富士山・富士宮口


  〜海を見ながらスキー滑走♪〜


 山スキーでは、同じような時期に同じような場所に行く傾向が強いせいか、山では「またお会いしましたね!」ということが多い。なかでも、社会人山岳会の「ちば山の会」の皆さんとは、何度も遭遇。すっかりお馴染みさんとなりました。なかでも、Kさんとは去年のGWにもばったり遭遇して飛騨沢を一緒に滑走したこともあり、今回はその縁もあってご一緒することになりました。去年の富士山は吉田大沢でアイスバーンで大変怖い目にあったので、とにかく富士山は今年行くならば絶対に富士宮口に・・・・(南斜面で雪が緩んでいることが多い)と思っていたので、願ったりです。過去に富士山は吉田口から何度も登っているが、富士宮口からは初めてなので、とっても楽しみ♪



 山域 / 形態 富士山 / 山スキー
 メンバー ちば山の会(L:Kさん、SL:Oさん、Yさん、Tさん)、MINMIN
 日程 2008年6月1日(日)
 登山情報
●富士宮口のトイレその他の設備は、吉田口と違って簡素なんでびっくり。吉田口は、観光スポットでお土産屋さん等が立ち並ぶ観光地だが、富士宮口はあれって?感じで拍子抜け。 
●この時期のせいか?、ペットボトルの自販機も販売していなかった(時間のせいもあるかも?) 水道も飲料不可そうなドラム缶からの水だった。




 千葉に住んでいる方に私を途中でピックアップしていただくのは、本当に申し訳ない寄り道。早朝は電車は動いていないので、一旦高速を降りていただいて私の最寄駅の近くに来ていただいた。来るまでに多少道に迷われたようだけど、予定通りなんとか東名用賀インターには午前4時半には入ることができてほっとした。御殿場インターで降りて富士宮口へ。私は車には強くないので心配だったが、最後のうねうねしている道で、ちょっとだけ酔いそうな前兆が感じられたので早く着いて欲しいなと思った。幸い、6時少し過ぎに到着。ふぅ〜〜〜。皆さんは早々に準備をしているが、私は動いている車の中では酔いそうで食べれないので、着いてから食べる。気分的にはモリモリ食べるほどには気分は良くないので、少々食べてから準備にかかる。

 
 到着してから30分以内に出発するとKリーダーが行く前から宣言していたので、6時40分には出発。車の台数からすると、既に結構な人数が登っているようだ。右の方の道から行くほうがよいとのことで、そちらはブル道みたいだった。砂礫で結構歩きやすかった。Kさん、Yさんはどんどん歩いていき、私はノンビリモードでちょっと遅れ気味。スキーの担ぎは大の苦手なので、早く雪道が現れるのを楽しみにする。ようやく2730m付近で雪が出てきてはじめての休憩。そこで、私はスキーをそり式にセットする。アイゼンも履いたらすぐに出発って感じだ。晴れていて雪の上はまぶしそうだ。


 しばらくはちゃんとスキーがうまくソリで運べているかをチェックしたり、肩からかけている紐の長さ調整などをしていたら、皆さんから遅れだしてしまいました。どうせ、すぐに追いつけるだろうと思っていたら、大きくジグを切っているタイミングの1周りか2周り遅れぐらいになってしまいました。やばいぞ、私はこのパーティーの最年少なんですけど。(平均年齢56歳位の中ですけど・・・・苦笑)。焦って直登すると、それなりに息が上がってしまいます。また雪が朝でやや硬めで締まっているので、スキーが途中で止まらないで重力の方向に引っ張られるのも重たく感じます。(雪が柔らなくなると、引いていない時間はスキーは腐った雪で自動停止しているので、スキーの重さは全く感じないのですが。)いつものパーティーならば、適宜の距離間で各自で登っていくのは普通ですけど、今日は山岳会と一緒だから、やっぱり足並みをそろえないとまずいから、やばいです・・・・・・


 雪が切れて、右の雪渓に移る所で少し大休止。Kリーダーが心配して「担ぎにした方が楽じゃない?是非、騙されたと思って一度担いだら?」と強く言うのですが、「自分は担いだら、ますます遅くなってしまい、もっと迷惑をかけますよ。」と主張。スキーをソリ式にするには、トップに紐をかけた上でカナビナをかけて、ストッパーを紐で持ち上げて、さらに、全体を引くためのシュリンゲを調整したりと・・・・・結構手間なので、担ぎに戻すのもそれなりの時間がかかるのです。まあ、ここでようやくお腹も減ってきた感じなので行動食を食べてもっとがんばんなくちゃなあ・・・・ あたりの景色はガスが出たり、引いたり、めまぐるしいです。吉田口の大斜面と違って、区切られた雪渓を登っていく感じです。


 この休憩の後からはKさんの後ろをなるべく離れないようにして登ります。Kさんは息の上がらないように丁寧に登っていきます。本当に楽だわ♪ この登り方ならば、どこまでも登って行けそうなぐらいに快適です。9合目の小屋とおぼしき萬年荘に到着。3400m付近か? 晴れて気持ちが良いです。海も雲海の下に見えてます! いよいよ山頂直下の斜面もよく見えてきました。多くの人が登ってます。既に滑走している人も発見。ここで一休み。


 再び歩き出します。途中でOさんにトップが変わりました。少し傾斜も緩くなったので直登し始めたところ、少しスピードが上がって息が上がってきたかな?って思っていたら、突然、後ろのYさんが大腿部の筋肉が攣りそうとのこと。Yさんは還暦間近ですが、登りながらずっと喋れる余裕の心肺機能の持ち主、雪山縦走もバリバリで、GWも20キロを背負っての3泊位の渋い山を残雪期縦走されたタフなおばさまにて、とってもビックリ!! 山スキーは今年から復帰された初心者というものの、大変元気だと思っていたので意外でした。以前にも山スキーの登りで足が攣ったそうなので、さっそくKさんがトップに戻って、色々とレクチャします。Yさんは初めての雪富士なので、是非登頂してもらいたいものです。


 そうこうしていると、後ろを振り向くと見覚えのあるウエアの人がソリ式で登ってきました! なんと、いつもの山仲間の糸屯一君じゃないですか! 声をかけるとすぐにわかりました。予定では相棒のYuji君と今週は北アルプスか東北方面に出没予定だったのが、急にYuji君が風邪を引いたので近場の馴染みの富士山に来たとのことです。強烈に二日酔いで気持ち悪いと本人は言うけど、ほぼ1時間前に出た私達を抜かすんですから、やっぱ速いなあ・・・・。


 右にやや雪渓が曲がるあたりから、風がやや強くなって来たけど、去年の吉田口に比べるとそよ風ぐらいの感じです。Kさんは左のやや風を受ける方向に登っていたけど、私はソリ式で登るには右の方が登りやすそう・・・・と思って進んだら、僅かに先行しちゃいました。左に行った人はスキーが若干風で煽られているように見えました。Kさんが先に行っていいよ・・・・と言うけど、「いや〜、待ってますよ」と答えたのですが、少しだけ時間がかかっている?上を見ると最後の所はガレ場になっていて、雪が着いてません。そうなると、スキーをデポするにしても、ソリ式だと色々と紐を外したりしないとならないので時間がかかります。少し先に行って、皆さんにご迷惑をかけないようにしようと思って先行しました。


 あと少しだなあ・・・・と思って登ってますが、いつものマイペースの境地で、適当に息を整えながら休み休み登ります。少し先は数珠繋ぎ状態です。ざっと10数人。ほどなくガレ場に到着。ソリ式なので風の影響を全く受けないのでここまではかなり楽でしたが、実際はそれなりに風が吹いているわけで、風で板が転がらないように・・・・と思うと、ベストなのは杭にバックアップとることですね。シュリンゲと流れ止めのダブル効果で完全に固定。やれやれと思っていると、ちば山の皆さんが登場。少し休んでから、空身で往復することにします。


 さすがに空身は楽ですね。鳥居をくぐると山頂です。富士山から海を見るのが念願だったので、右の方に駿河湾が見えるのに満足♪ 左の方の陸地は伊豆半島でしょうか? 続々とちば山の人達が登ってきます。Yさんは攣りそうだった足も復活して、到着すると最高齢のTさんと抱き合って感激の大ハグ大会です。Tさんは私よりも約四半世紀年上なんですよね!!!その頑張りには頭が下がります。私もその年齢になっても、富士山の山頂から滑走ができるだろうか?登山は長く楽しみたいものです。


 剣が峰が見える場所まで移動します。ちょうど山頂から滑走する人達が見えます。いいなあ〜。あの角度ならば雪質さえ緩んでいれば自分もできそうかな?雪が下から全部繋がっている時期に剣が峰から滑走したいものです。次回のお楽しみです。お釜の中も滑れるので、富士宮口はなかなか楽しいです。


 再びデポ地点まで戻り、慎重にスキーを履ける場所まで移動です。スキーを履くと、それなりにカリカリしてます。先にKさんが少しだけ滑ってみますが、「ターンをしちゃ駄目だ」というので ??? 初心者がいるので、下手に回転すると滑落する可能性もあります。なるほど・・・・・、山岳会では色んなレベルの人を連れて行くので、滑りに関しても適切なアドバイスを常にしないとならないのですね。糸屯一君も先に滑りだします。彼の滑りにしては慎重で、やっぱりターンはかなり慎重で回しにくそうです。


 いよいよ、自分も滑走。アイスバーンというよりも、斜面が荒れていてボコボコなんで、スキーがひっかかりそうです。そーっとターンを幾つかしてみます。乱暴にターンしなければ大丈夫です。安全第一にずらしながら滑ります。Yさん、Tさんも皆の見守るなかを滑り始めます。Oさんはいつものように力強いターンで、やっぱり決まってます。斜度がややあるのは(最大で25度位か?)一番上の200m位の標高差の所だけで、2回位ゆっくり滑ったら斜度も緩く、緊張もなくなります。

 やや左にカーブするぐらいからは、木曜日に雪が降って雪面も綺麗でるんるんかなあ? 滑ってみると、表面がガラス板が割れるような感じの所が多く、引っかかるので癖がある雪質です。もう少し降りたらようやく快適ザラメの登場♪ 待ってました〜〜★ 動画を撮ったり楽しみながら降ります。だいぶ、Yさん、Tさんも調子が出てきました。見ていて安心です。私はうーん、気持ちいいって!思っていたら、あっという間にガスの中。


 すっかり糸屯一氏もパーティーの一員みたいな感じで近いところを滑ってます。ガスが取れないか何度も立ち止まり待機します。雪が良くなったら視界がなくなったので、爽快感が欠如しちゃてます。一瞬ガスが薄くなったと思いきや、すぐに濃くなる繰り返し。50m程度?しか視界がないので、離れ過ぎないように少しずつ滑走します。晴れていれば、あっという間に滑走して、たぶん30分もかからずに降りれると思いますが、かなり濃いガスのため離れないように滑るので時間がかかりました。ザラメの滑りはくるくる回るんで楽しいです。Kさんは現在は熱狂的なテレマーカーだが、若い頃はアルペンで1級も持っていて、競技スキーも少しされていたという。話がはずんで、「じゃあ、アルペン滑り見せてください!」とリクエストしたら、本当にアルペン滑り見せてもらいました。踵が上がってしまうのでやりにくそうでしたが、それでも私よりもずっと切れのあるリズム感のある小回り(要は昔で言うウェーデルン)がビシバシと決まります。Oさんも雪国出身なんで、小回りが気持ちよく決まってます。


 人が2名立っているなあ・・・と思うと、第一の雪渓が終了。板を両手に抱えて、右に進みます。もう少しだけ滑りを堪能。本当にガスが濃いです。恐らくこれが最後かな?って所まで滑って、本日滑走終了。ヤレヤレです。皆、満足な顔してます。ちば山の皆さんはこれで滑り納めだそうです。(自分は未定です・・・・) 少し板をザックにくくりつけるためにまったりしていたら、上から止まれなった人がガレ場にいたTさんに激突。幸いお二人共にお怪我はなかったようですが、とっさに止まれないスピードではこの濃いガスの中は滑っては駄目ですね。何が起こるかわからないのが山スキーの怖さです。


 すっかりガスガスの白い世界ですが、満足して楽しくおしゃべりしながら下山です。Yさんと糸屯一君が薮山の話で盛り上がってます。下りは登りに通らなかった6合目小屋も通過して、主に登山道で降りたようです。ガスがかかっているのと、登山道、ブル道が交錯しているようで、初めての私には少し?でした。思ったよりもずっと時間がかかって、やっと車道に到着。


 帰りは、当初は私の家までちば山の方に送っていただくことになっていたけど、渋滞等を考えると相当に時間がかかりそうなので、糸屯一君にお願いして送ってもらうことにしました。帰りの温泉は御殿場市温泉会館。露天風呂はないけど、晴れていれば正面に富士山が見れるロケーション。ガスでこの日は見えなかったけど、なかなか良かったです。そこから東名に乗って、都心に近づくにつれて渋滞でした。なんとか22時に自宅に到着。


 初めての富士宮口からの富士山。北面の富士吉田口とは違った南面ならではの明るい感じと滑りも穏やかな斜面で楽しめました。何よりも、山の上から海を見るのが大好きな私としては、貴重な山スキーコースと認識しました。(あとは海を見ながら滑れる所なんて、鳥海山位しか浮かばないけど・・・) ちば山の皆さん、糸屯一君、どうも楽しい一日をありがとうございました。


富士宮口 6:40発 休憩(ソリ式に準備) 7:50〜15分位 右雪渓に移る場所で休憩 ?
9合目(萬年雪山荘)11:15〜10分程度 富士宮口 山頂 12:45着 滑走開始 13:30頃
5号目車道戻り 15:50 (今回はコースタイム取っていなかったので不確かな部分多し)



富士山はこんな雪渓を延々と登ります。雪はざくざく 富士宮口山頂
山頂から見ると最後はこんな感じ YさんとTさんが感激のハグ 後ろにOさん
山頂から駿河湾を見る
剣が峰をバックにちば山の皆さんと記念撮影 ばったり遭遇の糸屯一君と
剣が峰からも、いつか必ず滑ろうっと♪ 中央がサミットフォールと呼ばれる滝で、アイスクライミングで登る名所。 
YさんとOさん これから滑りま〜す!  Kさんのテレマーク滑走。雲海にむかって滑り込むのが富士山滑走の醍醐味♪





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