)先頭で滑走開始。雪は硬いけれども、ちゃんとエッジが立つレベルで、斜度も緩いので楽しいなあ♪それにしても、なんと素敵なロケーションなんだろう〜★! 旭岳と白馬岳に囲まれたこの一角はまるで外国の山岳シーンみたいです。


 高度を落としてしまうと登り返しが面倒なので、少しするとすぐにトラバースです。トラバースは楽チンでどんどん進む。山スキーならではの機動力です。何度か振り返りながらうっとり〜〜です♪概ね日陰の斜面は硬いですが、後半は日があたる斜面に出てきて雪は締まっていい感じです。あっというまに(本当にあっという間でした!)鉢ヶ岳の鞍部付近の直下に到着。長池というのが目印というけど、ふーむ、これが池なのかあ・・・・。雪で覆われているので最初は単なる凹みかと思っていた。たぶん、50m位で鞍部に出るかなあ?と思い、けもさんにくっついてスキーは両手に持って登ったけど、これがなかなか着かなくて、腕力弱い私は後悔・・・・・。やっぱり、短い距離でもザックにスキーを着けた方が正解でした。ハイマツの合い間を縫うように少しだけ強引に登る感じでした。


 鞍部に到着。ここは既に陽射しが眩しいぐらいで、しばし休憩。昨日山頂から確認した全層雪崩が見えます。あまり良い気はしないけど、その下を通るのはもっと怖そうなので、少し上から滑りこんで中央突破することとなった。スキーを僅かに担ぎ上げて、そこからトラバース。ちょうどいい具合に全層雪崩跡に到着。スキーのまま、速やかに通過。思っていたよりも通過しやすかったです。地面ごと持っていかれている様子を真近に見ると自然の驚異を感じます。そこからは僅かで雪倉岳避難小屋前に滑りこみます。


 既に先行のパーティーが休んでました。ここで避難小屋内のトイレを借ります。他のパーティーはシールで登るようだけど、結構見ていると斜面があるので、夏道が出ているので担ぐことにします。けもさんとは飲み会でお会いしたことは何度かあるけど、実際の山では初めてご一緒です。やはり噂に聞く超健脚であっという間に居なくなっちゃった。私は今回の板は2本持っている板のうち重たい方のロシのバンディット(B1W)の板なんで、後悔するほど重たかった。きむひろさんも速いし、でりさんも足を負傷しているけど全然私よりも速くて背中が見えなくなってしまいました。でも、そんなに雪倉岳は遠くなくてよかった。40分位歩いて到着。


 山頂に着くと振り返ると白馬岳と旭岳が本当にかっこよく鎮座しているので嬉しい\(^〇^)/ 4名で記念撮影。ここからは、彼らは朝日岳に行くのでそんなにはゆっくりしていられない。山頂から彼らをお見送り。



     白馬山荘からの滑り出し  旭岳が正面   (photo by きむひろ) こんな感じのトラバースがずっと続く 先頭はmoto.pさん  (photo by きむひろ)
柳又谷の滑り出しはこんな感じの癒し系 右奥が雪倉岳、正面が朝日岳
振り返って、旭岳がカッコいい! 右手の北面を滑りたいなあ♪
くっきりとトラバースの跡が残っている。なんだか嬉しいなあ♪
おちゃめな二人     鉢の鞍部  猫さんの真似?  (photo by きむひろ)
ポーズとりたがる三人 全層雪崩の跡。左上の方から滑りこみました
          雪倉岳山頂にて記念撮影   左からかっきーさん、moto.pさん、私、きむひろさん     (photo by かっきー)
左が白馬岳、右が旭岳。 滑ってきたんだな〜〜あ♪
朝日岳をのぞむ
毛勝三山  去年はあそこを滑ってんだ・・・・・・
山頂にて。バックのスキーが今回の私の板 三人をお見送り



 私はしばらくぼーっと余韻を楽しんでいた。なんせ、まだ10時頃です。「そうだ、念のために瀬戸川のスノーブリッジが大丈夫か下から登って来ている人に聞いておこう」と思って見回すと、すぐそばに、既に小屋を朝出発された方が到着して休んでおられた。


 「あの〜、瀬戸川の所は大丈夫ですか?」みたいに伺ったら、大丈夫ですとの答えと一緒に、もしや?・・・・と言われて「MINMINさんですか?」って言われたので肯定したところ、「見覚えないですか?」「福井のYAMADAさん達の関係者ですか? しゅうさん?」なんと2年前にお会いした福井ぶなの会のしゅうさんでした!YAMADAさんからは事前にご自身は蓮華温泉には行けないけど、お仲間がいらっしゃるとは伺っていたので、早々にばったりでした!以前お会いした時はヘルメットを被っていた印象が強かったので、今回は被っていなかったので、すぐにわからなかったです。次々とお仲間が登ってこられます。以前お会いした和歌山のOBAさんも到着!今朝の小屋発組みでは一番乗りの皆さん健脚揃いでした。


 少々お話してから、私は予定通り東面斜面を滑走して小屋を目指します。最初はまったりと尾根筋を滑ります。皆が見ている所を滑るのは苦手だなあと思っていたら、案の定、超緩斜面でこけました(あ〜かっこ悪い)。一度来ていた雪倉岳だけど、私が滑りだしたのはスキーヤーズレフトの尾根で、以前滑った所とは違う所と後で気づく始末・・・。多くの人達は上から見て右の斜面を延々と数珠繋ぎで登ってきてます。自分は丁寧にターンしながら高度を落としますが、右の斜面に行くにはどうしよう??? 高度を2段階ぐらい下げた時点でよくあたりを見回すと、もっと下まで滑って合流する方法と、ボールの部分ですぐに滑りこんで合流する2通りかな?下の方は滑りすぎるとどこで合流するか怖いので、見えているこのボールに滑り込んじゃえ!!って思って覗き込んでみるとクレバスが少々走ってます。(アセアセ・・・・・

 
 ここから滑ったら、登っている人から相当目立ちそうで恥ずかしいな、誰も滑っていない。私はギャラリー多いのは困ります・・・・・。でも、早く高度を下げたいので、思い切ってボールの中に滑走開始♪ 大きくターンして、3ターンぐらいしたら斜度も落ちて、普通コースに合流。ヤレヤレ。あっという間でした。イケテル滑りならばいいけど、イマイチだなあ・・・・・やれやれ〜〜〜。少し立ち止まって振り返って見ていると、「あなたはMINMINさんではありませんか?」って、とほほ・・・・・・・・、またまたバレタ〜〜〜。やっぱりこの黄色のオーバーズボンでバレテいるんでしょうか?来シーズンこそは買い替えようと硬く決心しました。キッパリ!!!


 雪倉銀座と申しましょうか、本当に多くの人が登ってきてますが、あまり下のほうには人がおりません。だから後半はマイペースで楽しく滑走。気持ちよいザラメから、やや重ザラメか・・・・。楽しいな、楽しいな♪って滑っていたら、ついつい調子よく滑って、あれ、シュプールが消えたぞ、ノートレースで美味しいなあって思ったら、あらあら、やっちゃいました!!雪倉の滝です。5m位手前の位置でストップ。実は前に来た時もピストンにも関わらず、ついつい滝の近くまで滑ってしまいました。ここは、滝の左側の山肌が緑色をしていて独特なので、気をつければすぐにわかります。うまくすればスキーのままでも降りれるかもしれないけど、絶対にこの手のことでは冒険しない私なので、とぼとぼと登り返します。(大汗) お日様は真上で超暑いです!! 滑りこむのはたったの1分でも、登り返しは12、3分かかりました。よーーく見ると、ちっちゃな赤い旗が雪面に指してました。ここの地形を見て2年前を思い出しましたが、少しだけスキーヤーズライトの方向に尾根を越す形になるのでした。ガレのような薮みたいな地面の出ている所で、スキーを持って5m?位をスタコラと移動。ちょうどそこに、後続のテレマーカー3名組が滑走してきたので、彼らに下まで行かないように声をかけました。(ピストンの人ならばわかりますが、初見だと乗り越しは分かりにくいです。ついつい滝まで滑走したくなります 笑) 


 ここで斜面を乗り移り、あとはフィナーレまで気持ちよく滑走。それなりの急斜面だけど、気楽な気分です。瀬戸川はスノーブリッジどころか、完全に繋がっておりました。ここから登り返しなので、少し上がった台地までシールをつけたりしての大休憩。小屋まで戻るルートは以前もわかりにくかったけど、今日は大丈夫かなあ?


 あれだけの大人数が来ている割にはトレースがわかりにくいのです。良く見ると赤テープがあるので、まずはこれを確認しながら登ります。前来た時の帰りのルートと大体同じ? 途中からテープがなくなって、トレースは薄くて、1、2名位が通った程度の頼りなさに途中からなってきました。2年前は登りは全然違うルートで登って、帰りは皆が使っていると思われるトラバースルートをとったのでした。方向的には間違いようもないけど、ちと不安。後続の3人組は後ろから来る気配もありません。ずっとトラバースなのだけど、もう少し上の位置を通っていたような薄っすらとした記憶が・・・・。地形的な感じから、あともう僅かで蓮華温泉・・・・って思っていたら、キャンプ場に到着。あれ?? 


 実はここからが全くの記憶違いなのですが、以前キャンプ場を通った記憶がなかったので、道を間違えたと思ってしまいました。テントが1張りありました。トレースの主はどうやらその方だったよう? 一旦、今までのトレースから約100m位の距離を降りて、テントの近くをぐるぐる? 私はキャンプ場よりも結構上の位置から蓮華温泉に滑っりこんだ記憶だったので、森の中をシール登高。本当はあとさらに50m位まっすぐ降りたら、見間違うことの無い立派な道に出たのですが、短気でした。(しょぼーん) 標高で80m位シールで登り返して、それでも樹木が生い茂っているので、最後は位置を確認するために見通しがわかる場所にでるためにスキーを残置して、薮こぎして強引に尾根にでました!! そしたら、ばっちりと蓮華ロッジが正面に見えました! そこに、ちょうど左下のあたりから後続のテレマーク3名組がまさにロッジに向うように滑りこんでいるのが見えました!! あら〜〜、冗談みたいに、さっきの所の僅か下の辺りでした。とほほ〜〜〜 


 自分でもこの約25分間ほどの迷走状態はGPSでも地図でも確認してますが、僅かな違いから迷走が始まったのでした。日も高く、時間も余りあるほどあるので、よい運動になったとはいえますが。どうやら途中からは標高で20m位高い位置をずっと通っていたようでした。2年前の不確かな記憶に引きずられるような感じで最後は動いてしまい、大変な教訓になりました。でも、こういうルートファインデングって、やっぱり面白いなあ。


 蓮華温泉が見える場所まで来ると、本当に嬉しかったと同時に、自分の未熟ぶりも痛感した次第です。あとは、小屋まですぐでした。これ以上ないほどの陽気で、小屋に入るのがもったいないほど。 だけど、顔がぼろぼろになるほど日焼けが酷いので、スキーを干してから早々に小屋に入ります。小屋は新館の3Fで、連泊の人がいる部屋でした。


 さてさて、お楽しみのお風呂です。両手は既に強烈に日焼けしているので、手を上げながらお風呂に入るようです。ご機嫌な気分でごろごまったりしてました。ご夫婦で来ている方や単独の男性、そして3名の男性グループなどでした。出遅れてしまって夕食は第二陣になってしまいましたが、ハンバーグに山菜の天ぷらでした。3名組の男性達はGPSのことなどで話を聞くともなしに聞いていると、色々と研究されているご様子。今日は雪倉岳の北面を滑られたという。明日の天気は下り模様なので、私としては朝日岳を計画していたけど、ちょっと時間的にきつそう?ここのところ、浅草岳、至仏山と立て続けで天気の悪い時に登ってめげているので、今回は頂上を全く目指さずに、噂に聞く瀬戸川の登り返しのあたりとか、下部の地形的にかりにくいそうな場所を次回来る時のために見ておこうかと思っていたのでした。彼ら3名に途中までくっついていくことにしました。雪倉岳北面で彼らは既に明日の前半部分は通過しているので、安心です。たぶん、このときの話で、またまた意外な事実が・・・・。3名の方は栃木からいらっしゃっていたのですが、なんと今年の1月に吾妻連峰・西大巓に登った際に、滑走していたら「MINMINさんですか?」って大きな声で呼びかけた栃木の女性がいらっしゃったのですが、その方のご主人でした!! またまた、びっくり♪ 山の話もつきないものの、夜は締めの温泉に浸かって、まったり、まったりです。


白馬山荘発 7:08 鉢ヶ岳鞍部 7:43〜8:00 避難小屋 8:35〜50
雪倉岳山頂 9:30〜10:22 瀬戸川を渡った所 11:30〜50 蓮華ロッジ着 13:30




山頂直下の斜面はまったり、綺麗な斜面だった。 点々が見えますか? 多くの人達が右から登っている。
亀裂の左上あたりから滑走 (下から見たら、ややマズかった・・・) こんな感じのボール状の斜面
下部の急斜面 この日ラストの登りの二人が点で見える。 瀬戸川との横断地点。正面を登って行く。
蓮華温泉が見えて、正直ほっとした・・・・ スキーがずらっと立ち並ぶ。まだこれは序盤の様子。
小屋の前からは朝日岳がずっと綺麗に見えていた。


            (3日目へ)




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